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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第7章 大魔闘演武編
  二正面作戦

7月5日、大魔闘演舞最終日前日・・・


「何だと?」

「ルーシィが王国兵に捕まった?」

俺達はルーシィさんが捕まった事をマスター、
さらに、エルザさんとラクサスさんに話した。
ジュビアさんとミラさんもいた。

「よくわからん計画の関係者にされちまったのか?」

「はい・・・。」

マスターの言葉に俺がそう言う。

「つまり何だ?大魔闘演舞優勝しなきゃ、
 ルーシィを取り返せねえのか?」

「その話も信用していいのかわからねえがな・・・。」

「確かに・・・・・・。」

グレイさんの言う通りです・・・そう簡単に返すとは思えない・・・。

「だからんな事ァ、どーでもいいんだよ!!!
 俺は今すぐ助けに行くぞ!!!」

「落ち着いてくださいナツさん。」

「相手は王国なんだよ?」

魔力が回復したナツさんは今すぐにでも、
ルーシィさんを助けに行こうとするも、
柱に体を縛り付けており、そこで暴れている。

「マスター。」

「ウム。王国相手に迂闊な事はできんが・・・
 向こうもまた国民をぞんざいに扱う事もできんじゃろ。
 エクリプス計画とやらが中止されるまでの人質と考えるべきか。」

「だが・・・腑に落ちねえな。
 それほどの国家機密を知っちまった
 俺達を解放する意味がわからん。」

「確かに・・・」

言われてみれば・・・
普通なら俺達も一緒に捕まってしまうはずなのに・・・

「後々、あのアルカディオスとかいう者を断罪する為の
 証人として解放された可能性はあるな。」

「一緒に捕まったら、証人にならないしね~。」

「極秘情報が拡散する危険もあるのに・・・」

「う~ん・・・。」

リリーとミント、そしてシャルルの言い分もわかるが、
本当がどうかも怪しいしな・・・。

「これ以上隠し通せんと判断したか。」

「俺達が全員捕まってたら情報は外に出なかっただろう。」

「それはどうかしら?グレイ達は大魔闘演舞の出場者でしょ?
 明日・・・急に出場しないとなったらそこから足がつく。」

「王国としても魔導士ギルドは敵に回したくないと思います。」

エルザさんとグレイさんの言葉に
ミラさんとジュビアさんがそう言う。

「だーーーーーーっ!!!!
 ゴチャゴチャ言ってねえで助けに行くぞーーーーーーっ!!!!」

ナツさんは縄を力づくで引きちぎり、怒鳴ってそう言う。

「落ち着け。」

「くぱん!!」

マスターは拳を巨大化させ、がナツさんを押し潰した。

「家族を捕らわれちゃ祭りどころじゃねぇわい。
 皆・・・同じ気持ちじゃ。」

この場にいる俺達全員、本当は同じ気持ちであるのは当然・・・。

「いつもみたいに後先考えずに突っ込んでも、今回ばかりは相手が悪い。
 ・・・が、黙ってられるほど腰抜けじゃねぇぞ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)は。」

マスターはそう言うのだった。

「兎に角・・・作戦を考えましょう。
 ルーシィさんの救出と、明日の事も。」

俺がそう言う。
ルーシィさんの救出もだが、明日の大魔闘演武の事も・・・

「それなら、私に任せてください。」

「初代・・・!」

そう言ってきたのは初代であった。
















































7月6日 大魔闘演武最終日・・・


ドーン!ドドーン!


「「「「「「「「「オオオオオオオオオォォォ!!!」」」」」」」」」

「いよいよ!!!いよいよやって参りました!!!!
 魔導士達の熱き祭典、大魔闘演武最終日!!!!
 泣いても笑っても今日・・・優勝するギルドが決まります!!!
 実況はおなじみ、私・・・チャパティと、解説には元評議員のヤジマさん。」

