英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅱ篇)
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第74話
~カレイジャス・ブリーフィングルーム~
「………………」
「ええっ!?き、貴族連合の”総参謀”―――それも”四大名門”の”アルバレア公爵家”の長男が!?一体どうなっているのよ!?」
レンの答えを聞いたユーシスは呆然とし、アリサは混乱した様子で声を上げた。
「―――お二人はご存知でないのですか?」
「はい……私達の”筆頭”の存在は閣下より教えられてはいましたが、その閣下自身から”筆頭”が誰なのかは知らされていません……」
「けど、何でボク達にも教えなかったんだろうね~?」
シャロンに尋ねられたクレア大尉は驚きの表情で頷き、ミリアムは不思議そうな表情で首を傾げた。
「黙っていた理由はオズボーン宰相にとってルーファス・アルバレアが言葉通り”最後の切り札”だからよ。そして貴族連合に”鉄血の子供達”――――それも筆頭が貴族連合の”総参謀”の位置にいた理由は領邦軍、正規軍共に被害を”最小限”に留めて、今後の”激動の時代”に備える事をオズボーン宰相から指示を受けていたそうよ?」
「なっ!?」
「ふええっ!?と言う事はオズボーン宰相閣下は……!」
「最初から内戦が起こると確信し、彼を貴族連合の上層部に送り込んでいたのか……」
「まあ確かに、オジサンならやりそうだよね~。」
「そ、そんな……」
「ハハ……とんでもない御仁とはわかっていたけど、まさかここまでとはね……」
「けど、そのルーファスさんは…………」
「兄上……一体何故ですか……?」
レンの説明を聞いたクレア大尉とトワは驚き、アルゼイド子爵は厳しい表情で呟き、ミリアムは静かな表情で呟き、アルフィン皇女は信じられない表情をし、オリヴァルト皇子は疲れた表情をし、ジョルジュは辛そうな表情で肩を落として独り言を呟いている様子のユーシスを見つめた。
「―――そのルーファス・アルバレアですが、自白剤で情報を喋らせた際、リィンさんとオズボーン宰相の関係を口にしましたわ。」
「え…………」
「お、お兄様とオズボーン宰相の関係ですか……?」
「――――!!ま、まさかとは思いますがリィンさんは閣下の……!」
「兄様…………」
シグルーンの説明を聞いたリィンは呆け、セレーネは戸惑い、ある事に気付いたクレア大尉は血相を変え、エリスは心配そうな表情でリィンを見つめた。
「ルーファス・アルバレアの話ではね。―――”鉄血宰相”は”リィンお兄さんと血が繋がっているリィンお兄さんの本当の父親”だったそうよ?」
「…………ぇ…………」
「ええっ!?リ、リィンが!?」
「あ、あのオズボーン宰相閣下と血の繋がった息子だって!?」
「嘘だろ、オイ…………」
「リィン…………」
「……その情報、確かでしょうね?”鉄血宰相”に血が繋がっている子供がいるなんて初耳よ。」
レンの説明を聞いたリィンは呆然とした表情をし、エリオットは驚き、マキアスとトヴァルは信じられない表情をし、ガイウスは辛そうな表情でリィンを見つめ、サラ教官は真剣な表情で尋ねた。
「さあ?確かな証拠もないから、何とも言えないわね。―――まあ、ルーファス・アルバレアが”鉄血宰相”が最も信頼していた”鉄血の子供達”なのは確かな事よ。最も信頼している家臣なら色々と自分自身の秘密を喋ってもおかしくないと思うわよ?」
サラ教官の問いかけに対し興味なさげな様子で答えたレンは小悪魔な笑みを浮かべてリィン達を見回し
「それは…………」
「リィンさん……」
レンの答えを聞いたオリヴァルト皇子は真剣な表情でリィンに視線を向け、アルフィン皇女は辛そうな表情をした。
「―――ちなみにルーファス様の話によるとオズボーン宰相閣下は内戦で活躍する可能性が高い兄様をエレボニアの”英雄”に祭り上げて兄様を利用するつもりだったとの事です。」
