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Three Roses

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第七話 子をもうけぬままその八

「銃を増やしました」
「そちらもですか」
「そしてやはり帝国の様にです」
「そういえば」
 見れはその騎兵隊もだった、歩兵達と同じく。
 軽装の鎧にだった、銃を持っている。しかしその銃は兵士達が持っている鉄砲ではなく短筒であった。
 その短筒を見てだ、王は言った。
「皆短い銃を持っていますね」
「あの銃で敵を攻めます」
「やはりそうですか」
「ただしです」
「ただしとは」
「ただ撃つだけでなく」
 その銃を使ってというのだ。
「戦法もです」
「それもですか」
「はい、変えていきます」
「これまで騎兵といえば」
「騎士でしたね」
「剣や槍等を手にしてでしたね」
 王も騎士のことを知っていて言う。
「突撃していましたね」
「そうでした、しかしです」
「それをですか」
「異教徒共はかつて馬に乗ったまま弓矢を使っていましたが」
「我々は弓矢ではなく」
「帝国では既に騎兵は銃を持って戦っていますが」
 それをというのだ。
「その際の戦法もありまして」
「ただ銃を撃つだけではないのですね」
「何十人かで横一列で撃ち後ろに下がり次の列が撃つ」
「そうするのですか」
「それを繰り返す戦法ですが」
「我が国の騎兵隊もですか」
「そうしていきます」 
 こう王に話した。
「これからは」
「歩兵達と共にですね」
「はい、歩兵は先程お話した通りです」
「テルシオですね」
「鉄砲を持った兵とパイクを持った兵を合わせ巨大な方陣を作りそれで戦いますが」
 騎兵、彼等はというのだ。
「こちらはそうしてです」
「その戦法ですか」
「カラコールといいます」
 それがその戦法の名前だというのだ。
「騎兵隊はそれで戦います」
「そうですか」
「歩兵も騎兵も全て変えます」
「鉄砲を軸にし」
「それと大砲です」
 この兵器の名前もだ、大公は出した。
「大砲も多く用います」
「これからはですか」
「これまでの倍以上のものを」
「そしてその大砲も使い」
「戦っていきましょう」
「そうされますか」
「これで王国や他の国々に対します」
 周辺諸国、彼等にもというのだ。
「そうしていきます」
「そうですか、かなり変わりますね」
「あとは海軍の軍艦もです」
「海軍もですか」
「大きく変えていくつもりです」
 陸の戦力だけでなくというのだ。
「何しろ我が国は四方を海に囲まれていますので」
「だからですか」
「はい、海軍もです」
 その彼等もというのだ。 
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