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第五幕その八

「それでどっちかを先にして」
「それでじゃな」
「そう、残った方を後でしましょう」
「どっちも遊ぶのじゃな」
「問題はどちらを先にするかよ」
 またこう言ったオズマでした、王様として。
「問題は」
「よし、ではな」
 王様はオズマの言葉を受けてでした、今度は。
 袖の中からコインを出しました、そうしてオズマに聞きました。
「表がブロックでな」
「裏がアスレチックね」
「それでどうじゃ」
「ええ、いいと思うわ」 
 オズマは微笑んで王様に答えました。
「それでね」
「うむ、ではな」
「これから投げて」
「決めるとしよう」
 王様はコインを上に回転する様に真上に放り投げました、そうして。
 そのコインを左手の甲で受けてでした、それから。
 右手で上から押さえました。そうして出て来たのは。
「表じゃ」
「ブロックね」
「そうなったぞ」
「それじゃあですね」
 カルロスはそのブロック、あちこちに散らばっているそれ等を見ながら王様に応えて言いました。かなりの数のブロックがあちこちに散らばっています。
「今から」
「うむ、皆でな」
「このブロックを組み立てていってですね」
「何が完成するかな」
「楽しむんですね」
「そうじゃ」
 王様もカルロスに答えます。
「それがこれからの遊びじゃ」
「そうですか、それじゃあ」
「皆ではじめるぞ」
「このブロックはね」
 ジョージは傍にあった赤いブロックを持ってみました、それは。
「プラスチックで出来ていて軽いよ」
「大きいけれどね」
 神宝も持ってみました、確かに普通のおもちゃのブロックの百倍位の大きさがありますがそれでもなのです。
「確かに軽いね」
「硬さもプラスチックね」 
 ナターシャは持ったそれをこんこんと手で叩いています。
「重さも」
「これならね」
 五人の中で最後に持ったのは恵梨香です。
「楽に持ち運び出来るわ」
「ええ、あたしにもね」
 つぎはぎ娘は両手に一個ずつ持ってくるくると踊っています。
「気楽に持てるわ」
「これを皆で持って」 
 ジュリアは白いブロックを両手に持って王様に尋ねました。
「今からですね」
「組み立てようぞ」
「僕は背負えばいいね」
 馬はそのブロック、転がっているそれにお顔を近付けています。傍にはガラスの猫とエリカも一緒にいます。
「そうすれば」
「私達が持って」
「そうしてね」
 そのガラスの猫とエリカの言葉です。 
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