「え…………」
「り、”利用”って……」
「”英雄”に祭り上げるとは一体どういう事だ?」
「……一体どういう事だい?」
エリゼの話を聞いたリィンは呆け、エリオットは不安そうな表情をし、ガイウスとオリヴァルト皇子は真剣な表情で尋ねた。そしてレン達は”総参謀”であるルーファスは『幻焔計画』の内容をカイエン公爵と共にクロチルダから聞かされており、ルーファスを通じて『幻焔計画』やリィンが”起動者”である事を知ったオズボーン宰相は逆に利用し、更にリィンがヴァリマールを使ってエレボニア帝国の内戦を終結する手助けをすると予想し、内戦終結後はリィンをエレボニア帝国の”英雄”として祭り上げると共にメンフィル帝国の貴族の子息であるリィンがエレボニアの内戦の終結に大きな貢献をしたとして、メンフィル帝国とエレボニア帝国が友好な関係である事を民や他国に知らしめる計画を立てていた事を説明した。
「何よ、それっ!?」
「い、幾ら何でもあまりにも酷すぎるよ……!」
「オズボーン宰相は血の繋がった息子であるリィンお兄様を”道具”としてしか見ていないじゃないですか……!」
「わたくし、オズボーン宰相閣下の事を完全に誤解していましたわ!そんな最低な人を尊敬していた今までの自分が恥ずかしいですわ!」
「……………………」
説明を聞き終えて仲間達と共に怒りの表情をしているアリサとエリオット、セレーネとアルフィン皇女は声を上げ、クレア大尉は辛そうな表情で黙ってリィンを見つめ
「リィン君…………」
トワは心配そうな表情でリィンを見つめ
「オズボーン宰相が政治家として優秀な事は認めるが……”親”としては最低の部類としか言いようがないな……」
「父上……」
自分達と同じように怒りの表情をしているアルゼイド子爵の様子を見たラウラは驚き
「……だが、その宰相殿の計画も君達メンフィルによって粉々に破壊されたという訳か。」
厳しい表情で黙り込んでいたオリヴァルト皇子はレン達を見つめた。
「うふふ、さすがのレン達もリィンお兄さんの”本当の親”を知った時は驚いたわよ。」
「…………レン姫。オズボーン宰相が幼い俺をユミルの冬山に置いていった理由はルーファスさんから聞かされていないんですか……?」
「兄様…………」
身体を震わせて辛そうな表情でレンに問いかけるリィンを見たエリスは辛そうな表情をした。
「残念ながらその事についてはルーファス・アルバレアも聞かされていないそうよ。」
「そうですか…………………………こんな形とはいえ、自分の本当の親を知る事ができました……ありがとうございます……」
レンの答えを聞いたリィンは肩を落とした後身体を震わせながらレンに会釈をした。
「兄様…………」
「え…………」
するとその時隣の席にいたエリスがリィンを抱きしめた。
「―――例え兄様がどなたのご子息であろうと、今ここにいる兄様は私達にとって心から大切な家族です。それだけは絶対に変わりません。」
「―――私もエリスと同じ思いですよ、兄様。父様と母様もきっと同じ事を仰るでしょう。本当の親が判明しても、私達にとって兄様は兄様です。」
「エリス……エリゼ………………―――――ありがとう。おかげで何とか持ち直せた。」
双子の姉妹の言葉を聞いて黙り込んでいたリィンは決意の表情になった。
「リィン……」
「フフ、さすがはずっとお兄様の傍にいたお二方ですわね……」
「やっぱり二人には敵いませんわね……」
「フッ、ヨシュア君を連れ戻したエステル君の時といい、改めて女性が偉大な存在である事を思い知らされたよ。」
その様子を見ていたアリサとセレーネは明るい表情をし、アルフィン皇女は羨ましそうな表情で愛する人物を立ち直らせた姉妹を見つめ、オリヴァルト皇子は静かな笑みを浮かべた。
「さてと。リィンお兄さんも落ち着いた事だし、話を戻すわよ?」
「……ああ。」
レンの言葉を聞いたオリヴァルト皇子は表情を引き締めた。
