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ガンダムビルドファイターズボーイ

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第十三話 忍者対大砲


第十三話 忍者対大砲


プラモ狂四郎にて・・・

「おっりゃ!!」

「甘い!」

いつものようにガンプラバトルの特訓をしている翼達。

だがいつもと違う所が一つあった。それは新たなメンバーが加わっていた事だ。

「二人とも~頑張れ~」

この真琴という少女が翼と新之助のバトルに歓喜していた。

この真琴と言う少女は何処からともなくユアが連れてきた少女であり、色々あって日常生活的なリハビリをやってほしいと出張中のミツキから頼まれた狂四郎だった。

「俺・・・ミツキさんにこき使われるのかな・・・」

ぼやく狂四郎・・・すると・・・

「!?」

突然脳みそに稲妻が走った。

『あれ?四郎さんどうしたの?』

天津の問いかけに狂四郎は・・・

「いや・・・何か突然真琴のガンプラ思いついたんだけど・・・緑色の奴」

そう言って設計図を書き始める狂四郎。

『私の弟じゃないんだ・・・ていうか!あの8割くらいできてる奴早く作ってよ!』

作りかけの紫のガンプラを差す天津。

「いやさ・・・ツバキの奴最近忙しくて調整が効かなくてさ・・・ユウがサボってるからミツキさんに報告しなくちゃいけないんだって」

という狂四郎。

それを見ていた武瑠は・・・

『あぁ・・・あいつが来るのか』

何やら心当たりがあるらしい・・・が!黙ってバトルを続けるのだった。

その時店の前にバイクが停まる音がしドアが開いた。

「ちわ~!キャピトラで~す!!」

入ってきたのは青年モロボシ・ランだった。ランチに注文していたピザとコーヒーを届けにきたようだ。

ランチが届いたのでバトルを中断し集合し始めた。

「ごくろうさん!んじゃ代金」

「毎度~」

ランに支払をする狂四郎。

「いや~キャピトラが出前始めてくれて助かる~」

「ランさん住み込みのバイトだったよね?あれ?畢姉・・・お金無いから出前持ち雇えないって言ってなかったっけ?」

香澄の指摘にランは口を閉じる。

「おいおい・・・せめてデリバリーボーイと呼んでくれよ・・・へ!?」

すると唐突に香澄がランに跳びかかった。すると香澄の蹴りをあっさり受け止めるラン。

「ランさんって武術とかやってます?」

「ああ・・・まあ・・・拳法を少々」

「それにしてもよく畢姉と暮らせますね」

「何で?」

「だって畢姉キレたら肉切り包丁で滅多斬りにするんじゃないの?」

「そ・・・それはないんじゃないか?(あいつの事だ・・・100%無いとは言い切れない)」

何やら言葉を濁らせるランはそのまま表に出てやっつけ作業で作られた出前用のバイクに跨りブツブツ呟き始めた。

「ねえ・・・俺のバイト代ってちゃんと出るの?」

『ソウ言うの期待しないホウガいいよ・・・出前用のバイクが私の時点で・・・』

「はぁ・・・じゃ実質タダ働きか」

『零細企業なんだから文句言うな・・・この被り物はやく取りたいから帰ろうよ』

「へいへいわかりやしたよ」

そう独り言を言ってキャピトラに帰ってしまうランだった。

それを見ていた新之助は・・・

「ランさん誰と話てたんだろう?・・・出前用のバイクがオフロード用って珍しいな・・・随分と変わった形してるけど・・・つい最近あのバイク見たような・・・」

と言っているとある事に気付いた。

「あれ?ユアさんは?」

こういう事に首を突っ込みたがるユアの姿が無い。

その頃のユアは・・・

「ちょっと!何で私こんな事になってるの?」

椅子に座らされて頭に機械やらコードやらが装備されているヘルメットを被らされているアルト。

「いや~皆が中々白状してくれないからアーちゃんの頭の中に直接聴こうと思って」

「え!?じゃこれって・・・」

「記憶再生マシン!じゃあアーちゃん!記憶を洗いざらい再生するから♪」

「え?私のプライバシーは!!ぎゃああああ!恥ずかしい!!!再生するな!!!」

思いっきりモニターに映し出されるアルトの数々の記憶・・・はっきり言ってプライバシーの侵害です。

そんなこんなでプラモ狂四郎に戻り

「「「「「いっただきま~す」」」」」

ピザ食べ始める人間組と・・・

『『『『いっただきま~す』』』』

充電という名の食事をするガンプラ組。

「はぐはぐ!やっぱり畢姉のピザ美味しい~」

美味しそうに頬張る香澄。

その時・・・

「香澄!勝負だ!」

突然現れたのはトオル・フローリアンだった。どうもこの間のバトル以降ちょくちょく遊びに来るようになったらしい。

「あれ?トオルさんレギュラーになったの?」

「許可貰えば大丈夫でね?」

「ええい!細かい事は言いっこ無しだ!という訳で香澄!俺と勝負だ!」

「えええ~ご飯食べた後じゃダメ~?」

現在食事中のガンダムボーイすると・・・

「美味そう・・・俺も食べる!」

そう言って一緒に食べ始めるトオルだった。

取りあえず和気藹々と話題はガンプラバトルになり・・・

「相手の隙を見つけるのって大変だよな~」

そう言う翼一対一での戦い方が得意なガンダムボーイ。

元々チーム戦主体の大会に慣れることが出来ず、相手と一対一の状況になるような戦い方をしてきたが、大会が中止となった今では記録とかも残っているので、その戦術は通用しなくなる可能性もある。