「よろスく。」

「スペシャルゲストには何と・・・!!!
 大魔闘演武公式マスコットのマトー君にお越しいただいております!!」

「カボー。」

「今日の審判のお仕事はよろしいのですか?マトー君。」

「今日は大丈夫カボ!みんながんばるカボー!」

チャパティの言葉にマトー君は答えた。

「さあそろそろ、出場チームが入場してくる頃です。」

チャパティがそう言うと、選手が入場して来た。

「現在6位、大逆転となるか!猟犬改め仔犬、四つ首の仔犬(クワトロパピー)!!」

「「「「「「オオオオオオオオオ!!!」」」」」」

チャパティの言葉と観客の声と同時に四つ首の仔犬(クワトロパピー)のメンバー、
バッカス、ロッカー、ウォークライ、
ノバーリ、イェーガー、セムスが入場して来た。

「続いて青い天馬(ブルーペガサス)!!!」

「「「「「「オオオオオオオオオ!!!」」」」」」

「「「キャー!!」」」

チャパティの言葉と観客の声と黄色い声援と同時に青い天馬(ブルーペガサス)のメンバー、
一夜、シン、ケイ、ヒビキ、レン、イヴが入場して来た。

蛇姫の鱗(ラミアスケイル)!!!!」

チャパティの言葉と同時に蛇姫の鱗(ラミアスケイル)のメンバー、
ジュラ、リオン、シェリア、ニスイ、トビー、ユタカが入場して来た。

「「「「「「オオオオオオオオオ!!!」」」」」」

「アンタら!!!優勝するんだぞぉーーー!!!」

蛇姫の鱗(ラミアスケイル)のメンバーの入場に、
観客の声と蛇姫の鱗(ラミアスケイル)のマスター、オーバの声がメンバー達に向かってそう言った。


人魚の踵(マーメイルヒール)!!!」

「「「「「「オオオオオオオオオ!!!」」」」」」

チャパティの言葉と観客の声と同時に人魚の踵(マーメイルヒール)のメンバー、
カグラ、パープル、リズリー、ミリアーナ、ラミィ、ベスが入場して来た。


「続いては、現在2位、このまま王座陥落となってしまうか!?
 再び最強の名を手にするのか!!?剣咬の虎(セイバートゥース)!!!!」

チャパティの言葉と同時に剣咬の虎(セイバートゥース)のメンバー、
ガルーザ、ミネルバ、スティング、
ローグ、オルガ、ルーファスが入場して来た・・・。


ざわざわざわ・・・


しかしその入場に観客がざわつき始めた。
いつもと違う雰囲気の剣咬の虎(セイバートゥース)に驚いていたからだ。

「おや?何か雰囲気が変わりましたね。」

「気合を入れ直スたのかね?」

「かっこいいカボー!!!」

チャパティとヤジマ、マトー君はそれぞれ思った事を言う。

「「・・・・・・。」」

剣咬の虎(セイバートゥース)の他のメンバーが座っている応援席では、
フロッシュとラーラがポツンと立ってた。

「あれ?応援席にいたネコ・・・・・・」

「1匹いねぇな?」

「・・・・・・?」

観客達がフロッシュを見て、もう1匹いる筈のレクターにいない事に気がつく。

「(レクター・・・。)」






「スティング君、がんばってください!!」

しかし、それを言ってくれるレクターの姿はない・・・しかし。

「まかせておけ。俺はもう負けない。」

スティングはそう言う。

「そして現在1位!!!7年前、最強と言われていたギルドの完全復活の日となるのか!?
 妖精の尻尾(フェアリーテイル)入場ーーーーーーーー!!!!」

チャパティの言葉と同時に妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーが入場して来た。



どよっ


「おや!?」

「・・・・・・」

観客とチャパティは妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーが入場に驚いていた。








































「こちらは何んと、メンバーを入れ替えてきたーーーーーーーーーーーーっ!!!!」

出てきたメンバーはコージ、エルザ、
グレイ、ジュビア、ラクサス、ガジルであった。



「ジュビア!!!」

ジュビアの登場に驚くリオン。


「ナツ・ドラグニルがいない!!?」

ローグも驚いていた。それに対してスティングは・・・

「いいよローグ。むしろまだラッキーだと考えよう。」

スティングは冷静であった。


「タッグバトルであれだけ活躍したナツがいない・・・・・・とは一体!?」

「ウム・・・・・・何かあったのかねぇ?」

チャパティとヤジマはそう言う。



「何でいねえんだ?」

「アイツのも見たかったのに。」

観客からはそんな声が出ていた。


「やはりまだ回復してなかったか。」

ダートンはそう言う。


「ジュビアー!!ナツの代わりにがんばりなさいよー!!」

「グレイ!!!コージ!!!!(おとこ)をみせろォ!!!」

「「エルザーーーーーーーーーー!!!」」

「「ガジルー!ぶちかましてやれーーーー!!」」

「ラクサス!!!!その勇姿を見せてくれ!!!!」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の他のメンバー達の応援席から、仲間達が声援をしていた。

「考えましたね6代目。」

「結局、こうするしかなかった。
 大魔闘演武で優勝すれば、ルーシィを合法的に返してもらえるかもしれん。
 だが・・・全てを信じる事はできぬゆえ、それだけの策では足りぬのです。
 皆が大会に夢中になっている今が好機、
 我々も普段通り、チームを応援するのです。」

