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オズのボタン=ブライト

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第十一幕 消えたボタンその三

 そのお掃除についてです、王様は言います。
「お掃除も遊びじゃ」
「お掃除もですか」
「そうじゃ、汚い場所やものを奇麗にするな」
「はい、確かに」
「それは楽しいことじゃからな」
「遊びなんですね」
「そうじゃ」
 まさにというのです。
「だからじゃ」
「王様はそっちもですね」
「遊びじゃ」
「そして楽しむものですね」
「うむ、だからテニスをする前に楽しんだな」
 そのお掃除をです。
「そして後はな」
「テニスの後もですね」
「して楽しむぞ」
「そうされるんですね」
「至るものが遊びじゃ」
 王様独自のお考えです。
「だから楽しむぞ」
「何ていいますか」
 ふとです、こんなことも言ったカルロスでした。王様のそのお話を聞いて。
「王様って何でも遊びですから」
「何でも嫌がらないとじゃな」
「そうですよね」
「ほっほっほ、遊びを嫌がることはないじゃろ」
「はい、遊びですから」
「だからじゃ」 
「お掃除もですね」
 カルロスはまた言いました。
「そうなんですね」
「うむ、それにな」
「しかもですか」
「サインも遊びじゃ」
「書類への」
「どれだけ速く的確に一枚一枚サインをしていってな」
 決裁しないといけないその書類をです。
「終わらせるかな」
「いつも遊んでおられるんですね」
「そうしておるぞ」
「じゃあ会議も」
「ほっほっほ、新しい遊びを考えるな」
「そうしたものですか」
「そうじゃ」
 まさにというのです。
「会議もな」
「遊びを考える話し合いですか」
「大臣達とな」
「そうなんですね」
「また会議がある」
 やっぱり楽しそうに言う王様でした。
「そしてじゃ」
「その会議の中で、ですね」
「新しい遊びを決めるのじゃ」
「そういうことですね」
「そしてじゃ」
「新しい遊びをされるんですね」
「そうしておるのじゃよ」
 王様は飲みものの林檎ジュースを美味しそうに味わいつつお話します。
「いつもな」
「そうなんですね」
「いや、毎日遊んでじゃ」
 そしてというのです。
「楽しいぞ」
「ありとあらゆることを遊びにしていると」
「実によい」
「それだけで楽しくなるんですね」
「そういうことじゃ、しかしこのテニスをしておると」 
 王様が今度言うことはといいますと。 
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