「あ、あの!エフラム皇子殿下達はエリスちゃんの救出の為に帝都を襲撃する作戦になっている話を聞きましたけど、その話は本当ですか!?」
その時エリオットが心配そうな表情でレンを見つめて尋ね
「え…………ね、姉様!一体どういう事ですか!?」
エリオットの話を聞いたエリスは目を丸くした後信じられない表情でエリゼを見つめた。
「うふふ、”ドライケルス広場”を中心に戦闘を繰り広げたから、その時その場にいなかったら帝都にいるエリオットお兄さんのお姉さんも巻き込まれていないと思うわよ?」
「なっ!?」
「と言う事は本当にヘイムダルを……!」
「そ、そんな…………街中で戦闘をするなんて……」
「………………」
レンの答えを聞いたリィンは驚き、ラウラは厳しい表情をし、トワは表情を青褪めさせ、オリヴァルト皇子は真剣な表情で黙り込み
「ちなみにカレル離宮はもっと悲惨な事になっていると思うわよ?リフィアお姉様やエリゼお姉さん達が離宮の近衛兵達を片っ端から”皆殺し”にしながらエリスお姉さんを助けたんだから。きっと今頃カレル離宮は絶命した近衛兵達や軍用魔獣達の死体と血と後は人形兵器の残骸だらけになっているでしょうね♪」
「何ですって!?」
「エ、エリゼ……今の話は本当なのか!?」
楽しそうな表情で話すレンの説明を聞いたサラ教官は厳しい表情をし、リィンは信じられない表情で尋ねた。
「……斬り殺した近衛兵の数が100を越えてから、数を数えるのを止めました。」
「たった一人で100人以上も……」
「ほええ~……近衛兵達は領邦軍の中でも精鋭部隊だったはずだけど……」
「ね、姉様……」
「そ、そんな……―――すまない、エリゼ!俺に力が足りなかったばかりにお前の手を血で汚させてしまうなんて……!」
静かな表情で答えたエリゼの答えを聞いたガイウスは呆然とし、ミリアムは目を丸くし、エリスとリィンは辛そうな表情をした。
「……レン姫。メンフィル軍によるカレル離宮での殺戮に関しましてはエリス嬢の救出の為であるとして、まだ納得できます。ですが何故、エリス嬢の救出の為に帝都を襲撃する必要があったのですか?幾ら我が国に全面的に非があるとはいえ、宣戦布告もせずに帝都の襲撃等あまりにも卑劣ではありませんか……?」
するとその時アルゼイド子爵は怒気を纏いながらも決して声を荒げる事無く静かな口調で反論した。
「あら、宣戦布告なら帝都襲撃作戦開始の30分前にグランセルにあるエレボニア帝国の大使館にシルヴァンお兄様が直接出向いて、大使を務めるクライナッハ男爵に伝えたけど?それに幸いにもメンフィル軍は民間人に直接危害は加えていないと報告に聞いているわ。」
「ええっ!?」
「皇帝自らが宣戦布告をしただと!?」
「今の状況だと30分でもカイエン公達に伝わる事はないと見越して、宣戦布告をしたのね……!」
レンの答えを聞いたアリサは驚き、トヴァルは信じられない表情で声を上げ、サラ教官は厳しい表情をした。
「そ、そんな…………私のせいで帝都が…………」
「エリスのせいではありませんわ!元はと言えばわたくしがユミルにいたせいなのですから……」
「エリス……殿下…………」
表情を青褪めさせて身体を震わせるエリスとアルフィン皇女を見たリィンは辛そうな表情をし
「フフ、エリスさん。貴女が罪悪感を感じる必要はありませんわ。帝都の襲撃はユミル襲撃に対する”報復”の一部ですから、貴女が誘拐された事は関係していませんわ。別に帝都を襲撃しなくても貴女の救出は可能だったのですよ?」
シグルーンは微笑みながらエリスに慰めの言葉を送った。
「報復の”一部”ですか……気になる一言ですわね。」
「!!まさか他にも何らかの報復行動をしたのですか!?」
シグルーンの言葉が気になったシャロンは真剣な表情で考え込み、クレア大尉は厳しい表情をした。
「うふふ、これを見てもらえばわかるわ♪」
そしてレンはある映像をリィン達に見せた。するとグロリアスがバルヘイム宮を爆撃し、爆撃されたバルヘイム宮が崩壊する映像が映った!