マカロフはそう言う。

「その裏で別動隊がルーシィの救出に向かう。二正面作戦ですね。」

メイビスがそう言う。

「頼んだぞ!!!!ガギども!!!!」

マカロフはルーシィの救出に向かった
彼らに向かったそう言ったのであった。


































クロッカスの街にて・・・


「始まりました!!」

俺はそう言う。

「急ぐぞ!!」

俺達は急いでルーシィの救出に向かい、城へ行った。
メンバーは、ナツさん、ミラさん、ハッピー、シャルル、ミント、リリー、
そしてウェンディと闇分身である俺である。

「でも・・・バレないようにお城に忍び込むにはどうすれば・・・」

「前に行ったドラゴンの墓の所も兵がいたから無理だぜ。」

ウェンディと俺はそう言う。

「オイラにいい考えがあるよ。」

ハッピーがそう言ってきた。

「どうせしょうもない考えじゃないの?」

「ないの~?」

「ウム。」

「何言ってるの?完璧な変装だよ。」

いつのまにか、ナツさんは熊のキグルミっぽいのを、
ウェンディはマスコットキャラのマトー君の格好、
ミラさんは・・・怪しげな仮面をつけて、色っぽい格好をしていた。

「いやダメだろ・・・。」

「怪しすぎるわよ。」

俺とシャルルがツッコム。

「大丈夫!!考えてあるから。」

「さすがミラだっ!!」

ミラさんの言葉にナツさんは喜ぶ。

「外したらどうだ?」

確かに・・・

「私達も全力でルーシィさんを救出します。
 本物のお兄ちゃん達も大会がんばってください。」

「おう!」

「いや、アンタが返事しても意味ないわよ。闇分身でしょあんた。」

「いや、つい・・・・・・っ!急がないと!!」

「どうした?」

「俺本人からだ!どうやら移動するみたい。しかも、この街に!!」

「やべぇ!!急ごうぜ!!」

俺達は急いで城へ走って行った。





































「己が武を・・・魔を・・・そして仲間との絆を示せ。
 最終日・・・全員参加のサバイバルゲーム、大魔闘演武を開始します!!!!」

「「「「「「オオオオオオオオオ!!!」」」」」」

「バトルフィールドとなるのは、何とクロッカスの街全域!
 各ギルドのメンバーは既に分散して待機しています。
 街中を駆け巡り、敵ギルドのメンバーと出会ったら、戦闘となります。
 相手を気絶・・・戦闘不能にすると、そのギルドに直接1Pが加算されます。
 又・・・各ギルドには1人だけリーダーを設定してもらいます。
 これは他ギルドには誰がリーダーかはわかりません。
 リーダーを倒せば、5(ポイント)加算されます。これで最多(ポイント)の理論値は45(ポイント)
 さらに!!この街中のどこかに、このラッキースターがあります!!」

そう言い、3cmぐらいの星型のバッチを見せた。

「これをつけた選手が相手を気絶または戦闘不能にした場合、
 (ポイント)は2倍になります!!!ラッキースターは全部で5個!
 1個で2倍!2個で3倍!!3個で4倍!!!4個で5倍!!!!
 そして、5個だと、10倍の(ポイント)となります!!!!
 どのギルドにも優勝の可能性はあります。」

チャパティの言葉に観客は「おおっ!」と驚く。

「それと、このラッキースターはでの注意事項も言っておきます。
 ラッキースターを相手から奪う事は可能ですが、
 ラッキースターを持った相手を気絶または戦闘不能してしまうと、
 奪う事ができません。戦いながら、奪うという戦略もありです。
 チーム一丸となって動くか、分散するか、
 ラッキースターを見つけて合流するか、戦略がわかれるところです。」

チャパティはそう説明をした。 






「皆さん。闇分身の方から、
 『城の近くに来た、これから潜入する』だ、そうです。」

「わかった。」

俺の言葉に返事してくれたのはエルザさんだった。

「よいか、私達は優勝するしかないんだ。ルーシィを取り戻す為に。」

「闇分身のコージ君達が無事、救出してくれれば・・・」

「それにこした事はねえがな・・・。」

「だとしても優勝にはもう1つの目的がある。」

「7年間、苦い思いをしたギルドの奴等の為にもな。」

「絶対にやりましょう。」



「栄光なる魔の頂は誰の手に!!!!大魔闘演武、開始です!!!!!」


ゴォーーーーーン!!!!


「行くぞ!!!!」

「「「「「オオッ!!!!」」」」」

始めるぜ!!!! 
 

 
後書き
どうも、白鋼です!!
今回の大魔闘演武、最終日でのサバイバルゲームに
オリジナルルールを制定しました。
これは次の内容で色々と考えた結果、必要となりました。
それは次回でわかります。
また、コージは大会に出ますが、闇分身でルーシィン救出に出ました。
これはいずれ、ある事で重要になるからです。
今後の進み方では、一応、大会の方を出して、
救出の方を出して、また大会の方を出してと繰り返すかもしれません。
少しややこしくなりますが、お許しください。
次回は予定通り、大会の方を出します。お楽しみに!! 
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