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ドリトル先生の名監督

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第十一幕その五

「大切なことはね」
「はい、最後の最後までですよね」
「練習がありますけれど」
 相手の部との合同のです。
「その時もですね」
「気は抜かないで」
「怪我にも気をつけて」
「スポーツマンシップも守る」
「そして楽しくね」 
 このことは先生が言いました。
「していってね」
「わかりました」
「じゃ最後の最後まで、です」
「本当にそうしていきます」
「その三つを守って」
「やっていきますね」
「そうしていってくれると嬉しいよ」
 先生もというのです、こうお話してでした。
 皆は真面目に勝負をしていきます、勝負はあちらの大学が勝利数で勝ちましたが先生はこう言ったのでした。
「いい勝負だったね」
「こっちが負けたけれど」
「それでもだね」
「先生としてはだね」
「よかったんだね」
「怪我がなくてね」
 それでというのです。
「しかも楽しくスポーツマンシップを守ってだったから」
「よかった」
「そうなんだね」
「しかも楽しく出来たから」
「よかったんだね」
「うん、いい試合だったよ」 
 動物の皆にも笑顔で言うのでした。
「とてもね」
「そこが先生のいいところだね」
「勝敗じゃなくて怪我とかスポーツマンシップを見ることがね」
「よく負けたとか動きが悪いって怒る先生がいるけれど」
「怒って殴ったり蹴ったりする人が」
「僕はそうした人になりたくないから」
 先生にとってはそうした人は最大の反面教師なのです、絶対にそうした人になってはいけないと強く思うだけの。
「だからね」
「いつもだね」
「気をつけてるんだね」
「そこは」
「そうだよ、そんなことでも他のことでも暴力は振るわない」
 先生のポリシーです。
「僕は強く思ってるからね」
「先生は本当の意味で紳士だね」
「人の痛みもわかってるから」
「勿論僕達動物の痛みもね」
「よくわかってるしね」
「人も動物も同じ命だから」
 先生の考えの一つです、この価値観も。
「だからね」
「絶対にだね」
「そこは守って」
「そして誰も殴ったり罵ったりしない」
「そうなんだね」
「自分がされて嫌なことはしないことだからね」
 こうも言うのでした、動物の皆にも。
「何といってもね」
「そこを守ること」
「自分が嫌なら人にもしない」
「暴力もね」
「そういうことよね」
「うん、やっぱりそうした人がいるけれど」
 意地悪で自分がやられて嫌なことを他の人にもする人はです。 
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