ハイスクールD×D暁の滅龍魔導師が守りたいもの
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1章旧校舎のディアボロス
4話はぐれ悪魔祓い
「はぁ・・・出世の道は遠いな」
俺は自室の天井を眺めながら、一人ごちていた
俺の役割は『兵士』、一番下っ端じゃないですか
そっから上を目指すわけか。はぁ、スタートから出鼻挫かれているし、俺の悪魔街道はどうにも波乱づくめらしいな
ちなみに部長の『僧侶』は他にいて、今は部長の命令で他のところで他の命令を受けて働いているらしい。いずれ会えるとのこと
ふと俺はこれで良かったのだろうかと思う
神器というドラゴン波発生装置が体にあると睨まれて恋心を利用されて堕天使に殺された
そのあと、今度は悪魔に転生
美少女悪魔に拾われて「下僕よ!」だなんて宣言されてしまい、さらに「出世すればハーレム」と甘い言葉で言いくるめられてしまった
さらには俺のクラスメイトであるアレンは実は魔法使いだったってかなりびっくりなこともあったし
それからは日々汗を流しながら、チラシ配り、そして契約取り、だけど魔力が低いから魔法陣から依頼主の元へジャンプできないときた
前代未聞の最低残念悪魔。それが俺か
なんか俺悪魔になる前も後もこれといった特徴はないよな
まあ、今のオカルト研究部での生活はなんだかんだ言って楽しい。それに美女に囲まれ職場だし、みんな優しい。悪魔の割には。一人人間もいるけど
リアス部長は綺麗だし、朱乃さんは怒らせなければ問題ないと ・・・と思う
小猫ちゃんは普通に接する程度では特に問題なし
木場はムカつくが、イケメンのくせに俺と普通に話してくるし・・・意外にいいやつなんだ。イケメンのくせに
アレンは・・・まあ、一言で言うならば怖い兄貴分って感じかな。悪い時はきっちりと怒り褒める時は人をちゃんと褒めて相手に優しく接する。確かに怖い一面もあるけど、なんだかんだいってあいつは面倒見がいいから、みんなが頼りにしている
ふと、俺は金髪美女のシスターアーシア・アルジェントを思い出す
アーシア、元気だろうか?あの時、教会に送ってからそれっきりだからなぁ、あー、キレイな子だった
でも、あの子と俺って逆の位置にいる存在だよな。
あっちは神様の下僕で、こっちは悪魔の下僕
相容れない存在だからなぁ、もう会うのはやめたほうがいいかもしれない
「あーあ、ぐだぐだ考えんのはやめだ。今日も仕事仕事」
とりあえず出来るとこまでやってみよう、それでいつか上級悪魔になってやるぜ!!
・・・でも、その前に魔法陣でのジャンプをできるようにしないとな
深夜、チャリを飛ばして訪れたのは一軒の家だ。
見た目は普通の一軒家だ。
というか、一人暮らしじゃないだろうから、家族に見つからないものかね?
というか、ブザー押しても大丈夫だろうか?
と、心配に思っていたのだが、ふと気付いた
玄関口が開いてる
それに何か言い知れない不安が俺を襲う。なんだ、これ。すごい嫌な感じがするぞ
人の気配もしない。寝ているだけなら、こんな異常な空気は感じられないはずだ
俺は玄関で靴を脱いで、その靴を手に持って廊下を進みだした。
そろりと顔だけ開いているドアから覗き込むと、淡い蝋燭の光がついていた
「・・・ちわーす、グレモリー様の使いの悪魔ですけど・・・。依頼者の方、いらっしゃいます?」
俺はそう声をかけるも、何も返事がこない。だけとも、その時、俺はドアの隙間から漂ってきた異臭に鼻を手で覆う。この臭い、この前はぐれ悪魔の時に嗅いだことのある臭いと同じだ
まさかと思い、部屋の中に入った俺は息を詰まらせた
切り刻まれたからだ、傷口から溢れている臓物らしきもの。そして逆十字の格好で壁に貼り付けられているのだ。しかも太くて大きな釘が男の両手にひら、足、そして胴体の中心に打ち付けられていた
見るに堪えない無残な人間の死体だった
「ゴボッ」
俺は堪えきれずに、腹から込み上げてくるものをその場から履いてしまった
な、なんだよこれ。こんなの普通の神経じゃできないぞ!
