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魔法少女リリカルなのはStrikerS~時を操る精霊龍を持つ青年の物語~

作者:ガタック
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第4話:奇跡は起きるものではない、起こすものだ!

 
前書き
 お待たせしました。
 第4話です。よろしくお願いします。
 後、後書きに今回使用した光太のデッキを紹介してます。気になる方はそちらも確認してください。
 それでは第4話、どうぞ!  

 



「呪文、《ヘブンズ・ゲート》っ!」

「……っ、そのカードは!?」

 光太が唱えた呪文にジェネラローズは驚いてしまった。
 何故なら、光太の唱えた呪文は光文明の代名詞と言って良いほどの強力な呪文カード、《ヘブンズ・ゲート》。
 その能力は手札から光のブロッカーを2体選び、コストを支払わずにバトルゾーンに出せる。

 一見、手札から2体のクリーチャーが出ると見ると、気味に見える。おまけに光と限定されてる時点で扱いづらい。
 だが、この《ヘブンズ・ゲート》は別である。
 《ヘブンズ・ゲート》は光と限定されてると同時に“ブロッカー”とついている光のクリーチャーを出せる。

 “ブロッカー”とはプレイヤーやシールド、他のクリーチャーの攻撃を代わりに受けてくれる特殊クリーチャーだ。

 そして、光太のデッキのほとんどがブロッカーで占めているので、何の問題もない。

 同時に《ヘブンズ・ゲート》から出る光のブロッカーは“コスト”と言う名の“マナ”を支払わずにバトルゾーンに出せるのだ。

 ―――つまり、

「《奇跡の精霊 ミルザム》と《歴戦の精霊龍 カイザルバーラ》の2体をバトルゾーンに!」

 大型のクリーチャーを2体出せるのだ。

 しかも、プレイヤーやシールド、他のクリーチャーの攻撃を代わりに受けてくれる“ブロッカー”と言う、おまけ付きでだ。





 突然、光太の前に光の門が現れ、そこから精霊の騎士と鎧を着けた精霊の龍の2体が現れた。

 彼らは光太が先程唱えた呪文―――天国の門、《ヘブンズ・ゲート》から現れた《奇跡の精霊 ミルザム》と《歴戦の精霊龍 カイザルバーラ》の2体だ。

 因みに精霊の騎士が《ミルザム》、鎧を着けた精霊の龍が《カイザルバーラ》である。

 それを見た女性は驚き、光太は気にせず、デュエマに集中した。

「この時、バトルゾーンに出た《ミルザム》と《カイザルバーラ》の能力をそれぞれ発動っ!」

 バトルゾーンに出した《ミルザム》と《カイザルバーラ》の能力を解決させる。

「まずは《ミルザム》!“ウルトラシールド・プラス”っ!」

 すると、光太のシールド1枚に山札から5枚のカードが裏向きのまま、置かれた。

 それと同時に光太の周囲にあった5つの光の壁が1つ、5つ増え、それらが重なり1つの壁となった。

「……ふ、増えたっ!?」

 それを見た女性は驚き、光太は気にせず、《カイザルバーラ》の能力を解決させる。

「《カイザルバーラ》の能力で山札から1枚ドロー!その後、進化ではない光のコスト7以下のクリーチャーを1体、手札からバトルゾーンに出せる!」

 光太はそう言って、手札から1枚のカードをジェネラローズに見えやすいように見せた。

「《龍覇 セイントローズ》をバトルゾーンに!コイツは超次元ゾーンから光のコスト5以下のドラグハートを1枚、バトルゾーンに出せるっ!」

 そう言って、超次元ゾーンから横向きのカード1枚、バトルゾーンに出した。

「ドラグハート・フォートレス、《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》をバトルゾーンに!」

 すると、光太の右の方から異次元の穴が開き、そこから“巨大な要塞”……否、“城”と言うべきか、《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》が現れた。

「……あ、あれは!?」

「コイツは俺の切り札、《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》だ!」

 女性の驚きに、光太は自身に対する問い掛けと見たのか、女性にそう答えた。

「ターンエンド!この瞬間、《ヘブンズ・ヘブン》の能力発動!」

 1ターンで一気に3体のクリーチャーをバトルゾーンに出した光太はこのターンで終わるかと思い気や、《セイントローズ》で呼び出した《ヘブンズ・ヘブン》の能力を発動させる。

