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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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異伝~女神の一族のクロスベル観光~前篇

~百貨店『タイムズ』~



「あれ……あの人達は……」

「確かエイドス様達のご先祖の……」

百貨店に入ったロイドとエリィはさまざまな人形の売り場にいるエステル達に気付いて目を丸くし

「―――ナユタさん達ですね。こんな所にいるなんて……」

「モロに観光気分だよな…………」

「えへへ……せっかく未来に来たからいいと思うよ♪」

ティオは静かな表情で呟いた後ジト目になり、ランディは苦笑し、キーアは無邪気な笑顔を浮かべた。

「見て見て、ナユタ、ノイ!ノイの人形があるわよ……!」

人形売場でノイそっくりの人形を抱き上げたクレアは興味深そうな表情でナユタ達に見せ

「本当だ……ノイそっくりだね…………」

「な、なんで未来では私の人形があるの~!?」

ノイそっくりの人形をナユタは驚きの表情で呟き、ノイは両手で頭を抱えて混乱した。

「アハハ……あたし達も最初見た時はビックリしたわよ……」

「大きさもノイと全く同じに見えるからね。まさに瓜二つだよ。」

その様子を見たエステルとヨシュアは苦笑し

「う”~…………自分の人形があるなんて、物凄く複雑な気分なの~。」

ノイは自分そっくりの人形を持ち上げ、人形を睨んで複雑そうな表情で唸り

「フフ、勿論ノイちゃんの人形も私の部屋にあるわよ♪まさか”本物”と会えるなんて、夢にも思わなかったわ♪」

「ヒッ!?」

嬉しそう表情で自分を見つめるエオリアを見て悲鳴を上げた。



「できればアーサ達のお土産に買って帰りたいわね……」

「う~ん……でも僕達はこの時代のお金は持っていないし……」

微笑みながら言ったクレハの言葉を聞いたナユタは苦笑し

「それなら私が奢ってあげるわよ♪本物のノイちゃんと出会わせてくれたお礼に♪」

「あ、勿論あたし達も!」

「え……いいの?」

「そんな……悪いですよ。」

エオリアとエステルの言葉を聞いたクレハは目を丸くし、ナユタは遠慮した。

「いいの、いいの!なんせナユタ君達はあたしのすっごい昔のおじいちゃんにおばあちゃんなんだから、親孝行……って言ったらおかしいわね。先祖孝行してあげないと♪」

「いや、そんな言葉、絶対にないから。」

笑顔で言ったエステルの言葉を聞いたヨシュアは呆れた表情で指摘し

「うっ!?エ、エステルさん……」

「はうっ!?お願いだから私達を年寄り扱いしないでよ……子供を産むどころか、結婚だってまだなんだから……」

ナユタとクレハは同時にショックを受けた後表情を引き攣らせながらエステルを見つめた。

「アハハ、ごめんごめん。……ま、あたし達だってそれなりにお金があるし、遠慮しなくていいわよ?せっかく未来に来たんだからお土産くらい買って帰らないと損じゃない!」

「フフ、確かにそうね……それじゃあお言葉に甘えてアーサとライラ、後は私用に3個買ってもらってもいいかしら?」

「オッケー。」

「いいわよ。じゃ、3人で割り勘にしましょう。」

「わかりました。」

クレハの言葉にエステル、エオリア、ヨシュアは頷き

「ク、クレハ様!?私がいるのに、何でそんな偽物なんか買うの~!?」

ノイは信じられない表情をした後、慌てた様子でクレハを見つめて言った。

「だって面白そうじゃない♪本物のノイと人形のノイを見比べるなんて♪」

「アハハ…………」

「どこがおもしろいのか全然わかんないの……」

笑顔で言ったクレハの言葉を聞いたナユタは苦笑し、ノイは疲れた表情で溜息を吐いた。