男が打ち付けられているすぐ下の床には血溜まりが出来ており、その壁には文字らしきものが血で書かれていた
「な、なんだこれ・・・」
「『悪いことする人はお仕置きよー』って、聖なるお方の言葉を借りたものさ」
ッ⁉︎突然後方から若い男の声がした。
振り向くと、其処には若い白髪の神父がいた。年齢は俺と同じぐらいだな。
「んーんー、これはこれは、悪魔くんではありませんかー」
神父は俺を見ると嬉しそうに笑う
この神父、教会関係者だ
そういえば部長が言ってたな、『悪魔祓い』は悪魔の仇敵で、神の祝福を受けた彼らの力は悪魔を滅すことができる存在だと
「俺は神父♪少年神父〜♪デビルな輩をぶった斬り〜、ニヒルな俺が嘲笑う〜♪おまえら、悪魔の首刎ねて〜、俺はおまんま貰うのさ〜♪」
突然、神父が歌い出す
くそっ、訳がワカンねぇよ、なんだよこいつ!
「俺の名前はフリード・セルゼン。とある悪魔祓い組織に所属している末端でございますよ。あ、別に俺が名乗ったからって、お前さんは名乗らなくていいよ。俺の脳容量にお前の名前なんざメモリしたくないから、止めてちょ。大丈夫、すぐに死ねるから。俺がそうしてあげる。最初は痛いかもしれないけど、すぐに泣けるほど快感になるから。新たな扉を開こうZE!」
初めて会うタイプだな、言動がめちゃくちゃだ
やっぱり、悪魔祓いか。やばいな、・・・でも、こいつには言いたいことがある
「おい、お前か?この人を殺したのは?」
「イエスイエス。俺が殺っちゃいました。だってー、悪魔を呼び出す常習犯だったみたいだしぃ、殺すしかないっしょ、というか、こんな糞人間なんざ殺されて当然死ぬなんて当たり前っしょ?」
は?なんだよそれ!?
「あんれ?驚いてるの?逃げないの?おかしぃねぇ、変だねぇ。つーかね、悪魔と取引するやつなんざ人間として最低レベル、クズ、ゴミ、カス街道まっしぐらっスよ。あれぇ?もしかして理解できないぃ?あーそっかそっかぁ、君クズの悪魔君ですもんねぇー」
・・・こいつ、好き勝手言いやがって
だったら、こっちも好き勝手言ってやる!!
「お前は人間を殺すのになんとも思わなかったのかよ!?」
「おいおい、そんなナンセンスな質問すんなよぉ、俺にとっては人殺しは最高の快楽なんすよぉ〜。アヒャヒャヒャヒャ!!」
・・・狂ってる
こういうやつには話をしても何も変わらない
唯一変える方法があるとすれば・・・
「そもそも、悪魔に頼るってのは人間として終わった証拠なんすよですよ。エンドですエンド。だから俺が「おらぁぁ!」っと危ない危ない」
神器を展開して目の前の狂った神父に殴りかかるが、あっけなく避けられてしまった。
くそ!こいつ運動神経もいいのかよ!!
いや、悪魔払いだから当然なのか?
「ったく、これだからクズでゲスな悪魔は死んだほうがいいんですよ。まぁ、俺的にお前がアレなんで、斬ってもいいですか?撃ってもいいですか?OKなんですね?了解です。今からお前の心臓にこの光の刃を突き立てて、このかっこいい銃でお前喉たまに必殺必中フォーリンラブしちゃいます!」
神父が刀身のない剣の柄と、拳銃を取り出し、剣の柄からビームサーベルみたいな光の刀身を作り出し俺に斬りかかってきた
横薙ぎに放たれたそれを既のところでかわした瞬間、俺の足に激痛が走った
神父のほうを見ると、神父の持つ拳銃から煙が上がっている。まさか、撃たれたのか?
だけど、銃声はしなかったぞ。なのになんで?
刹那、再び俺の足に激痛が走った
「ぐあぁぁ!」
「どうよ!光の弾丸を放つエクソシスト特製祓魔弾のお味は!銃声音なんざ発しないぜぇ。達してしまいそうな快感が俺と君を襲うだろ?」
これが光の痛み!人間の時よりも痛ぇ!足に当たっただけなのに全身に激痛が走る
「死ね死ね悪魔!死ね悪魔!塵になって、宙に舞え!」
神父がキレた笑いを発しながら、俺へトドメを刺そうとしてきた
「やめてください!」
其処へ聞き覚えのある女性の声が
その声に神父と俺は動きを止めて、視線だけを声のした方へ向ける。
ーーーっ
俺はその子を知っていた。
「……アーシア」
そう以前出会った金髪のシスターが其処にいた。
「おんや、助手のアーシアちゃんじゃあーりませんかー。どうしたの?結界は張り終わったの?」
「!い、いやぁぁぁぁっ!」
アーシアが壁に打ち付けられているこの家の主の遺体を見て悲鳴を上げた。
「かわいい悲鳴をありがとうございます!そっか、アーシアちゃんはこの手の死体は初めてですかねぇ。ならなら、よーく、とくとご覧なさいな。悪魔くんに魅入られたダメ人間さんはそうやって死んでもらうのですよぉ」
「・・・そ、そんな・・・」
不意にアーシアの視線が此方へ向き、彼女は目を見開いて驚く
「フリード神父・・・その人は・・・」
「人?違う違う。こいつはクソの悪魔くんだよ。ハハハ、何を勘違いしているのかなかな」
「ーーーっ。イッセーさんが・・・悪魔・・・」
その事実がショックだったのか、彼女は言葉を詰まらせた。確かにこれは・・・アーシアには知られたくなかった
「なになに?キミら知り合い?わーお。これは驚き大革命。悪魔とシスターの許されざる恋とかそういうの?マジ?マジ?アハハ!ても残念!悪魔と人間は相容れません!特に協会関係者と悪魔ってのは天敵さ!それに俺らは神にすら見放された異端の集まりですぜ?俺もアーシアたんも堕天使様からのご加護がないと生きていけないハンパものですぞぉ?」
堕天使の加護?ちょっと待てどういうことだ?神父やシスターって神様の下で働いてるんじゃないのか?
