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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第7章 大魔闘演武編
  竜の王

ある場所にて・・・


「その話・・・本当なの?」

「そんな事、信じられる訳・・・」

ジェラールは先ほどあった2人がある事を話、
その話をメルディとウルティアにも話した。

「俺達は大きな勘違いをしていたのと同時に・・・
 抗えない運命の中に閉じ込められていた。」





























「世界を変える扉エクリプス。そして竜王祭。」

ジェラールはそう言うのだった。


































一方、コージ達は・・・


「それで・・・」

「一体何があるんですか、ガジルさん?」

「黙ってついてこい。」

俺とウェンディの問いにガジルさんはそう言う。
俺達は今日の大会が終わった後、酒場で宴をしていたが、
ガジルさんが戻って来て、俺達滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)
見せたいモノがあると言われ、今、コロシアムの地下にいる。

「何で俺達だけ?」

ナツさんがそこに疑問を持った。

「この4人だから・・・」

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)に関係する何かって事?」

「だろうな。」

「・・・っていっても、野次馬もいるけどね。」

ミント、ハッピー、リリー、シャルルがそう言う。
そして野次馬って言うのは・・・

「馬って奴があるか。」

「だって気になるじゃない。」

「そうそう!」

グレイさん、ルーシィさん、シャンディーの3人である。

「まぁ・・・水竜のガキにも、見る権利はあるかもな。」

ガジルさんがそう言う。

「(というか・・・何か感じるぞ・・・これは一体・・・。)」

俺はこの地下に入り、奥へ行ってから、妙な感じをするのだった。

「ここだ。」

「ん?」

目的の場所についたようだ・・・そこは・・・

「これは!!?」

「「「「!!!」」」」

「何だコリャ・・・。」

「動物の・・・骨・・・。」

「いえ・・・これは間違いなく・・・。」

「うん・・・西洋竜の骨だね・・・。」

(ドラゴン)の骨・・・(ドラゴン)の墓場・・・。」

見えた光景は無数の(ドラゴン)の骨があった・・・。

「これ・・・全部(ドラゴン)の骨!?」

「嘘でしょ・・・!?」

「すごい数・・・!」

(ドラゴン)の存在を確定づける場所か。」

ミント、ハッピー、リリー、シャルルがそう言う。

「何なんだここ?」

「知るか。」

グレイさんの言葉にガジルさんがそう言う。

「どうなってんだこりゃあ・・・こんなに大勢の(ドラゴン)が・・・」

「ここで何かあったのかしら?」

「それ以外何があるんでしょうかね・・・。」

俺達は(ドラゴン)の骨を見回し、そう言うのだった。

「もしかしてここにイグニールが・・・・・・」

「ハッピー!!」

「あ!ゴメン。」

「いや・・・いねえよ。」

「俺達の(ドラゴン)が姿を消して14年だ。
 ここに眠っているのはそれよりもはるかに古い遺骨だろうな。」

「うん。推定でも100年以上も昔だと思うよ。」

「ああ。そうだね。」

ここにある(ドラゴン)はかなり古いのはよくわかる。

「ミルキーウェイ。」

「ん?」

「どうしたの、ウェンディ?」

ウェンディが言った言葉に俺とルーシィさんが反応する。

「ミルキーウェイです。」

「ミルキーウェイ?ポーリュシカさんから教えてもっらあの滅竜魔法か?」

「うん。天の川へと続く(ドラゴン)の魂の声を聴け・・・
 私・・・てっきり攻撃系の魔法だと思ってたんだけど・・・
 もしかしたらこのことなのかも。」

ウェンディが何かを理解した様子だ。

「ミルキーウェイ、魂となった(ドラゴン)の声を聴く魔法かもしれません。」

「何!?」

「それって・・・・・・」

「ここにいる(ドラゴン)の声が聴こえれば、
 ここで何があったかわかるかもしれません。
 そしていなくなった私達の(ドラゴン)の事も・・・。」

ウェンディはそう言う。

「でもウェンディ・・・ここに魂なんてあるの?
 かなり古いからあるかどうかもわからないのに・・・」

ミントは不安そうにそう言った。

「いや・・・魂はある。」

俺の言葉に全員俺の方を見る。

「何でわかるんだ?」

グレイさんがそう尋ねた。

「・・・シャンディーと出会ったあの遺跡以降からかな・・・
 たまに見えたり感じたりするんですよ、魂が。」

俺はそう言い、奥の方を見る。

「間違いない・・・奥の方に、小さいがあるぜ。」

「スゲェな!!」

「でも何で見えるのよ?」

「闇竜の目は他の(ドラゴン)と比べてかなり特殊なんだ。
 その中で魂が見えるんだ。ただ・・・」