「あ、ここにいたんだ!」

その時ミントがエステル達に近づき

「お帰り、ミント。『龍老飯店』の予約はしておいた?」

「うん!ちなみにアドルさんも一緒みたいだよ!」

ヨシュアの言葉にミントは頷き

「なっ!?」

「ええっ!?」

「”ミレニアム”じゃねえのかよ…………!?」

「……まあ、あの人達の場合だと高級ホテルよりそっちの方がいいかもしれませんね……」

ミントの言葉を聞いたロイドとエリィは驚き、ランディは混乱し、ティオは疲れた表情で言った。



「ありがとう、ミント。……あら?この人形は…………」

一方クレハはミントにお礼を言った後”みっしぃ”の人形に気付き

「本当に”みっしぃ”の人形まであるね……ティオの話で聞いてはいたけど…………」

「あんな変な動物のどこがいいのかサッパリわからないの……」

ナユタは苦笑し、ノイは溜息を吐いた。

「そうかしら?可愛くていいと思うけど。」

二人の言葉を聞いたエオリアは目を丸くし

「……ちなみに実物はもっと大きいわよ?」

「え?クレハちゃん達の時代には本物の”みっしぃ”がいるの!?」

クレハが呟いた言葉を聞いたエオリアは驚いて尋ね

「ええ。本物はもっと大きいわよ。」

「少なくても普通の人間くらいは大きいの。」

「それと何故か変わった所に隠れていて、『みしし』と謎の鳴き声で鳴くんです。」

クレハとノイ、ナユタはそれぞれ答えた。

「ええっ!?」

「ほ、本物の”みっしぃ”が遥か昔には存在していたなんて……」

「わあ…………やっぱり”みっしぃ”はいたんだ♪」

「ハハ、その時代ならティオすけにとって天国かもしれねぇな?」

クレハたちの会話を聞いていたエリィは驚き、ロイドは信じられない表情をし、キーアは嬉しそうな表情をし、ランディは苦笑しながらティオを見つめた。するとその時

「…………!そうでした……!その手がありました……!」

ある事に気付き、目を見開いたティオはエステル達の所に走って近づき

「ティオちゃん!?」

ティオの行動を見たエリィは驚いて声を上げた。

「ミントさん!わたしをナユタさん達の時代に連れて行って下さい!」

「ティ、ティオちゃん!?急に一体何を………」

ティオに呼ばれたミントは振り向いて戸惑いながら真剣な表情をしているティオに尋ね

「本物の”みっしぃ”がいる事を世界中の子供達に知らしめるいい機会です!わたしをナユタさん達の時代に連れて行って、”みっしぃ”と一緒に写っている写真を撮ってください!さあ、早く!!」

「お、落ち着いて~!第一、そんな事をするのはさすがに色々と不味すぎるよ~!?」

真剣な表情で自分の手を強く握って自分を見つめるティオの言葉にミントは混乱し

「アハハ……………」

「”みっしぃ”と写真を撮るにしてもまず”みっしぃ”自体を見つけないと話にならないの。」

「そうよね……しかも隠れている場所も毎回違うし……」

その様子を見ていたナユタは苦笑し、ノイが呟いた言葉を聞いたクレハは苦笑しながら呟き

「よっぽど”みっしぃ”に会いたかったのね、ティオちゃん……」

「キーアも勿論会いたいよ♪」

「クールぶっているわりにまだまだガキんちょだな……」

一方エリィは苦笑し、キーアは無邪気な笑顔を浮かべ、ランディは口元に笑みを浮かべて言った。

「ま、まあとりあえず……エステル達なら護衛としても大丈夫だし、この場は任せてもいいだろう。」

「そ、そうね……そんな事より……」

「ワジの奴がとんでもねえ所にエイドス達を案内している可能性が大でそっちの方が心配だから、ティオすけはほおっておいてワジ達を探そうぜ。」

「はーい♪」

その後ロイド達はワジ達を探して、町中を探索し始めた 
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