魔術師にとって不利な世界で、俺は魔法を使い続ける
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「この世界」の最下層、遥か遠い地表に根を据え、悠々と枝葉を伸ばす世界樹。
名前は付いていない。誰も見た事がない。
しかし伝承として、何処ででも見、聞くことができる。悠久の時を経た、母なる、神の樹。
その地下には広大な洞窟が広がっている。然しそれも見た者はいない。
何故なら「この世界」は――
――世界樹のはるか上、果てしない蒼穹に浮遊する、巨大大陸。重力は働いていて、それでも落下することのない天空都市。
それが「この世界」の全て。
その街、そして大陸の名前は、世界樹から取って
――”ユグドラシル〟
デスゲームの舞台となるその浮遊島には、現在約3万人のプレイヤーが暮らす。
そして日々、ゲームクリアを目指す。そうするしか、ない。脱出する方法は、それ以外には存在しない。
常に死と隣り合わせの恐怖を毎日のように味わいつつ、今日もまた人間達は行動する。
ユグドラシルは、一辺がちょうど10キロの正確な正方形の島が100個集まって出来ている。全て合わせれば10000平方キロ。途轍もない広大な土地だ。
遠い遠い昔の事、地表の人間は世界規模の大戦争を起こし、世界は滅んだ。生物は絶滅、陸地は枯れ果て、水は汚染された。
しかし、一つだけ、小さな芽が残った。それから気の遠くなるほどの時間をかけ、その芽が成長、世界樹となった。
偉大なる神々は、各地に少しずつ残った《世界の欠片》を掻き集め、世界樹の上に陸地を形成した。
そのため、他の島へ移った瞬間、景色が全く違うものとなる。大海原、砂漠、熱帯雨林、豪雪地帯、火山、そして古城までもが平気で隣り合っている。
その後、各島を守護する怪物を召喚。全ての島に配置した。
そして神々は、新たに招集した5万の人間に告げた。
「守護生物を駆逐することが出来たなら、元の世界を複製し、貴様らを戻してやろう」と。
それが全ての始まりだ。
後書き
お久しぶりです。初めましての方は初めまして、@ひかりでございます。初めましての方がほとんどなのは重々承知しております。
今回の話、実際は設定集なわけです。結構分かり辛かったのは、次の話、いや次の次の話で説明します。どういう経緯でここまで至ったのか、これからどうなっていくのかは、後々書いていきます。
まだまだ超超初心者なので、生温かい目で見守って頂ければ幸いです。
それではまた次の話で。
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