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ガンダムビルドファイターズ ~orbit~

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全日本ガンプラバトル選手権 中高部 予選 艦隊戦…………始動!! 後編


「今行く───」

「カグラ レイ。今のうちに本体を叩け。そうすれば嫌でも左腕はそちらに行くだろう。私もウィンダムだけで容易くなる」

援護に行こうとしたが、言葉と共にバッサリと切り捨てられた。お前それで堕ちても知らねぇからな。

俺はサクラに言われた通り、デストロイガンダム本体へと接近する。デストロイガンダムはMS形態になり、全身の武装で迎撃してくるが、スザクモードへと変形して攻撃を回避する。

「腕も戻ってきたか…………なら、早く決着をつけ───」

『カグラ君。アンタ、無茶しないようにって言われたわよね? 』

デストロイガンダムの懐に接近しようとしたところ、アマネから通信が入ってきた。いきなりのことで思わず接近するのを中断して旋回に専念してしまった。

「アマネ!声かけるタイミングを考えろよ!あぶねぇだろ! 」

『危ない真似をするからよ』

「そーいうこった。あんま無茶すんなよ二人共」

ヒメラギからも通信が入ると、デストロイガンダムに向けてローエングリンが放たれた。しかし、本体に戻った右腕の陽電子リフレクター発生器 シュナイドシュッツSX1021のビームシールドで防がれた。

「このまま正面突破するよ。デストロイガンダムを撃破したと同時にローエングリンを放つから、相手戦艦が射程に入るまでに撃破するように」

「了解ッス! 」

「ワカッタ……」

「分かった! 」

「了解した」

ティグリスガンダムがウィンダムを撃破すると同時に、四機がデストロイガンダムに向かっていった。

「サクラは相手を撹乱。ヒメラギはデストロイガンダムの攻撃とアークエンジェルの間で、攻撃に対応できる距離を保つように。カグラとセシリアちゃんは突破口を開くように」

「よし。やるぞセシリア」

「ウン……」

アルケオニスガンダムの上にブラウドライツガンダムが乗り、デストロイガンダムに接近していく。デストロイガンダムは迎撃しようと、MA形態に変形して全身の武装で広範囲に攻撃を繰り広げてきた。

「させッかよっ!全弾発射っ! 」

バルカン、マシンキャノン、胸部ガトリング砲、ホーミングミサイル、マイクロミサイル、ビームガトリングで、デストロイガンダムのフライトユニットの右半分と二連装の長射程大出力ビーム砲の一つを破壊した。

デストロイガンダムは反撃で残った長射程大出力ビーム砲の照準をアークエンジェルに合わせる。アークエンジェルはデストロイガンダムの真っ正面であり、距離も50mを切っている。

「やらせん! 」

モードビャッコを発動したティグリスガンダムが、MA形態となり長射程大出力ビーム砲へと突撃する。
それにより長射程大出力ビーム砲は切断され、砲撃直後だったためか、爆風が強く、デストロイガンダムの体勢が崩れる。

「今だセシリア! 」

スザクモードからMS形態に変形し、ブラウドライツガンダムを降ろす。
そしてドラゴンファングを四基射出し、口を広げてアルケオニスガンダムとブラウドライツガンダムの前にゲートを展開する。

「プラフスキーパワーゲート……バースト! 」

「くらえぇぇぇっ!! 」

GNバスターキャノンとバスターライフル改で砲撃し、プラフスキーパワーゲートを潜っていく。威力と勢いを増した砲撃は強大となり、直前で張られたビームシールドごとデストロイガンダムを貫いていった。

砲撃は相手戦艦のガーティー・ルーまで届いたが、50m以上は距離があったため直前でかき消されてしまった。
しかし、爆風も相まって目眩ましにはなった。

「今だ! 」

「ローエングリン照準…………てぇぇぇぇぇっ!! 」

アークエンジェルからローエングリンが放たれ、デストロイガンダムの爆風から飛び出るようにガーティー・ルーに向かっていった。

ガーティー・ルーは咄嗟に回避行動をとるも、かわしきれずに直撃し、爆破していった。

『BATTLE ENDED』





ーーー--





「全日本ガンプラバトル選手権中高部、一回戦、第六試合勝利チーム。天之川学園、チームアスタリスクホープ」

ワアアアアアアアア!!


観客席の所で、カグラ達が勝利したことを確認する。

「まずは一勝だね」

「そうね。まずは一回戦突破おめでとうってところかしら? 」

「そうだな。とりあえず、次はお前達のところだろ?ヨシナ」

「ああ。ではシンドウ君、皆を連れて下に来てくれ」

「はい」

ヨシナはそう言い、シンドウ達と一緒に観客席から降りていった。それを見計らい、トウイの方へと顔を向ける。

「トウイ。別件だが、カグラの体調は大丈夫なのか? 」

「ん?大丈夫じゃないかな?さっき薬は飲んでたっぽいけど、特に気にすんなって言われたし」

「それは大丈夫なのかしら……」

「それで、ヒロヤ君はカグラ君について何か気になるの? 」

「いや、ちょっとな。なんか引っ掛かってるだけで、特に何もない。余計な心配かもしれないな」

そう言い、会場の方へと顔を向ける。下ではカグラ達が軽く言い合いしながら立ち去っている。

…………あの時の頭痛の様子が気になったが、薬と何か関係あるのか?いや、流石にドーピングとかの類いはしてないだろう。
ひとまず、今はこの大会を見届けるとするか。話はそのあとに聞けばいいか。





ーーー--





「主任。例の件ですが、実験会場にアイツがいるとの情報が入りました」

「なに?アイツが…………また邪魔をするというのか、アイツは………………ええい!アイツがいてはせっかくの費用が無駄になる!実験会場を変更!場所は最終実験会場にしろ!時間をかけてもいい!必ず成功させるんだ! 」

「分かりました。おいお前ら!場所を変更だ! 」

副主任の者が部下達へと指示を出しに行き、握り拳を壁に叩きつける。

「ここ数回の実験は成功しているんだ…………あとは、どれだけの規模で行えるか試すだけだ」

歯ぎしりをし、虚空を見上げる。

今に見てろ…………必ず見返してやる。

 
 

 
後書き

一回戦お疲れ様です!
前回はハルカゼが意味深の言葉を口にし、今回は暗躍する闇!正直な話、こんな設定を入れる予定はなかったですよ。ただ、私がリアルで作ったガンプラに登場の機会を与えたくて入れました。
さて、次回は二回戦。正直どこと対戦させるか決まってませんが、早めに更新はします。

では、また次回にお会いしましょう! 
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