「ただ?」

「たまに見えるときがあるんだ・・・・・・」












































「死んだ人の魂も。」

「「「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・。」」」」」」」」」」

俺のその言葉に全員無言となる。

「と、とにかくウェンディ!そのミルキーウェイをやってくれ!!」

「う、うん!!」

俺の言葉にウェンディは頷く。































一方、ある場所で・・・


「「・・・・・・。」」

クロッカスの立ち入り禁止の場所に
ジェラールと会った、あの2人がいた。


ゴソゴソ


女性の方は手帳とペンを出した。


キュポン


出したペンをもう1人がペンのキュップを開けた。

「         ?」

もう1人の言葉に女性は首を横に振り、何かを書き始めた。

「オイ!!アンタら、ここは立ち入り禁止だぞ。」

「「!」」

警備員に見つかり、2人は慌てる。

「        !」

「あ、ちょっと・・・!!」

女性は慌てて逃げ、もう1人は謝罪をし、その場から去った。

「ん?」

警備員が女性が持っていた手帳を見つける。

「何だコレ?汚ねえ字だな・・・あん?
 7月7日・・・・・・エクリプス計画・・・
 竜王祭・・・何のこっちゃ?」


































一方、コージ達は・・・


ガリガリガリ


「魔法陣?」

ルーシィさんがそう言う。
ウェンディは今、木の棒で魔法陣を書いていた。

「やっぱり!!攻撃用の魔法だと思ってたからここの文字が違ってたんだ。」

「何やってんだウェンディ?」

「あのねナツさん・・・。」

「あんた話聞いてなかったの?」

「ミルキーウェイだって。」

「そうだよそうだよ!」

ナツさんの言葉に俺とシャルルは呆れ、ハッピーとミントはそう言う。

「これでよし!!」

どうやら書き終えたようだ。

「皆さん、少し下がっててください。」

ウェンディの言葉に従い、俺達は少し下がる。

「さまよえる(ドラゴン)の魂よ、そなたの声を私が受け止めよう。
 ミルキーウェイ!!」

ウェンディがそう唱えると魔法陣が光り輝き出した。

「おお!」

「「うわ~!!」」

「キレー!」

「星だー!」

その光を見て、俺達全員、目を奪う。


ガタガタガタ!カタカタカタ!


「ひゃあ!!!骨が・・・!!」

「ひぇー!!」

周りの(ドラゴン)の骨が揺れ、ルーシィさんとミントは怯える。

「大丈夫なのか、ウェンディ?」

「・・・ウェンディを信じましょう。」

グレイさんの言葉に俺はそう言う。

(ドラゴン)の魂を探しています、お兄ちゃんが言っていた場所を。
 この場にさまよう残留思念はとても古くて・・・小さくて・・・・・・」









































「!見つけた!!!」

ウェンディはそう言うと、掲げていた両手を胸の前で合わせ、
呼び起こそうと魔力を集中した。
ウェンディの少し目の前の上空に、緑色と黄色の渦が巻かれていく。

「うおおっ!!」

「あれが魂か!!?」

「間違いない!!」

「みたいだね!」

どうやら、うまくいくみたいだ。

「ウェンディ!!?」

「集中してるみたいね。」

「ウェンディを信じよう。」

シャルルと俺はハッピーに向かってそう言う。


ゴゴゴゴ・・・!!!!


「いっ!!?」

「これは・・・・・・!?」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・!!!!


「出た・・・!!」

俺達の目の前に、全身緑色で大きな翼を持ち、
巨大な牙を生やした四つ足のモンスター、(ドラゴン)が現れた。

「グァァァァ!!!!」

「「「「「あああああああああああ!!!!」」」」」

「「「きゃああああああああ!!!!」」」

「うわーおっ!?」

「っ!!!」

(ドラゴン)は叫びだし、ナツさん達は驚き、
俺は構えを取った。



































「あーっはっはっは!!!」

「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」

(ドラゴン)は突然笑い出した。

「人間の驚いた顔はいつ見ても滑稽じゃのう。」

(ドラゴン)の言葉に、俺達は呆然となる。

「我が名はジルコニス。翡翠の竜とも呼ばれておった。
 ワシの魂を呼び起こすとは、天竜(グランディーネ)の術じゃな?
 どこにおるか?」

ジルコニスはそう言うと、周りを探し出し、ウェンディを見た。

「かーわええのう!!!
 こんなにちんまい滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)がワシを起こしたのか?」

