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アンジュリーゼ物語

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第17話 暗黒に戻りし天使

 
前書き
皇女アンジュリーゼは、ノーマと認定されてアルゼナルに送られるも、ジュリオ艦隊との戦いを経てミスルギ皇国に戻る。
そしてサリア達と共に、ダイヤモンドローズ騎士団を設立。
それから今までに何をしたかは省いておく。 

 
エンブリヲは、ミスルギ宮の兵器格納庫から、アンジュリーゼのラグナメイルであるヴィルキスを奪った。
そしてそのヴィルキスを、本体の色を黒にして初期の形態であるビルキスに戻した。

ビルキスをネオ・アルゼナルのアジトに持っていくエンブリヲ。
エンブリヲは、ビルキスをアンジェラに見せた。
エンブリヲ「これが、ビルキスというラグナメイルだよ。」
アンジェラ「そのラグナメイル、私が操縦するのですか?」
エンブリヲ「そうだよ。君も望んでいただろう。ラグナメイルに乗ることを。」
アンジェラ「はい、私はアルゼナルにいた頃からヴィルキスに憧れていました。」
エンブリヲ「だがビルキスを操縦するには、指輪が必要だ。君にこの指輪を託そう。」
エンブリヲは、アンジェラに指輪を渡した。
その指輪を指につけるアンジェラ。
アンジェラ「指輪を託してくれてありがとうございます。エンブリヲ様。」

そしてネオ・アルゼナルは、機動兵器の時空移動能力を使ってドラゴンの世界に生き、ドラゴンを狩っていく。
アンジェラのビルキスの操縦テクニックは半端ではなかった。
何せ彼女は、アルゼナルにいた頃は一流のメイルライダーだったのだ。
そのため、ネオ・アルゼナルはこれまで以上に多くドラゴンを狩り、より多くのドラグニウムを回収することが出来たのだ。

そして4体の龍神器がやって来た。
その4体の龍神器とは、サラマンディーネが乗っている焔龍號、ナーガの乗っている蒼龍號、カナメの乗っている碧龍號、そしてヴィヴィアンことミィが乗っている桃龍號である。

桃龍號(とうりゅうごう)
型番:龍神器 試作参式
外観の形:角は2本の角がX字状に交差した形になっている。その他の外観の形は他の龍神器と同じ。
外観の色:ピンク色
性能:装甲を極限まで軽量化したピーキーな機体。
画像:http://livedoor.blogimg.jp/th14159265_88/imgs/f/6/f6637e65.pngにアクセスすれば見れる。

サラマンディーネ「何ですか、そのヴィルキスは…。」
アンジェラ「このビルキスは、元の形態よ。」
サラマンディーネ「まさかヴィルキスの本来の姿では…。」
アンジェラ「その通り。あと私の名前はアンジェラよ。よろしく。」
そして桃龍號のパイロットが、機体から顔を出す。
ヴィヴィアン「ヴィルキス、カッコよくなったなあ。」
アンジェラ「褒めてくれたのは光栄だわ。さあ、このビルキスで貴女達全員、アウラの餌になってもらうわ!」
ビルキスは、剣を龍神器に向ける。
すると、ヴィクトリアのパイロットであるターニャはこう言う。
ターニャ「葬るなら私も手伝わせてください。」
アンジェラはこう言う。
アンジェラ「しかしドラグニウムはもう十分に集まっているの。なので今日は貴女たちにはもう用はないわ。」
ネオ・アルゼナルの各機体は、時空移動能力を使ってミスルギ皇国に戻っていった。
サラマンディーネ「ヴィルキスがアンジェラの手に渡るとは…。これは一大事です!宮に戻って、緊急会議を開きましょう!全軍、我に続け!」
4体の龍神器は、アウラタウンに向かって飛んで行った。

そして皇室に、こんな果たし状が届いた。

"こちらはネオ・アルゼナル。ダイヤモンドローズ騎士団の諸君よ、今日の夕方にて、下の地図の×印の地点であるミスルギ皇国海上にて決闘を行う。どちらのラグナメイルが強いか、調べさせてほしい。"

夕方になり、アンジュリーゼ達ダイヤモンドローズ騎士団は、ミスルギ宮の格納庫に行く。
しかしヴィルキスが無い。
アンジュリーゼ「ヴィルキスが何故…⁉」
エルシャ「きっとネオ・アルゼナルが奪っていったんだわ。」
サリア「アンジュ、私が隊長なの。私がヴィルキスを取り戻してあげるから、ありがたく思いなさい。」
クリス「めんどくさ…。」
仕方なく、クレオパトラ、レイジア、テオドーラの3つの機体が飛び立っていった。

