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アンジュリーゼ物語

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第10話 再会と娯楽

 
前書き
もう一つの世界に来たアンジュリーゼ達。
アンジュリーゼは、サラマンディーネから故郷の世界の真実を語られる。 

 
アンジュリーゼとサラマンディーネは、アウラの塔から和風の宮へと戻っていく。
飛翔形態の人型兵器に乗って。

2人がアウラの塔に行っている間、サリア、クリス、エルシャは、カナメ、ナーガとカルタで遊んでいた。
クリスは、取った札の枚数が自分が一番少ないことに憤慨していた。

一方でヴィヴィアンは、サラマンディーネの命令で保護されている状態だった。
DNA鑑定の結果、行方不明者リストに載っていて捜索願いが出されていたミィと遺伝子が一致。
ドラゴンの女性であるラミアの家に、行方不明になっていた彼女の娘・ミィが見つかったとの通知が入る。
ラミアはヴィヴィアンの所に行き、彼女と10年ぶりの再会を遂げる。


ミィ。
10年前、スクーナー級ドラゴンに変身して、ドラゴンの軍団に紛れ込みマナの世界に行く。
実の母親であるラミアを探すために。
幼いミィには、ドラゴンの軍団がアウラ奪還のためにマナの世界に侵攻することを知らなかった。
マナの世界に来た後、ドラゴンの軍団から離れ、単独行動でラミアを探していく。
一方で、ミィが紛れ込んでいたドラゴン達の軍団は、アルゼナルの兵士との戦いで滅ぼされた。

飛び続けてもラミアは見つからず、変身の効果が切れ人間の姿になり、墜落。
頭を打って記憶喪失になり、さまよっている所を検疫官に拾われ、ノーマ認定を受けアルゼナルに護送される。
しかし本人自身は名前すら覚えてなく、国籍、名前、年齢が不明の状態であった。
そして、9193-0415というノーマ番号とヴィヴィアンという仮名、仮の年齢を与えられ、徴兵されるようになる。
ジュリオ艦隊によるアルゼナル襲撃時においては、ミィの仮年齢は15歳であった。
しかし背の低さからして、実年齢よりも年上である。

勉強は苦手だが運動神経がよく、陽気な野生児と呼ばれるほどであった。
また、常人にはあり得ない嗅覚を持っている所が、ドラゴンである証であった。

アルゼナルの軍医であるマギーは、彼女がドラゴンであることを密かに知っていた。
彼女の遺伝子を調べたところ、アルゼナルの兵士達との戦いで戦死したドラゴンの遺伝子が含まれているからだ。
彼女に、抑制剤を混入した飴を舐めさせ、彼女がドラゴンであることを秘匿していたのだ。
その際マギーはヴィヴィアンに、「この飴を舐め続けないと禁断症状で死ぬ」と言っていた。
ヴィヴィアンはその嘘を信じ、飴を舐め続けた。
しかし陽気な彼女は、恐怖を感じるより甘い飴を舐めることに夢中になっていた。
アルゼナルにおけるドラゴンの大襲撃の後、ヴィヴィアンがアルゼナル内でドラゴンに変身したのは、あまりにも起きるのが遅かったために飴の効果が切れたからだ。
サリアがヴィヴィアンを起こすのを怠ったせいで。

アルゼナルは、ジュリオ艦隊の襲撃で破棄される前はペロリーナという動物キャラの人形が売られていた。
その動物キャラは、外の世界(アルゼナルの外の世界)ではブームが去って忘れ去られていた存在である。
ミィだけは、そのキャラクターを気に入っていた。
それゆえに、自分のパラメイルにペロリーナのマークをつけていたのである。


和風の宮に戻ってきた、アンジュリーゼとサラマンディーネ。

宮の中に入り、サリア達とカルタで遊んだ。
取った札の数が一番多いのはアンジュリーゼだった。
クリスは相変わらず、取った札の数が一番少なかった。

そしてコマ回し。
クリスはコマを回すのが少々上手だった。

そして夜になり、灯篭流しが行われた。
アウラが戻ってくることを願っての灯篭流しであった。
アンジュリーゼ達は、親連れのヴィヴィアンと再会した。
サリア「ヴィヴィアン、あなた、母親がいるの?」
ヴィヴィアン「そうだよ。あたしには母親がいるんだ。」
クリス「私なんて、お母さんの顔なんて知らないんだ。」
エルシャ「私もよ。私たちアルゼナルの兵士は、赤ん坊のころからアルゼナルにいた存在なの。母の顔はおろか、父の顔すら知らない存在なの。」
アンジュリーゼ「私は16でアルゼナルにやってきたのですが…。」
ラミア「この子は、これからもあなた達についていくのでしょうか。」
アンジュリーゼ「もう戦わないというのなら、ついてくることはないでしょう。」
ヴィヴィアン「あたし、ヒルダやロザリーにもう一度会いたいな。」
ラミア「ミィったら…。」

そしてアンジュリーゼ達は、サラマンディーネの宮に行き、ゲスト用の宿泊部屋で泊まった。
ヴィヴィアンは、実家である「ラミアの家」で寝た。 
 

 
後書き
・次回予告
ドラゴンを捕獲し、ドラグニウムの採取を行う組織が現れた。
しかし彼女たちはアルゼナルの兵士達のようにただドラゴンを殺すだけのものではないのだ。 
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