「まあまあ、それはいいとして俺的にこのクズ男さんを斬らないとお仕事完了できないんで、ちょちょいと行きますかね。覚悟はOK?」
神父が光の剣を改めて俺へ突きつける
あれが胸で一突きされたら死ぬだろうな・・・もし生きてても切り刻まれて死ぬのかな・・・
そんなことを考えてた俺と神父の間に金髪の少女が俺を庇うように両手を広げて入り込んだ。それを見た神父の表情が険しくなる
「なぁ、何してんのさ、キミは」
「お願いです。フリード神父、この方を許してください、見逃してください」
「はぁぁ!?バカこいてんじゃねぇよクソアマ悪魔はクソだって、教会で習っただろうがぁ!お前、マジで頭にウジでも湧いてんじゃねぇのか!?」
神父は憤怒に包まれた表情でそういう、アーシアはその気迫に体を震わしながらも告げる
「悪魔にだっていい人はいます!」
「いねぇよ、バァァァァァカ!脳内お花畑にもほどがあんだろ!?ちょーっと優しくされたからって心を許しやがってよ、そんなんだから魔女って言われんだろうが!!」
「私もこの前まではそう思ってました。でも・・・それでもイッセーさんは良い人です!悪魔だってわかってもそれは変わりません!人を殺すなんて許されません!こんなの!こんなの主が許すわけがありません!」
「はぁ!?教会から追放された俺らに今更主のお許しなんざ、意味ねぇんだよ!!とっととそこをどけ!!じゃないとアーシアたん。キミごと斬り殺しちゃうよ?」
神父の脅しになおも動かないアーシアを見て、軽く舌打ちをし、凶悪な笑みを浮かべると光の剣を両手で高く振り上げる
「じゃあ、お前ら共々死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
そして光の剣を思いっきり振り下ろしてきた
・・・くそっ、ここで死んじまうのかよ。
だったら、せめてアーシアだけでも助けないと
俺は、痛む体に鞭打って起き上がり、アーシアを庇うように抱きしめ、来るであろう光の痛みに耐える
そして、すぐそこまで剣が迫り、俺が反射的に目をつぶったとき
「死ぬのはテメェだよ。クソ神父」
聞きなれた低い声が部屋に響く。神父の方を見ると、俺たちと神父の間に見知った大きな背中が立っており、光の剣を素手で受け止めていた
そいつは、俺のクラスメイトの暁亜蓮だった
「ア、レン?」
「おう、俺だ。しっかしお前も運が悪いなぁ。でもまぁ、安心しろ・・・何しろ、俺が来たんだからな」
背中越しにそう語りかけてくる。なんでだろうか、こいつの安心しろは妙に説得力があるから、安心できる
「あり?なんで光の剣が素手で受け止められちゃってるのかな?君、人間だよね?」
「ああ、人間だ。だが、俺の扱う魔法はちと特殊だからな。これくらいの光力なら弾くことができるんだよ!!」
そう言いながら、アレンはそのまま腕を横に振り払う。神父は後ろに跳躍し、少し離れたところに着地するも、俺たちを、いや、アレンを忌々しそうに睨みつける。その瞳には殺意がこもっていた
対するアレンはそんな殺意など意に介さずに、いつも通りの顔を浮かべている
「イッセー、体は大丈夫か?見た所怪我をしているように見えるが?」
「あ、ああ、なんとか無事だ。でも、なんで俺が殺されそうだってわかったんだ?」
「祐斗から連絡があってな、俺の家の方が近いから俺は走ってきた。ちなみに、もうすぐみんなも来るはずだ」
ッ!そうか、部員のみんなが来てくれるのか、だったら大丈夫だな
アレンはいつもの表情から真剣な顔つきになり目の前にいる神父に話しかける
「お前、はぐれ悪魔祓いだな」
「ふぅ〜ん、君、一発で俺様の正体を見破るとか、なかなかに裏の事情について詳しそうですねぇ?それに君、人間だよね?悪魔と仲良くするなんざ俺的にアウトなんで、今すぐ斬り殺してもいいっすかぁ?」
「断る、それにお前も俺のクラスメイトと随分遊んでくれたみてぇだな。なら、こっちもお礼しねぇといけねぇよなぁ?」
アレンはそう言いながら指をバキバキと鳴らし、真剣な顔つきから一転して、獰猛な顔つきになる
こ、怖ぇぇぇぇぇ!!あいつってあんな顔もすんのかよ!?ほら、アーシアなんて隣で少し震えてるし!!