3つの機体は、約束の場所にたどり着く。
3つの機体は、ヴィクトリア、エイレーネの2つのラグナメイルと対峙する。
ヴィクトリアのパイロットであるターニャは、コックピットから顔を出し、こう言う。
ターニャ「ヴィルキス無しで来たな。」
サリア「ヴィルキスは何処にあるの、奪っているなら今すぐ返しなさい!」
ターニャ「いいだろう、出でよ、ビルキス!」
ビルキスが、サリアの機体であるクレオパトラの前に現れた。
アンジェラは、ビルキスのコックピットから顔を出して、サリア、エルシャ、クリスにこう言う。
アンジェラ「久しぶりだな、元第一中隊隊員の諸君。ヴィルキスとはこのラグナメイルのことか。」
サリア「アンジェラ…。一体どうしたの!?」
アンジェラ「エンブリヲは私を生まれ変わらせてくれた…。いじめられっ子だったあの時の私と今の私を一緒にしないでちょうだい…。ではいくわよ!」
ビルキスが、クレオパトラの前に向かって突進する。
サリア「アンジェラ…。私の話を…!」
ビルキスは、クレオパトラに接近し、その機体目がけて剣を振る。
クレオパトラは、すぐさまその剣を自分の剣で受け止める。
サリア「一体何を考えているの?アンジュからヴィルキスを奪うなんて。」
アンジェラ「ヴィルキスを奪ったのはアンジュリーゼではない。エンブリヲだ。」
サリア「え…!?」
アンジェラ「エンブリヲは、私の望みであったラグナメイルを与えてくれた…。非を犯してでも願いを叶えてくれるエンブリヲを、貴女は非難するというの!?」
サリア「そんな話信じないわ!偽のヴィルキスに負けないのだから!」
クレオパトラは、剣を振ってビルキスを仰け反らせる。

こちらはミスルギ宮。
アンジュリーゼは、皇室のテラスで「永遠語り」という歌を歌っている。
そのテラスにシルヴィアが歩き寄ってきた。
シルヴィア「その曲、お姉さまと一緒に歌わせてください!」
シルヴィアは、アンジュリーゼと共に「永遠語り」を歌う。

エルシャの乗っているレイジアは、ヴィクトリアと戦っている。
ターニャ「料理好き同士で戦うことになるとはな。」
エルシャ「私は今は幼稚園の保母なの。なのでここで果てるわけにはいかないわ!」
ターニャ「守るものがあるとはな。」

クリスの乗っているテオドーラは、エイレーネと戦っている。
クリス「エンブリヲ君が与えたこのラグナメイル、どんなものだ!」
イルマ「私も、エンブリヲ様からこのラグナメイルを与えられたの。もう第三中隊のヘナチョコなんかじゃないということを思い知らせてやらなくちゃね!」

ヴィクトリアとエイレーネは、燃料があと少しになった。
ターニャ「今日はここで撤収だ。エルシャ。またいつか、どちらの料理が美味いか競えればいいんだがな。」
イルマ「ちょっとは私の強さを認めてくれたかしら。」
ヴィクトリアとエイレーネは撤収した。

ビルキスのみが相手として残った。
アンジェラ「これ1つだけでも、貴女達を葬って見せる!」
ビルキスは、ビーム弾をあちこち目掛けて発射する。
クレオパトラ、レイジア、テオドーラは、その弾をビームシールドで防ぐ。
そしてそれら3つの機体は、ビルキスを包囲。
サリア「ビルキスはいただくわ。エルシャ、クリス、用意はいい?」
エルシャ、クリス「OK!」
サリア、エルシャ、クリス「ダイヤモンドローズ・トライアングル!」
3つの機体は、同時にワイヤーを発射。
そのワイヤーでビルキスを拘束する。
アンジェラ「ここまでか…!」
すると、エンブリヲのラグナメイルであるヒステリカが現れた。
そのヒステリカは、ビームライフルでワイヤーを千切り、ビルキスを開放する。
アンジェラ「ありがとうございます、エンブリヲ様!」
エンブリヲ「ダイヤモンドローズ騎士団の諸君。中々の戦術だ。」
サリア「エンブリヲ様、貴男がヴィルキスを奪ったのは本当ですか?」
エンブリヲ「本当だ。私は嘘をつかない。ビルキスとの戦いはいかがだったかね?」
エルシャ「エンブリヲさん、どうしてあんなことをするのですか!?アンジュリーゼがどんな思いだったと思っているんですか!?」
エンブリヲ「皇女には少し休ませなくてはならないのでね。」
クリス「嘘くさい…。」 
 

 
後書き
・次回予告
時空融合の準備が始まった! 
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