ガールズ&パンツァー もう一人の転校生 【リメイク】
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原作編
三回戦 前日
前書き
リメイク前とほとんど変わっていませんので、リメイク以前知っているかたはご承知ください
二回戦を突破したことで勢いにのっている大洗は、次の三回戦、プラウダ戦に向けて練習を行っています。
プラウダとの戦いは雪原地帯となっているため、大洗は不利なのですが、それでも必死に頑張っています。
私は何時ものように隠れながら練習を見ています。
ほぼ毎日練習を見ていて、みなさんの成長が早いことには若干驚きながらも、まだまだ私が納得するほど強いわけでは無いので、今後も期待はしています。
まぁ、つぎのプラウダは生半端な気持ちでは絶対に勝てない相手です。
あそこは去年の優勝校。
戦車の数も実力もあちらの方がかなり上なのです。
でも、その事に関してはみほも気付いていること。
きっと何かしらの手は打ってくるはず。
それを私とはやたちでサポートしていけば勝てなくはないかもしれないけど、かなりきつい戦いになるはず。
「カチューシャの癖は慢心しすぎるところだから、そこに付け入れることができればいいけど」
プラウダはきっと囮を使ってくるはず。
自分達よりも下の学校に行う共通方法である以上はそうやって来るに違いない。
それに引っ掛かっては勝算は0に近くになっちゃうね。
「梨華。ノンナさんの事忘れてない?」
「忘れてないよ」
裕香も心配なのかな?
確かに今回の試合が大洗の勝負所なんだよね。
ここで負けては全く意味をなさない。
生徒会のみなさんは何があっても諦めようとはしないだろうね。
「私たちは私たちの役割をしっかり全うしましょう」
「そうですね」
私たちの役割は遊撃隊。
本体とは別行動であるから、色々と自由がきく。
その分リスクも高いが、私たちにとっては楽しみでしかない。
私たちはみほたちのサポートをしながら、敵を隠れて攻撃していく。
そう、私たちの流派である大狩流に従ってね。
「梨華。今日は顔合わせやるみたいだからさ、車庫に行こうよ」
「もうそんな時間なの?」
私は腕時計を確認すると、時計の針は17:30を示していたのです。
挨拶の時間は17:45と言うことなので、結構ギリギリかもしれない。
まあ、挨拶なんてしなくてもいい気もするけどね。
私は茂みから抜け出して、すぐに車庫に向かって歩き始めたのです。
まあ、間に合わなかったら間に合わなかったで仕方がないと諦めるとしましょう。
そんな気持ちで私はマイペースといわれても良いくらいの速度で歩いていたのですが、そんなに時間もかかることなく目的の車庫につくことができたのです。
目的地についた私は中にいるであろう、さやね達と合流するために中に入っていくと、
「園みどり子と風紀委員です。よろしくお願いします」
おかっぱ風紀委員3人が挨拶をしていたのです。
彼女達も私たちと同じく今日から戦車どうをやるらしいのですが、私は何処と無くおもったことがありました。
それは、「今頃、始めるのですか?」と言うものです。
この学園で戦車道が始まったのは今年の四月。そして今は六月の中旬です。
どう考えても始めるのが遅い気がしました。
「略してそど子だ」
「会長!名前を略さないでください!」
「隊長、チーム名どうしよっか?」
「ムキィー!」
そりゃぁ~、スルーすればそうなりますよね~。
なんとなく園さんの気持ちがわかる気がします。
と言うことなので・・・
「考えるのはあとにして、先に自己紹介してもいいですか?」
いきなりみんなの後ろから声が聞こえた為か、全員がこちらを向いてきたのです。
いや~、予想通りの反応ですね。
面白くないです。
そのあと、会長に許可をもらい、私たちは風紀委員の隣に立ち、
「四月に転校してきました、大狩梨華と言います。どうかお見知りおきを」
「同じく転校してきました、中橋裕香です。戦車道では通信手をやってます」
「国立白河女子高等学校からの転校です。よろしく」
順調のところで流れ壊さないでよ。
さやねってなにかしら楽しみたいのかな?
「さやね、名前を言ってないよ」
「そう・・・、木島さやねです」
いや、これは疲れていて面倒なんだね。
どう見てもやる気がしないもんね。
いったい何をすればそんなに疲れるのかな?
「高橋絵里と言います。西住さん、頼りにしてますよ」
「絵里。威圧しないの」
去年負けたのが悔しいからって、あんな分かりやすいことしちゃダメだよ。
戦車道なんだから礼節を持って接しないと。
「大上亜依です。装填手をやってます。よろしくねー」
ただの自己紹介なのに、何でこんなにもいつもと違うの?
もっと気楽にいきたいよね。
「牛目はやです。頑張って優勝しましょう!」
「山元みのりです。去年は白河でフラッグ車の護衛をしてました」
「神下幸です。まだまだ未熟ものですがよろしくお願いします」
「木島さいかです。足を引っ張らないようにがんばります」
そうそう、こんな感じなのが普通だよね。
でもさ、はや達にできて私たちにできないって、なんか敗北感を感じるんだけど。
たかが自己紹介でこんなにも重く感じるなんて。
こんなに重く感じたのはいつ以来かな?
「というわけで、この九人にも明日から参加してもらうよ」
そうですね。
明日の三回戦から参加ですもんね。
それに私の予想通りプラウダが対戦相手ですし。
まぁ、基本的に別行動なので、作戦とかは関係ないですけどね。
それが遊撃隊でしょ!
「そんなわけでよろしく」
そういえば、今頃カチューシャは何をしているのかな?
プラウダ高学園艦
「明日は三回戦だというのに余裕ですわね練習しなくてよろしくて?」
「燃料がもったいないわ。相手は聞いたこともない学校よ」
確かに聞いたことはありませんでしたわ。
でも、隊長のみほさんはいいセンスを持ってますわ。
それに大洗には大狩流の方もいることですし、一言だけ言ってあげたほうがいいかもしれませんわね。
「でも隊長は家元よ。西住流の」
それを聞いて体を少し動かしたカチューシャは後ろで立っているノンナに
「なんでそんな大事なことを言わないの!」
「何度も言いました」
「妹の方ですけど」
ダージリンの捕捉を聞きカチューシャが落ち着きを取り戻した。
「なんだ。妹の方か、ビックリさせないでよ」
そう、去年の大会で戦い、プラウダに決定打を与えるきっかけになってしまったみほのことだったため安心できたのです。
「でも、無名校をここまで引っ張って来たの」
「そんな事をいいに来たの?」
「それだけではないわ。大洗には白河の選手が数人ほど転校しているわ。その中には此処に一週間の留学に来た大狩流の方もね」
それを聞いたカチューシャがいきなり立ち上がって、
「ノンナ、すぐに練習の準備をして」
「練習はしないのでは?」
「何のんきなことを言ってるの、相手は西住流だけでなく、大狩流もいるのよ。しかもあのリカだよ」
「私は帰った方がよろしいでしょうか」
そう、カチューシャは梨華との模擬戦で嫌な思いしかしていないのです。
ほとんどの模擬戦で引き分けか敗北を味わっていることから、危険度が高くなっているのです。
そして今の状況を考えてダージリンは、戻ることを提案し、それをカチューシャは
「そうね。ダージリン、良い情報をありがとね。行くわよノンナ」
二人は慌ただしく部屋から出ていった。
そしてそのあとにダージリンも帰ったのである。
後書き
後半は本当に変わってないですが、前半は変えてみました。
次回は、寮内での出来事を書いていきます。
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