ジルコニスはそう言い、顔を地面につけ、ウェンディに近寄った。

「おい!!コラ!!」

「ウェンディに近寄るんじゃない!!」

ナツさんと俺は怒鳴ってそう言う。

「イヤじゃ。この娘はワシが喰う。」

「テメェっ!!」

「幽体のくせして!!!」

「冗談に決まっておろうがっ!!!馬鹿な種族よ!!!!
 ホレ!!小娘が言ったように、幽体に何ができようか!?
 あははは!!!!」

「こいつ・・・」

「俺は男だぞ!!!」

何とも頭にくる(ドラゴン)だ!!!

「何なの?このふざけた人・・・・・・。」

「人じゃねぇ、(ドラゴン)だ。」

「魂らしいがな。」

ルーシィさん、グレイさん、ガジルさんは思った事を言う。

「我が名はジルコニス。翡翠の竜とも・・・」

「さっき聞いたわーっ!!」

「ん?」

ジルコニスは今度はシャンディーの方を見た。

「貴様、他の者達と少し違うな・・・何者だ?」

「僕?僕はシャンディー。今はこんな姿だけど。(ドラゴン)だよ。」

「何?聞いた事もない名だな・・・。」

「東洋竜だからね。名前はこうだけど。」

「何と!?東洋竜はまだいたとは!!!」

シャンディーの言葉にジルコニスは驚く。

「ねえねえジルコニス~。」

「ここで何があったの?」

「ここには(ドラゴン)の亡骸がいっぱいあって。」

「その真相を知るためにお前の魂を呼び覚ましたのだ。」

ミント、シャルル、ハッピー、リリーが本題に入ろうと、
ジルコニスに向かってそう言った。

「人間に語る言葉はない。立ち去れ。」

「オイラ猫だよ?」

「正式はエクシードだけどね。」

「僕は東洋竜だよ?」

「そうだな・・・あれは400年以上の昔の事だ。」

「ずいぶんとアバウトな自分ルールだな(汗)」

グレイさんに同意です・・・。

「かつて竜族はこの世界の王であった。
 自由に空を舞い、大地駆け、海を渡り、繁栄していった。
 この世のもの全ては竜族のものであった。
 人間など我々の食物に過ぎなかったのだよ、ぐふふ。」

ジルコニスの言葉に俺達はその話をただ聞くだけであった。

「だが、その竜族の支配に異論を唱える愚かな(ドラゴン)がおった。
 人間と共存できる世界を作りたいとぬかしたのじゃ。
 それに賛同する(ドラゴン)と反対する(ドラゴン)の間で戦争が始まった。
 ワシは反対派として戦った。」

「反対派・・・って事は・・・」

「ワシは人間は好きではない。食物として好物ではあるがな。」

俺達は食い物扱いかよ・・・。

「食いもんと会話してんのかオメー、ぷぷっ。」

「変なのー!ぷっぷー。」

「ほら!!そーゆーのムカツクの!!
 後そっちの緑色の猫!貴様もな!!!」

ナツさんとミントの言葉にジルコニスはそう言う。

「あー、それより続きが気になるんだが・・・」

「その戦争はどうなったの?」

俺とシャルルがジルコニスに向かってそう言う。

「コホン。戦況は均衡しておった。
 (ドラゴン)(ドラゴン)の戦いはいくつもの大地を裂くものだった。
 やがて、共存派の(ドラゴン)どもは愚かな戦略を打ち立てた。
 人間に(ドラゴン)を滅する魔法を与え、戦争に参加させたのだ。」

「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」

その言葉に俺達は驚く。

「滅竜魔法?」

「だよね・・・それ?」

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の原点って事?」

ルーシィさんとミント、そしてハッピーがそう言う。
即ち、それは滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の始まりでもある。

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)達の力は絶大であった。
 人間達との共存を望んだ(ドラゴン)達の勝利は目前に迫っていた。
 しかし・・・ここで1つの誤算が生じる。」

「誤算?」

「力をつけすぎた滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)達は
 人間との共存を望む(ドラゴン)さえも殺していった。」