「確かに俺達と戦った時も一対一になるようになったしな・・・」

腕を組んで頷くトオル。

この先ガンダムボーイが成長するとなると方法は二つ。

1・集団戦に慣れる

2・一人一人が一騎当千出来るくらいの力をつける

「根本的な解決をするなら1だよな」

そう言う狂四郎。その理由としては2を選択してもお互いの邪魔をしてしまいかねないスタンドプレーに昇華してしまいそうだからでもある。

その為には相手をよく見る事になる。

そんなこんなで隙を見つけるというものなのだが・・・

「ん?隙の作り方なんて簡単だよ?」

ジュース飲みながら言う香澄。

「そりゃお前は忍術やってるから簡単かもしれないけどさ・・・」

「あんね・・・忍術は固定概念を覆すような技だってあるんよ?」

「・・・それお前だけだろ・・・ドロンとか出来るし・・・」

「んじゃ~ためしにやってあげようか?」

そう言って香澄は立ち上がると万歳をした。

「じゃ翼。私を羽交い絞めにしてみ?」

「え?うん」

そう言って翼が背後から香澄を羽交い絞めにすると力づくでは抜けられない状況になった。

「で?これでどうするの?」

「本気出せば簡単に外せるけど・・・とりあえず隙の作り方だからわかりやすく」

と香澄は翼の方へ顔を向けると・・・

「ベロリ」

「!?」

翼の顔面を舐めたのだった。あまりの衝撃に翼がフリーズすると緩んだのか一気に脱出し翼の喉元に手刀を突き付けた。

「「「おお~お見事」」」

思わず拍手してしまうメンバー。

「とまあこのように隙なんて作ろうと思えばいくらでも作れるのよ~」

「納得・・・けど出来れば一言言って欲しかった」

流石に顔面舐められるのは気色悪い翼。

「じゃあチューのほうが良かった?・・・大体ね・・・こんな手、初見でしか効果ないって・・・それとも色香にでもしてみる?良いよ~やってあげても~」

「え・・・遠慮します・・・」

漂々と答える香澄にお手上げ状態の翼。忍者・・・というより香澄ならそういうドギツイ手に本当に出そうで怖いのである。

「心配しないの。現代忍者はていうよりあたしは身なりは固く守ってるから~」

「何処で覚えたの?そういうの」

「古文書♪」

「あっそ・・・」

ツッコミを入れるのが怖くなってきたので流すことにした翼だった。

取りあえず今日は狂四郎だけだったので特訓は早く終わり香澄は用事がある為一足先に帰路につくのだが・・・

「香澄~」

「あ・・・トオルさん」

香澄についてきたトオル。

「香澄の家の忍者道場を見学させてもらおうと思って」

「何なら体験修行してみます?」

「え?どんなの?」

「忍法落石渡り何てどうです?」

とっても危険な忍法なので却下されると路地から車が現れ香澄の前で止まった。

何事かと思い手裏剣を用意する香澄だが背後に・・・

「おいお前ら何者だ!!」

既にホールドされていたトオル。

するとリーダーと思われる男が現れると香澄は・・・

「あんた何者?・・・暗黒SD連合の回し者・・・」

「だと言ったら・・・」

男赤司は・・・

