Little Vlad Ţepeş~魔法少女と瀟洒なメイド
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第一部~運命と出逢いと笑顔~
一章~新しい日々~
Together.
人間の少女の名は、十六夜咲夜と付けられた。
自分の名前は持っていなかったようだった。
レミリアは咲夜を自分の屋敷へ招待し、そこでメイドとして働くよう命じた。これも、レミリアの運命なのだそう。
「貴女にはずっと此処に居てほしいの。その為に、色々なことを教えてやらないといけないわ」
そう言って、レミリアは咲夜を連れてメイド達の集まるひとつの部屋へ向かった。
外見の迫力に負けない程広々とした館の中は、相当長く暮らしていかなければ絶対に迷子になってしまうと、咲夜は心の中で思った。
メイド室もそれなりに広かった。
「紹介するわ。今日から新人としてメイドとなる、」
「─────十六夜咲夜です。よろしくお願いします」
咲夜は驚きを隠せなかった。
それなりに広かった筈の部屋いっぱいにずらりと並ぶ先輩メイド達は、皆人間ではなかったのだ。
「どう?吃驚した?うちのメイドは皆友人に頼んで雇ってもらった妖精メイドなの。人間のメイドは貴女が初めてよ、咲夜」
しかし、この特別感がまだ幼い少女にとっては少し嬉しくもあった。
これから始まる新しい生活に、咲夜は胸を膨らませた。
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