レインボークラウン
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第三百七十七話
第三百七十七話 牛乳
華奈子は美奈子にだ、牛乳を飲みつつこんなことを言った。
「あたし最近牛乳意識して飲んでるの」
「豆乳もよね」
美奈子はこう言い加えた。
「そちらもよね」
「野菜ジュースもね」
「最近ジュースとか飲むっていったら」
「そういうのばかりだけれどね」
「どうしてそうしてるの?」
美奈子は今は牛乳を飲みながら華奈子に尋ねた。
「健康の為?」
「そうなの、そうしたのを飲んでるとね」
「健康にいいから」
「そう先生に聞いたから」
だからだというのだ。
「最近コーラとかサイダーよりもね」
「そうしたのを飲んでるのね」
「あとお茶ね」
こちらもというのだ。
「ビタミンとか摂る健康にいいでしょ」
「よくそう言うわね」
「それと豆乳はお豆腐だから」
「お豆腐は凄く身体にいいわね」
「だからそちらも意識して飲んでるの」
そういう風にしているというのだ。
「そして今は牛乳飲んでるけれど」
「牛乳は物凄く身体にいいわよ」
何といってもとだ、美奈子は華奈子に言い切った。勿論美奈子自身牛乳をごくごくと飲んでいる。それも美味そうに。
「タンパク質にカルシウムにって」
「飲んでると身体が丈夫になるわね」
「それで背も大きくなるわね」
「だから飲んでるの、もっとね」
華奈子はここで自分の願望も話した。
「あたし背が欲しいのよ」
「今が成長期ね」
女の子は小学五年生辺りからだ、男の子よりも少し成長期に入るのが早いのだ。所謂早熟というものであろうか。
「だからなのね」
「そう、今のうちに沢山飲んで」
「身体が大きくなりたいのね」
「そう考えてるの」
言いながらだ、華奈子もまた飲んだ。
「目指すは一七〇センチよ」
「女の人としては高いわね」
「二十歳にはそこまでになりたいわね」
こう言いつつだ、華奈子はまた牛乳を飲んだ。そのうえで美奈子にまた言った。
「美奈子もそう思わない?」
「私は別に背は」
「そうなの」
華奈子は双子の姉妹の言葉を聞いた、それからその美奈子にさらに言うのだった。二人で一緒に牛乳を飲みつつ。
第三百七十七話 完
2016・9・15
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