「だとしたらどうする?」

その言葉に香澄は持っていた手裏剣捨ててお手上げのポーズをとった。

一方プラモ狂四郎にて・・・

「♪~♪~」

はたき持って暢気に掃除している狂四郎。

そして昼ご飯の片づけをしている翼は烈斗に尋ねてみた。

「そういえば烈斗?大将軍の手掛かりってあるの?」

翼の質問に烈斗はある事を伝えた。

『そうだな・・・大将軍の手掛かりっていや・・・伝説では神秘の石を持つ戦士と神秘の盾を持つ戦士がカギを握るってさ・・・』

「神秘の力か・・・よっぽど凄い人が持ってるんだろうな」

思いをはせる翼。

キャピトラ

「「へっくしょん!!」」

何故かクシャミする畢とラン。

再びプラモ狂四郎

キャピトラの事など露知らず翼が掃除を続けると・・・

「大変だ大変だ大変だ!」

突然新之助が店に入ってくると

「何だ!?新次郎!親びんが居たら捕り物帳だぞ!」

「翼!それどころじゃないって!カクカクシカジカ!!」

「何!?香澄が暗黒SD連合にさらわれたって!」

すると翼は・・・

「あんまり心配ないかも・・・」

「どうして!?」

「だってさ・・・あいつ普段から火薬玉持ち歩いてるんだぜ・・・他に手裏剣やらクナイやら・・・」

「・・・・・・・・・」

翼の言葉に黙ってしまう新之助。

「それに・・・あいつの戦闘能力は俺達の中で群を抜いている・・・小さい頃から武術の修行や山籠もりをやってきたし・・・闇軍団の武者相手に粘れるだけの野性がある・・・あいつの最大の武器はあの野性だ」

「そういうもんか?」

「だって俺あいつにアウトドアのレクチャーしてもらった時に一番最初に教えられたのって猪の仕留め方だからね致命部位とか・・・その辺どっかずれてるから相手の方が危ないと思うよ?」

幼少の頃から香澄の事を知っている為危機感は無いが心配していない訳ではないので救出に向かう翼だった。

『まぁ・・・天津もいるし大丈夫だろ』

曲がりなりにも本物の武者頑駄無がついているので心配はしてないが取りあえず烈斗と武瑠も同行するのだった。

その頃香澄は暗黒SD連合の身体検査を受けていた。ちゃんと女性がやっているのは紳士的である。

「よくもまあこんなに手裏剣持ち歩いて・・・」

ポッケから大量に出てくる手裏剣やらクナイ。

そして胸ぐらを探ってみると何やら玉が・・・

「何これ?(ボカン!)けっほけっほ!!」

火薬玉だったようでむせてしまう身体検査やってる女性。それでもめげずに背中を探ると出て来た仕込み槍・・・それを見ていた赤司とトオルは・・・

「何であいつあんなの持ち歩いてるんだ?」

「世の中物騒になったからね・・・何事も限度ちゅうもんがあるけど」

とりあえず粗方調べたので香澄を縄で縛るのだが・・・

「ほい」

あっさり抜けてしまった香澄。

「あんね・・・あたし忍者よ?縄抜けなんてお手の物よ」

「むっか!!!」

激怒した暗黒SD連合の人はありとあらゆる縛り方をしたのだが、全てにおいてあっさりと抜けてしまう香澄。終いには手錠までされるのだが、香澄は髪の毛を探ると針を取り出して・・・

