Blue Rose
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第十五話 変わる為にその九
「最低だと思ったわ」
「そうした人は本当の友達じゃないよね」
「友達はそんなことしないわ」
絶対にという口調だった、今の優子は。
「状況がまずくなったから切り捨てるなんてね」
「最低の行動だよね」
「そんなことをする人はね」
「絶対に信じちゃ駄目だよね」
「付き合ったら駄目よ」
その時点で止めるべきだというのだ。
「相手にしないことよ」
「そうした人達だね」
「けしかけられた人は今は八条運送で働いてるわ」
「そうなんだ」
「高校時代苦しい思いしたけれど」
「それでけしかけた人達は」
「皆死んだわ」
そうなったというのだ。
「覚醒剤中毒でね」
「悪いことしていたんだね」
「そう、誘惑に負けてね」
「そういうことする人って心が弱いんだね」
「だから覚醒剤に溺れて」
「死んだんだね」
「結局そうした連中だったのよ」
そのけしかけた連中はというのだ。
「心が弱いからね」
「そうして責任を逃れて切り捨てたりして」
「麻薬に溺れて死んだのよ」
「覚醒剤中毒って酷いらしいね」
「身体も心もボロボロになるわよ」
「それで死ぬんだよね」
「あんなものに溺れたら」
それこそというのだ。
「破滅よ」
「そうなるね」
「これは覚醒剤だけに限らないけれど」
「他のお薬もなんだね」
「麻薬はね」
コカインやモルヒネ、そうした類はというのだ。麻薬といっても様々であり覚醒剤はそのうちの一つであるのだ。
「手を出したら駄目よ」
「絶対に」
「それはしないことよ」
「姉さんそのこともいつも言ってるね」
「お酒もね」
「過ぎるとだよね」
「よくないし」
所謂アルコール中毒だ、こちらの中毒も麻薬中毒と同じだけ恐ろしいものがあるのだ。
「それもね」
「だからだよね」
「何でも溺れたら駄目よ」
「そうしたことに逃げないで」
「逃げないといけない時もあるわ」
時と場合によって、である。優子はこのこともわかっていた。
「暴力や迫害からね」
「そうしたものからはだよね」
「酷い暴力に下手に立ち向かおうとしても」
例えそうしてもとだ、優子はこれまた過去に見てきたものを思い出しつつ優花に話した。
「無理なのよ」
「その場で我慢しても」
「傷つくだけよ」
「身体も心もだよね」
「暴力はそうしたものよ」
「じゃあDVとかには」
「逃げないといけない時も多いわ」
そうしたものだというのだ。
「通報したり保護を求めるべきなのよ」
「安全な場所に逃げたり」
「それも勇気よ、けれどね」
「麻薬やお酒に逃げることはだね」
「駄目な逃げ道よ」
「逃げる先、方法が問題なんだね」
「そう、暴力からは安全な場所に移って」
優子は具体的な逃げ方も話した。
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