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『ユガミ』

作者:零那
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『償い』



目を背け続けた
目を伏せていた
守りたかったよ
いつまでも今を
でももう無理だ

黙ってても何も
変わらないって
解ってたんだよ
勇気がなかった
でももう無理だ

生きてく術ってのは
守りたいもの守る為
犠牲にしてく事だよ

大人になる度に
年を重ねる度に
手放してくモノ

手放したのか
置いてきたか
両方なのかな

流れてく雲に
身を委ねよう
転んだらまた
起きればいい

こんなに小さな世界
こんなに小さな鳥籠
何をしても赦される

深く深い傷を負った
其の日はもう遠い昔
其れから傷付き続け
何も意味をなさない
言葉の無意味さにも
絶望をおぼえたんだ

それでも明日は来た
来なくて良い明日が
毎日毎日陽が昇って

生きなきゃならない
そんな現実に逆らう
そんな日々に疲れた

守りたいモノ
守れなくても
生きてくこと
其れが償い?


 
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