「ほい」

あっさりと手錠を外してしまった。

「・・・あいつ本当に何者だ?」

香澄の忍者スキルに唖然とするトオル。

結果凄まじい縛り方をされて暗黒SD連合に連れて行かれる香澄とトオルだった。

ガンダムボーイが駆けつけたときそこには挑戦状と地図が置かれていたのだった。

香澄は暗黒SD連合の経営する模型店の倉庫に縄でグルグル巻きにされた状態で放り込まれていた。

「う~ん!!う~ん!!こんな雁字搦めじゃ・・・縄抜けだってできないよ」

と言いながら正面を見た香澄は・・・

「て思うでしょ~♪そこの画面の前の人♪左近さんとかオウガさんとか・・・・」

第4の壁をぶち抜いて読者に語りかけた香澄はリストバンドを弄ると・・・隠し持っていた刃物が現れた。

さっき没収されたのにまだ持っていたらしい。

「いくら雁字搦めに縛っても~縄は一つに繋がってい~る~~♪」

といって縄を切って自由になる香澄。

「ふふふ・・・忍びは何処かに暗器を仕込んでおけって、じっちゃんの教えは正しかった~さてと~」

香澄は周囲を見渡すと保管さていたガンプラを見つけ・・・

「うっしっしっし~」

何やらいじり始め、粗方作業が終わると模型店のパネル状になっている天井を開いた。

「ふっふっふ・・・忍者は天井に隠れるもんなのよ~」

そう言って天井裏に忍び込んだ香澄はトオルが捕まっているであろう場所へと移動を開始するのだった。

「ちきしょう!こんなもん!」

別室に囚われているトオルは監視役の男に抑えられようした瞬間。

「う!」

急に倒れ込んでしまう男。その事に驚くトオルが周囲を見回すと・・・

「安心して・・・眠り薬で眠ってもらっただけだから」

天井を開けてトオルに向かって挨拶する香澄。

「忍者ってそんな事までしちゃうの?」

「気にしないの」

『ほら行くよ~』

天津が下に降りてトオルの縄を斬り自由にすると脱出しようとすると香澄は・・・

「こんな事されておめおめと帰れる?」

「だな!」

香澄に感化されたのか

『大丈夫なのかなこの二人』

この二人の組み合わせは最悪なのではと思ってしまう天津だった。

バトルフィールドにて・・・

「ふっふっふ・・・」

ガンダムボーイを迎えうつべく準備している赤司。

「ガンダムボーイを倒せば狼馬様に俺の地位は確定される」

「出世街道は諦めた方が良いんじゃない!!」

「な!」

何事も無かったかのように現れる香澄とトオル。

「ふっふっふ・・・めんどくさくなったから、私はあんた達を倒す為にわざと捕まってあげたのだ!!さてと・・・チャチな展開は終わり!ここからは!正々堂々!ガンプラバトルで勝負だ!!」