「手札からブロッカーを持つ光のクリーチャーを1体、バトルゾーンに出せる!《聖英雄 ゴール・ド・レイユ》をバトルゾーンに!」

 すると2ターン目に召喚した《オリオティス》と同じようにカード状態で《聖英雄 ゴール・ド・レイユ》がバトルゾーンに現れた。

「次のターン、お前は俺に負ける!」

 大量のクリーチャーをバトルゾーンに出した光太はジェネラローズに向けて勝利宣言した。

「…ちょ、ちょっと!かっこ付けて勝利宣言してるけど、次のターン、相手が攻撃してきたら、カッコ悪いよ!」

「心配すんな!アイツのデッキは“白単連鎖”だから火文明は入ってないし、次のターンにクリーチャーを大量展開しても打点や《ダイヤモンド・ソード》のマナが足りないから、相手は必然的に守りを固めてくるよ!」

 光太の勝利宣言に女性は思わず突っ込みを入れ、光太は心配ないと良い、その理由を説明するが、女性は全くと言って良いほど、分からないでいた。

「…え、え~と……つまり、どう言うこと?」

「つまり、相手は攻めても、ブロッカー(こっち)の物量で防がれて返り討ち。守っても、俺のクリーチャーは全てのバトルに無条件で勝利するんだ」

 光太の説明に女性はやっぱり分からないでいた。

「……そろそろ良いか?」

 二人の会話を暫く黙っていたジェネラローズは光太に問い掛けた。

「あっ、悪い悪い。続けてくれ」

 それを聞いた光太はジェネラローズに軽く謝罪し、再びデュエマに集中した。

「……確かに、貴様の言う通り、俺は攻めに入っても、守りに入っても、次の貴様のターンで負ける」

 二人の会話を聞いていたのか、ジェネラローズは光太の説明に肯定した。

 それと同時に山札から1枚引いて、手札から1枚、マナに貯めて、6枚にした。

「……それなら、俺はそれらを全て〝捨てる〟」

「えっ?」

「っ、まさか…!?」

 ジェネラローズの言葉に二人は驚いてしまった。

「……その、まさか、だ。《ララァ》の能力で光のコマンドと光のドラゴンのコストをそれぞれ1ずつ軽減し、4マナで《導子の精霊龍 ホーマ》を召喚!」

 現れたのは右手に杖を持ち、全身が白い服に白い帽子を被った精霊の龍―――《導子の精霊龍 ホーマ》。

「《ホーマ》の登場時効果で、俺は山札からカードを1枚ドロー!その後、光のコスト5以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えられる!」

 《ホーマ》の能力を使い、ジェネラローズは山札から1枚引き、光のコスト5以下の呪文を1枚、光太と女性に見せた。

「呪文、《ドラゴンズ・サイン》!その能力で光のコスト7以下のドラゴンを1体、コストを支払わずにバトルゾーンに出せる!」

「っ、そいつは…!?」

 ジェネラローズが見せたカードに光太は驚いてしまった。

 何故なら、彼が光太に見せたカードは……―――

「俺は〝俺〟を召喚!」

 ―――〝彼自身〟、《赤薔薇の精霊龍 ジェネラローズ》だからだ。

「……お、同じ怪物!?」

 ジェネラローズの前にもう一人のジェネラローズが現れたことに女性は驚いてしまった。

「俺の能力で山札から1枚ドロー!その後、光のコスト6以下のクリーチャーを1体、バトルゾーンに出せる!」

 そう言ってジェネラローズは手札から1枚、バトルゾーンに出した。

「《指令の精霊龍 コマンデュオ》をバトルゾーンに!コイツの能力で光のコスト5以下のクリーチャーを1体、バトルゾーンに出せる!《真紅の精霊龍 レッドローズ》をバトルゾーンに!コイツも俺と《コマンデュオ》と同じ、光のコスト4以下のクリーチャーを1体、バトルゾーンに出せる!《聖龍の翼 コッコルア》をバトルゾーンに!」

「ウソ……」

 1体のクリーチャーで一気に5体のクリーチャーが並べられ、女性は驚き、流石の光太も驚いていた。

「連鎖…だな…」

「……連鎖?」

 光太の呟きに女性は疑問に思い、光太に問い掛けた。

「1体のクリーチャーで大量のクリーチャーを出すことを“連鎖”って呼ぶんだ。本来は山札からクリーチャーを出すんだけど、ジェネラローズ(アイツ)は山札から1枚引いて、その後、手札からクリーチャーをバトルゾーンに出した。実質、手札は1枚しか減ってない」

