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ドリトル先生の名監督

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第三幕その六

「本当にすぐに変えます」
「そうしていきます」
「最もいいお相撲の稽古と食事を見付けていくべきだね」
 また言った先生でした。
「僕も調べさせてもらうから」
「あっ、協力してくれるんですね」
「先生もそうしてくれるんですね」
「何か悪いですね」
「悪くないよ」
 穏やかな笑顔のまま応えた先生でした。
「そうしたことはないから」
「ううん、先生はいい人ですね」
「何の関係もない僕達にアドバイスしてくれて」
「稽古や食事のことも調べてくれるなんて」
「凄くいい人ですね」
「いやいや、こうしたことはね」
 別にという声のまま応えた先生でした。
「縁だから」
「縁ですか」
「だからですか」
「僕達にもですね」
「そうしてくれるんですね」
「そう、神様が引き寄せてくれた縁だよ」
 にこりと笑ってです、先生は皆にこうも言いました。
「だから気にしないでね」
「そうですか」
「それじゃあですね」
「お言葉に甘えていいんですね」
「そうして」
「うん、僕もそうさせてもらうから」
 先生も応えます、こうしてでした。
 相撲部の人達は稽古の仕方と食事を変える、まずは元に戻すことにしました。先生も最もいいやり方を調べることになりました。
 そのお話の後で、でした。先生は稽古場を後にしました。そうしてご自身の研究室に戻るその時にです。
 動物の皆にです、こう言われたのでした。
「何かね」
「先生今回はお医者さんの立場から言ったね」
「それも的確に」
「そうしたね」
「うん、僕はスポーツはしなくても」
 皆にもこう言うのでした。
「観るからね」
「だからだね」
「それぞれのスポーツに合ったトレーニングや食事がある」
「そうしたことがわかるんだね」
「それぞれの競技で使う筋肉や身体の部分も違うね」
 また言った先生でした。
「テニスとラグビーでも」
「うん、確かにね」
「同じ球技でもね」
「本当に全然違うね」
「何から何まで」
「そこはね」
「そう、同じ格闘技でも同じだよ」
 そこはというのです。
「やっぱり違うんだ」
「そういうことなんだね」
「違う競技のトレーニングや食事をしても駄目」
「かえって逆効果なんだね」
「そうなんだ」
 まさにというのです。
「そこのことを間違えるとね」
「相撲部の人達みたいにだね」
「変に怪我が多くなるんだね」
「そうなるんだね」
「そうだよ、だから気をつけないといけないんだ」
 先生は真剣なお顔でお話します。
「そこはね」
「ううん、それじゃあ」
「相撲部の人達はこれからだね」
「怪我減るね」
「そうなるね」
「うん、そうなるよ」
 絶対にと答えた先生でした。
「僕の言葉を聞いてくれたらね」
「それじゃあだね」
「先生も安心していいね」
「これで一件落着」
「そうなったね」
「多分ね」
「こうした先生って絶対にだよね」
 チーチーが先生に言ってきました。 
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