ヘタリア学園
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五千八百八十七話 何処でも戦う
第五千八百八十七話 何処でも戦う
ペルシャの上司の人は悠然と言いました。
「ギリシアのポリスの艦隊が集結しているか」
「はい、サラミスまで」
「よかろう」
上司の人は笑って言いました。
「ではサラミスこそがだ」
「ギリシアの諸都市の墓場ですね」
「墓場ではない、私に膝を屈する場所だ」
ギリシアを滅ぼすのではなく従えさせることが目的だからです、滅ぼすのではなく降すところだと言ったのです。
「サラミスがな」
「そうですか」
「では私はそなたの勝利の姿を観よう」
上司の人は自信に満ちた笑みでこうも言いました。
「陸からな」
「そうされますか」
「ではそなたは艦隊を率いてな」
「はい、戦ってきます」
「勝利の姿を観よう」
自身の軍隊のそれをです、ペルシャの上司の人は何と玉座まで築かせてそこで己の軍の勝利の姿を観ようとしているのでした。
第五千八百八十七話 完
2016・10・11
ページ上へ戻る