「な、成る程……」

 光太の説明に女性は渋々納得した。

「これで貴様は次のターン、終わりだ!こちらには《ドラゴンズ・サイン》でブロッカーを得た《ジェネラローズ》と、相手のターン中に破壊された時、俺のシールドは全てS・トリガー化するブロッカー、《キグナシオン》の2体が存在している!」

「それがどうした!」

「何っ!?」

「言った筈だ!お前は次のターン、俺に〝負ける〟って!俺のターン!」

 光太は勢い良く山札からカードを引く。

 ―――だが、

「ターンの最初に、ブロッカーが3体以上。よって《ヘブンズ・ヘブン》の“龍解”条件成立!」

 バトルゾーンにいる《ヘブンズ・ヘブン》のもう一つの能力を宣言し、手を置く。

 ―――そして、

「“龍解”っ!」

 光太は叫び、叫びと共に《ヘブンズ・ヘブン》を裏返した。
 それと同時に実体化していた《ヘブンズ・ヘブン》も姿を変えようとしていた。

「《天命讚華 ネバーラスト》っ!」

 姿を変えると、その姿はまさに、正義の精霊龍―――《天命讚華 ネバーラスト》だった。

「マナをチャージ!そして、《音感の精霊龍 エメラルーダ》を召喚!」

 《ネバーラスト》に龍解した後、光太は山札から1枚引き、素早く、マナを貯めて7枚にし、その内5枚をタップ、《音感の精霊龍 エメラルーダ》をバトルゾーンに召喚した。

「その登場時効果で、《ミルザム》で増やしたシールドを手札に!その中にS・トリガーがあれば、ただで唱えられる!」

 次に、光太は《エメラルーダ》の能力を使い、前のターン、《ミルザム》で増やしたシールドを捲る。

 ―――その時、

「この瞬間、《ゴール・ド・レイユ》のマナ武装7、発動っ!」

「っ、まさか…!?」

「ん?」

 突然、光太の宣言にジェネラローズは驚き、それを見た女性は何のことなのか、疑問に思った。

「俺のマナゾーンに光のカードが7枚以上あれば、手札に加える光のクリーチャーのシールドカードは全て“S・トリガー”を得る!」

 つまり、《ミルザム》で増やしたシールドを《エメラルーダ》で回収し、その中にS・トリガーがあれば、ただで使用できる。
 そこに《ゴール・ド・レイユ》の能力を合わせると、大型の光のクリーチャーをS・トリガーを得、そのままバトルゾーンに出せるのだ。

 捲られたカードの中には《聖鐘の翼 ティグヌス》、《聖歌の翼 アンドロム》、《覚醒の精霊ダイヤモンド・エイヴン》、《時の革命 ミラダンテ》、《エンジェル・フェザー》、《ジャスティス・プラン》の6枚。

 ―――よって、

「S・トリガー、発動っ!」

 6枚の内、4枚の光のクリーチャーがS・トリガーを得、そのままバトルゾーンに出せるのだ。

「《アンドロム》と《ティグヌス》と《ダイヤモンド・エイヴン》の3体をバトルゾーンに!《ダイヤモンド・エイヴン》の上に《時の革命 ミラダンテ》に進化!」

『やっと、私の出番ですね!』

 《ゴール・ド・レイユ》によって、S・トリガーを得たクリーチャーを順番にバトルゾーンに出し、《ダイヤモンド・エイヴン》の上に《時の革命 ミラダンテ》を重ねた。

 それと同時に《ミラダンテ》は実体化し、漸く自分の出番が回ったことに叫んだ。

「《アンドロム》のマナ武装3で、お前の《キグナシオン》を“フリーズ”!更に《ダイヤモンド・エイヴン》の能力で俺のクリーチャーは攻撃できない能力を無効にし、召喚酔いも無効に!最後に《ミラダンテ》の能力でお前の全てクリーチャーをフリーズ!」