そう高々と宣言する香澄。

・・・まぁあれだけ身を守る術を身に付けているので当然とも思うが・・・

とにかく香澄は天津とトオルをパートナーに赤司と対戦するべくバトルフィールドに立った。

「獅童香澄!武者天津頑駄無!」

「はぁ・・・忍!」

忍びの印を組み精神を統一する天津。

「トオル・フローリアン・・・ランスロットガンダム!」

トオルのランスロットガンダムに命が宿る。

「「行きます!」」

カタパルトから発進すると森林地帯のフィールドに降り立つ天津とランスロットガンダム。

すると凄まじいビームが放たれ木々を吹き飛ばした。

香澄とトオルが確認するとカスタマイズが施されたセラヴィーガンダムとヴァーチェの姿が・・・

「ようっし!香澄!ヴァーチェは任せろ!セラヴィーはお前が」

「へいへい!!」

トオルはソードを抜いてヴァーチェに突進し香澄はセラヴィーに跳びかかった。

「おらああああああ!!」

セラヴィーの赤司はGNキャノンを放ち香澄をけん制するがチャージに時間が掛かる武器では香澄が懐に飛び込むには十分だった。

「でああああああああああ!!」

香澄がセラヴィーの懐に入り接近戦を仕掛けようとした瞬間。セラヴィーの隠し腕が展開し天津に襲い掛かった。

「うそ!」

『ぎゃ!』

カウンター攻撃を忍刀で捌きながら距離を置く天津。するとセラヴィーがGNキャノンを放ってくる。

回避しながら相手の動きを見る香澄。

(離れれば大砲・・・近づけば6本腕・・・しかもあの6本腕意外とウザい)

6本腕を独立した動きで繰り出す赤司。

「くっそ!何とかあの6本腕を・・・」

すると香澄は精神を高め・・・

「うおりゃああああああああああああああああああああああ!!」

懐に飛び込んだ。

「くらえ!!」

赤司は再び6本腕を展開し天津を仕留めようとした瞬間。天津はセラヴィーをすり抜け背後に取った。

振り返り、迎え撃とうとする赤司だが何かに気付いた。足の隠し腕が破壊されていたのだ。

香澄がすり抜け様に破壊したのだ。

「くそ!」

6本腕が4本腕になったことにより戦術が狂った赤司パニックを起こし4本腕で攻撃を繰り出してきた。

先程までの見事な技と違いデタラメな攻撃であり単調な攻撃になり・・・

「これなら!!」

香澄は4本腕を捌き自慢の鉄拳でセラヴィーのボディをぶっ叩いた。よろめくセラヴィーだが香澄の攻撃は終わらない。

「『天来変幻!!』」

武人形態になりフルパワーになった天津はそのまま流れるようにボディにコンビネーションブローを浴びせてよろけさせると膝を蹴りつけバランスを崩させるとそのまま反動を利用し顔面を蹴り上げ更に中段に蹴りを入れた。

更にボディにラッシュを決め渾身の正拳突きで吹っ飛ばすとそのまま距離をつめ上段下段中段の連撃を浴びせて赤司を沈黙させた。

「パニックから立ち直る前に決められて良かった」

そう言ってトオルの援護に向かおうとする香澄だが・・・

突然セラヴィーのバックパックが外れると変形しセラフィムガンダムになったのだ。

「嘘!!ぐ!」

セラフィムに気を取られていた香澄は立ち上がってきたセラヴィーに羽交い絞めにされた。

「今度パニックで動けなくなるのはお前だ!!」

「う!」 

咄嗟に抜けて体制を立て直す香澄だが2体のガンダムの同時攻撃に翻弄される香澄は防御に徹するが起死回生の手段が思い浮かばない。

(一対一の戦いが染み付いているってこと)