つまり、裏切ったという事か・・・・・・。

「そして、その人間の中の1人に(ドラゴン)の血を浴びすぎた男がおった。
 その名を口にするのも恐ろしい・・・。」

ジルコニスの表情が、今までにもないくらい、険しい表情だった。

「“男”は数多の(ドラゴン)を滅ぼしその血を浴び続けた。
 やがて男の皮膚は鱗に変わり、歯は牙に変わり、
 その姿は(ドラゴン)そのものへと変化していった。」

「人間が(ドラゴン)になったの?」

ジルコニスの言葉にルーシィさんは震えながらそう言う。

「それが滅竜魔法の先にあるものだ。」

「「「・・・・・・。」」」

「ここに眠る(ドラゴン)達はその男により滅ぼされた。
 男は人間でありながら竜の王となった。
 竜の王が誕生した戦争、それが竜王祭。」













































「王の名はアクノロギア。
 (ドラゴン)であり(ドラゴン)ならざる暗黒の翼。」

「「「「「!!!」」」」」

「何!!?」

「あれが・・・!」

「元々人間だったのか!?」

「バカな!!?」

俺達は驚きを隠せなかった。

「奴によりほとんどの(ドラゴン)は滅んでいった。
 それが今から400年前の話だ。
 ワシは・・・貴様等に・・・・・・」


フッ



「!!」

「オイ!!」

「消えた!!」

突然、ジルコニスの姿が消えてしまったのだった。

「まだ聞いてねえ事あんだろ!!」

「・・・多分、もう無理だよ。」

「そうみたいだ。」

「ああっ?」

シャンディーと俺はジルコニスが消えた事を知った。

「「ウェンディ!!」」

「もう1度できない!?」

「・・・・・・ダメです・・・この場から思念が完全に消えました。」

「僕のところで言う、成仏したって事だね?」

「・・・はい。」

「みたいだ。もう何も感じない。」

ウェンディ、シャンディー、俺はそれを知ったのだった。

「なんだかエライ話になってきたな。」

「スケール大きすぎよ。」

グレイさんは冷静に言うが、ルーシィさんは震えていた。

「滅竜魔法使いすぎると本物の(ドラゴン)になっちまうのか!?」

「それは困る。」

「いえ・・・話では(ドラゴン)の血を浴び続けたのも
 1つでは・・・・・・」

「ちょっと待て・・・それってお兄ちゃんが1番に・・・」

「う・・・う~ん・・・・・・。」

多分それは大丈夫だと思う。

「絶対に・・・嫌だよぉ・・・!!」

ウェンディが今にも泣きそうにそう言うのだった。

「それはありえんよ。」

「「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」」

突然、知らない声が聞こえた。

「誰!?」

俺達は声のした方を振り向く。
そこには1人の白い鎧を着た男がいた。

「話は聞かせてもらった。やはり我々の研究と史実は一致していた。
 君達はゼレフ書の悪魔を知っているかね?」

男はそう言いながら、こちらに近寄って来る。

「(もう1人いる・・・。)」

俺はその男の近くにもう1人人がいる事に気づく。

「アクノロギアはそれに近い。
 1人の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)をゼレフがアクノロギアにしたと推察される。」

「ゼレフが!?」

男の言葉にハッピーが驚く。

「(あれ?あの人は・・・。)」

もう1人の人物に、俺は少し驚く。

「つまり、全ての元凶であるゼレフを討つ事が
 アクノロギア攻略の一歩となるのだ。」

「誰だてめえ!」

ガジルさんは大声でそう言う。

「ゼレフを倒す!?」

ナツさんは驚く。

「あんた、ユキノ!!?」

ルーシィさんが驚いてそう言った。
そう、あの剣咬の虎(セイバートゥース)にいる
星霊魔導士のユキノさんであった。服装は軍人ぽい服を着ていた。

「?シャルル?」

シャルルがなぜか驚いていた。

「予言で見た、白い騎士・・・。」

「!」

シャルルの小さな声が聞こえ、俺は驚く。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です!!
またも遅くなってしまいました!!申し訳ありません!!
今回はパソコンの修理で遅くなりました。
今未だにもう1人の人物にセリフがまたも空白である事をお許しください。
出せば、誰なのか分かってしまうかもしれませんから。
次回もできる限り早く出せるように頑張ります。
次回もお楽しみに!! 
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