「な、何だと!?」

 バトルゾーンに現れた《アンドロム》と《ダイヤモンド・エイヴン》の能力を解決し、最後に《ミラダンテ》の能力を解決した。

 因みに、“フリーズ”とは、相手のクリーチャーを1体選び、タップし、タップさせられたクリーチャーは次の相手のターンのはじめにアンタップされない能力である。

 全てのクリーチャーがフリーズさせられたことに、ジェネラローズは驚いてしまった。

「ま、まだだ!まだ、俺にはシールドがある!S・トリガーさえ出れば、まだ俺にもチャンスがある!」

「悪いが、これで決めさせてもらう!《ネバーラスト》でT・ブレイク!《セイントローズ》でW・ブレイク!《アンドロム》でシールドブレイク!」

 光太の指示に《ネバーラスト》、《セイントローズ》、《アンドロム》の3体はジェネラローズのシールドにそれぞれ攻撃した。

「っ、S・トリガー!」

 だが、《アンドロム》で攻撃したシールドがS・トリガーだった。

「呪文、《アポカリプス・デイ》っ!その能力でバトルゾーンにクリーチャーが6体以上いるので、全てのクリーチャーを破壊!」

 捲られたのは光文明で唯一、破壊できる呪文カード《アポカリプス・デイ》。能力は前述の通り、バトルゾーンにクリーチャーが6体以上あれば、全てのクリーチャーを破壊できるのだ。

 今、光太のバトルゾーンにはクリーチャーが9体、ジェネラローズのバトルゾーンにはクリーチャーが7体、合計で16体。6体以上いるので、《アポカリプス・デイ》の能力が発動するが……。

「《ネバーラスト》のエスケープ発動!シールドを1枚、手札に加えることで破壊から免れる!更に《ゴール・ド・レイユ》の能力でバトルゾーンにある自分の光のクリーチャーは全て“セイバー:エンジェル・コマンド”を得る!その能力で《ティグヌス》、《アンドロム》、《セイントローズ》、《エメラルーダ》の4体を破壊し、《ミラダンテ》、《ミルザム》、《カイザルバーラ》、《ゴール・ド・レイユ》の4体をバトルゾーンにとどまる!よって、《アポカリプス・デイ》で破壊されるのはお前のクリーチャーだけだっ!」

「な、何だと!?」

 《ネバーラスト》と《ゴール・ド・レイユ》の能力を巧みに使い、光太のクリーチャーは半分まで残り、ジェネラローズのクリーチャーのみ、《アポカリプス・デイ》の能力に巻き込まれるのであった。

 それを見たジェネラローズは再度驚いてしまった。

「《ミラダンテ》でダイレクトアタック!」

『はあああぁぁぁぁぁっ!』

「ぐあああぁぁぁっ!」

 光太の指示に《ミラダンテ》は駆け出し、ジェネラローズに体当たりした。

 それを喰らったジェネラローズは叫び、一瞬でカードの姿になり、それと同時にデュエルゾーンも徐々に解けていった。


 
 

 
後書き
 はい。今回はここまで。
 投稿が遅れた理由はリアルが忙しかったからです。
 他はタイトル考えるのに時間が掛かりました。
 因に、タイトルはあるクリーチャーのフレーバーテキストを参考にしてします。
 ほぼそのままなのですぐに分かると思います。

 さて、前書きにも書きましたが、今回使用した光太のデッキ、白単天門を紹介します。

《時の革命 ミラダンテ》 ×1
《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 ×1
《奇跡の精霊 ミルザム》 ×1
《歴戦の精霊龍 カイザルバーラ》 ×2
《聖英雄 ゴール・ド・レイユ》 ×2
《龍覇 セイントローズ》 ×2
《スーパー・エターナル・スパーク》 ×2
《制御の翼 オリオティス》 ×2
《聖鐘の翼 ティグヌス》 ×2
《覚醒の精霊ダイヤモンド・エイヴン》 ×3
《DNA・スパーク》 ×3
《音感の精霊龍 エメラルーダ》 ×3
《ヘブンズ・ゲート》 ×4
《ジャスティス・プラン》 ×4
《エンジェル・フェザー》 ×4
《聖歌の翼 アンドロム》 ×4
 超次元ゾーン
《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》/《天命讚華 ネバーラスト》 ×1
《革命槍 ジャンヌ・ミゼル》/《聖槍の精霊龍 ダルク・アン・シエル》 ×1

 こんな感じです。

 毎度誤字脱字、ご意見、ご感想、表現のミス等よろしくお願いします! 
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