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オズのボタン=ブライト

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第七幕その二

「オズの国では仲間外れないですね」
「そうよね」
 ナターシャもそのことについて言うのでした。
「皆仲良くで」
「しかも平等でね」
 ジョージはこのことを指摘しました。
「差別がなくて」
「何でも公平で」
 最後に言ったのは神宝でした。
「分け隔てがなくて」
「そうしたことはよくないことでしょ」
 オズマは子供達にも言いました。
「そうでしょ」
「はい、仲間外れになりますと」
 実際にとです、カルロスはオズマに答えました。
「凄く嫌な気分になりますね」
「誰でもね、だからね」
「オズの国では法律として決められているんですね」
「そうしたらいけないとね」
「そうなんですね」
「そう、けれど」
 またボタンを見て言うオズマでした。
「大丈夫かしら」
「わかんなーーい」
 これがそのボタンの返事でした。
「だって僕何時でも何処でも寝てね」
「そして寝ている間にね」
「うん、何処かに行くから」
 自分でも言うのでした。
「それでね」
「そうよね」
「迷路は好きだけれど」
 それでもというのです。
「何処に行くかわからないよ」
「起きてたらいいんじゃないの?」
 つぎはぎ娘はここでこう提案しました。
「迷路にいる間は」
「そうしたらいいっていうんだね」
「これで万事解決よ」 
 つぎはぎ娘はハムエッグを食べているカルロスに答えました。
「そうでしょ」
「確かに起きていればね」
 カルロスはそのハムエッグを食べつつつぎはぎ娘に答えました。
「ボタンは何処にも行かないね」
「その通りね」
「けれど」
 また言ったオズマでした。
「ボタンはすぐに寝るから」
「歩いていたら寝ないよ、僕も」
「それでも休んだら」 
 即座にというのです。
「すぐに寝るでしょ」
「そう言われると」
 ボタンは嘘を言いません、だからここでもオズマに正直に答えました。
「そうだよ」
「ふむ、困ったのう」
 王様もお話を聞いて言うのでした。
「考えてみればこの子が迷路の中の何処かに移動するとな」
「そうでしょ」
「うむ、厄介じゃな」
「私もボタンも一緒に連れて行きたいわ」
 オズマは本音も言いました。
「それはね、けれどね」
「ボタンが寝るからのう」
「難しいわ、本当にね」
「うむ、どうしたものか」
「それなら」
 ここでジュリアが言ってきました。 
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