そして2人のにらみ合いが数秒続いた後、床が青白く光りだした
「あ?何事さ?」
「ったく、遅ぇよ」
これはグレモリーの魔法陣か?てことはまさか!
「一足遅れだけど、兵藤くん。助けに来たよ」
「あらあら、これは大変ですわ」
「・・・神父」
魔法陣の中から現れたのはオカルト研究部の面々!助けに来てくれたのか!
くーっ!感動で泣きそうじゃないか!!
「ひゃっほう!悪魔の団体さんに一撃目!」
神父はそれを見て楽しそうな表情を浮かべながら銃で光の弾丸を連発する
だが、その全てが何かに撃ち抜かれて霧散した
「あり?なんで?」
「こいつら狙うんなら、先に俺を殺してからにしろよ」
いつの間にかアレンは赤黒く光る銃を展開し、その銃でそれを撃ち落としたようだ
す、すげぇ!あいつ、射撃もできんのかよ!
しかも全弾撃ち落としたって・・・狙撃手でもめったにできねぇぞ!!
「おーおー、なかなかに仲間意識がお熱いことで。何々君が攻めで、彼が受けかい?」
「神父とは思えないゲスな口ぶりだ。いや、だからこそ、はぐれ悪魔祓いなんてやっているのか」
「祐斗、無駄話はいい。お前らは早く魔法陣で撤退しろ、ここに堕天使の気配が複数近づいてきている」
アレンが天井を睨みながらそういう。
ーーッ!堕天使!?それって結構やばいんじゃ
「あっひゃひゃひゃ!!そう、俺様には堕天使様の加護が付いてんのさ!ここでお前らは死ぬんだよ!!」
「お前はちょっと黙ってろ」
高笑いする神父の懐にアレンはいつの間にか潜り込んでおり、右拳を握りしめて神父の腹部に思いっきり殴り込んでいた
バキッ、ゴシャッ
骨が何度も折れる音や肉が潰れるような音が響き神父は窓を突き破って遥か遠くに吹っ飛ばされていった
ま、まじかよ・・・今までのパンチの比じゃねぇぞ?
あいつ、どんだけ強いんだよ
「大丈夫、イッセー。ごめんなさいね、まさか依頼主の元にはぐれ悪魔祓いの者がいるなんて計算外だったの」
そう言って謝る部長は俺の姿を見るなり、目を細めた
「・・・イッセー、怪我をしたの?」
「あ、すみません・・・そ、その、撃たれちゃって」
半笑いでそうごまかす俺、あー、こりゃ後で怒られそうだ
「本当ならあの神父は消しとばしたかったのだけど、アレンが殴り飛ばしてくれたし、それでよしとするわ」
「そうですわね、これで一件落着・・・と、言いたいところですが」
「ええ、堕天使が近づいているし、イッセーを回収次第、本拠地へ帰還するつもりだったけど、マズイわね。魔法陣を移動できるのは悪魔だけ、それにこの魔法陣は私の眷属しかジャンプできない。このままだとそこのシスターはともかく、アレンが危ないわ」
どうしたものかと顎に手を当てて悩む部長。俺だって、アーシアとアレンをここに置いていくことなんてできない。そう悩んでいる俺たちとは対照的にアレンは不敵な笑みを浮かべてこういう
「なに。俺なら大丈夫さ。安心しろ、このシスターも俺が逃がしてやる。だからお前らは撤退しろ。」
「・・・本当に信じていいのね?」
「リアス!なにを言ってるの!?いくらアレンくんが強くても、人間が堕天使の身体能力に勝てるはずが・・・」
俺もそれには同感だ。あの神父は人間だったから勝てたけど、基本的に人間よりもはるかに身体能力が高い悪魔や堕天使が相手ならこいつにだって勝ち目がないはずだ。
だけど、当の本人は不敵な笑みを浮かべ続けながら背を向ける
「いいから、行けよ。この俺がたかが下級の堕天使に遅れをとると思うか?大丈夫だ・・・なんたって、俺は」
アレンはそこで口を閉じ顔だけこちらに振り向き、歯を出し笑いながらこう言った
「強いからな」
その次の瞬間、俺たちは魔法陣の光に包まれた。
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