自分の欠点を思い知る香澄・・・だがある作戦に出た。

「そっちが二人がかりならあああ!!」

忍びの印を組むと・・・

「!!」

「!!」

「!!」

「!!」

「!!」

「!!」

「!!」

「!!」

一瞬で8人になった天津。

「忍者は分身の術が使えるのだ!!」

「なぬ!?」

赤司が一瞬怯んだ隙を突きセラヴィーとセラフィムの周囲を囲み回り始める8体の天津。

二人がかりを卑怯だと思ったのか八人がかりで攻撃し始める香澄。

それを見ていたヴァーチェを倒したトオルは・・・

「・・・あんな手もあるのか」

思わず納得してしまった。

「「「「「「「「ほらほらほら!!どうしたどうしたどうした!!!」」」」」」」」

8体の天津の動きにかく乱される赤司。

更に8体の天津は独立した動きで縦横無尽に跳び回りセラヴィーとセラフィムに次々と一撃を入れ続けた。

それを見ていたトオルは・・・

「すげぇ・・・ファンネルとかならともかく・・・あいつ8体同時にガンプラ操ってやがる・・・ていうかあいつ本当に人間か?」

香澄のそもそものスペックに驚愕するのであった。

そしてセラヴィーとセラフィムがダメージで動きが鈍った瞬間。

「今だ!分身!獅子(レオ)咆哮螺旋(ハウリングスパイラル)ぅぅぅ!!!」

天津の右拳に3体の獅子の頭の形をしたエネルギーが・・・3×8で合計24体の獅子が・・・

正拳突きと共に一気に放たれた。

24体の獅子は縦横無尽に襲い掛かり赤司のガンプラを吹き飛ばした。

完膚なきまでに叩きのめされた2体の瞳から輝きが消え・・・

〈BATTLEEND〉

「ふ~・・・さ!帰ろう帰ろう」

そう言って帰り支度をする香澄とトオルだが・・

「へ・・・男の勝負はやっぱり力だあああ!!!」

ガンプラバトルで完膚なきまでに叩きのめされプライドをへし折られた赤司はバトルフィールド点検用のスパナを持ちだし香澄に殴りかかった。

するとキレたのか香澄の目の瞳孔が開き・・・紙一重の見切りで回避し・・・

「・・・ボソ・・・獅童流忍術奥義・・・」

カウンターで繰り出された香澄の拳が赤司に直撃する寸前

「ぶへ!!」

吹き飛ばされて壁に叩き付けられてしまった赤司はそのまま気を失ってしまった。

すると香澄の瞳孔は元に戻り・・・

「しまった・・・つい本気を出してしまうところだった」

「・・・あれで本気じゃないのかよ・・・」

拳圧だけで相手を吹っ飛ばした香澄に仰天するトオル。すると香澄は飄々と・・・

「え?あんなの修行すれば誰でも出来るよ?」

「・・・修行で済む話じゃねえだろ」

香澄の戦闘能力に仰天するトオル。

「じゃ・・・帰ろうか」

「そうだな」

取りあえず騒動が済んだのでプラモ狂四郎に帰る香澄とトオルは事の次第を翼達に事の次第を説明し暗黒SD連合との戦いの激化を予見するのだった。


因みにアルトはと言うと・・・

「うわぁ・・・アーちゃんこんな事やってたの~」

ユアに思いっきり恥ずかしい映像を洗いざらい再生されているアルト。

すると前回のくだり一歩手前の映像になった。

ここは薄情しようとしたその時だった。

「(別世界の宇宙~)は!?ユア!あんな所でワニがリボン付けて二足歩行で歩いてる!!」

「え!?どこどこ!?」

そう言ってあらぬ方を見て畢とランのシーンを見逃してしまうユア。

苦しかったが取りあえずユアへの認知は免れたのだがそれをしっかり見てしまった者が・・・

『・・・これって』

しっかり見てしまったユアのコンピューター端末である姫子さん。

するとアルトは鬼気迫る様子で姫子を見つめると・・・

『見なかったことにしましょう~』

といって寝てしまい取りあえずユアにはバレないで終わった。

だが・・・後日畢とランによって連れ出された姫子はコンピューターの協力者というアルト同様の無茶ぶりをされ無理矢理協力させられるであった。




 
 

 
後書き


「とりあえず大将軍の手掛かりは置いておいて~次回はえ!?風使いの人が出てくるって!へぇ~結界コントローラーのお礼言わなきゃ・・・ん?四郎さん何それ?」

次回! プラモシミュレーションシステム


「へぇ・・・こんなのもあったんだ」



 
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