「うわっ!?本気になったメンフィルって、ここまでするの!?」
「あ、あんた達……!自分達のした事がわかっているの!?」
「―――”紅の箱舟グロリアス”。リベールの”異変”でメンフィルが結社から奪い取った戦艦ね。」
「あのような戦艦が結社にあったなんて……」
「なんて威力だ……あんなにも易々とバルヘイム宮を崩壊させるなんて……」
「そ、そんな……バルヘイム宮が…………」
「ハハ……よりにもよって”グロリアス”に爆撃させるとは…………貴族連合に力を貸している”結社”に対する皮肉のつもりかい?」
崩壊するバルヘイム宮を見たミリアムは驚き、サラ教官は怒りの表情でレン達を睨み、セリーヌは目を細め、エマとジョルジュは不安そうな表情をし、アルフィン皇女は表情を青褪めさせ、疲れた表情をしたオリヴァルト皇子は真剣な表情でレンに問いかけ
「……ッ!レン姫!何故……何故バリアハートではなくバルヘイム宮を爆撃したのですか!?父―――”アルバレア公爵家”に対する”報復”をするのならばバリアハートを爆撃すればいいではありませんか!」
「ユーシス…………」
唇を噛みしめた後真剣な表情でレンを睨んで反論するユーシスの様子をラウラは辛そうな表情で見つめていた。
「うふふ、”自分達の領地となる事が決まっている領地”を爆撃するなんて事はさすがにしないわよ。それにさっきのリフィアお姉様の演説の様子の映像を見てわかったと思うけどメンフィルは”アルバレア公爵家ではなくエレボニア帝国自体”に対して相当な怒りを抱いているのよ。かの”ハーメル”のように宣戦布告もせずにメンフィル帝国領であるユミルを2度に渡って襲撃した”卑劣にして愚かな国”にね?――――あ、”ハーメルの悲劇”は”エレボニア帝国の自作自演”だったわね♪」
「っ!!」
「うわっ。そこであの件を持ってくるなんて、卑怯だよ~……」
「ハ、”ハーメル”……?どこかで聞き覚えがあるような……?」
「エレボニア帝国の自作自演と言っていたが……一体何の事だ?」
レンの指摘を聞いたクレア大尉は唇を噛みしめ、ミリアムは疲れた表情をし、セレーネは戸惑い、ガイウスは不思議そうな表情で首を傾げ
「ハハ……ここぞとばかりに痛い所ばかりついてくるね…………」
「……お、お兄様……?何か知っているのですか……?」
疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子の様子が気になったアルフィン皇女は不安そうな表情で尋ねた。
「さてと。―――そろそろみんながお待ちかねのエレボニア帝国がメンフィル帝国との戦争を回避する条約を発表するわね♪エリゼお姉さん、例の条約が書かれてあるコピーをみんなに配って、オリヴァルト皇子とアルフィン皇女には”本物”の方を渡してあげて。シグルーンお姉さんも悪いけどエリゼお姉さんを手伝ってくれないかしら?」
「――――かしこまりました。」
「御意。」
そしてエリゼとシグルーンはリィン達にそれぞれ”戦争回避条約”が記されてある書類を配った。
「………………なっ!?」
「そ、そんな…………」
「姫様…………」
「……………………」
条約の内容を読んでいたリィンは驚き、アルフィン皇女は表情を青褪めさせて身体を震わせ、エリスは心配そうな表情でアルフィン皇女を見つめ、オリヴァルト皇子は厳しい表情で黙り込んでいた。
『戦争回避条約』
1、”アルバレア公爵家”並びに”カイエン公爵家”の爵位を剥奪して”平民”に落とし、剥奪した公爵家の全財産を没収して全てメンフィル帝国に贈与し、エリス・シュバルツァーの誘拐を直接実行したアルティナ・オライオン、誘拐の指示をしたヴィータ・クロチルダ、カイエン公爵家並びにアルバレア公爵家の当主、当主の正妻、そしてそれぞれの家の長男の身柄の引き渡しをする事
※なお、アルバレア公爵家の長男であるルーファス・アルバレア並びに誘拐を直接実行した下手人アルティナ・オライオンは既に処刑が完了している為以上の二人の引き渡しについては既に実行したとしてみなす
2、クロイツェン州全土とラマール州全土、残りの”四大名門”の本拠地、そしてノルティア州とサザーラント州からはメンフィル帝国が指定する領地の統治権、”ザクセン鉄鉱山”の所有権をメンフィル帝国に贈与する事
3、謝罪金並びに賠償金合計1000兆ミラの支払い
4、内戦によってメンフィル帝国領並びにリベール王国に避難してきた難民達の生活費等の支払い(なお、内戦が始まってから現在に到るまでの金額は利子込みで500億ミラで、内戦終結まで1日経つ度に難民達の一日の生活費を利子込みで20億ミラが増加し続ける)
5、メンフィル帝国に贈与した元エレボニア帝国領地に住んでいる貴族達は”アルゼイド子爵家”のような内戦に加担していない貴族以外は全てメンフィル帝国への帰属を許さない。よって贈与された元エレボニア帝国領内に引き続き住むのならばメンフィル帝国は爵位を剥奪して”平民”に落とし、貴族としての”爵位”を維持し続けたい場合はエレボニア帝国が引き取り、エレボニア帝国領内に住まわせる事
6、ユーシス・アルバレアは士官学院卒業又は退学後”アルバレア公爵家”の”シュバルツァー家”への”償い”として、ユーシス・アルバレアの子孫も含め、永遠に”シュバルツァー家”に仕える事。なお、ユーシス・アルバレア自身には”男爵”の爵位をメンフィル帝国が授けると共にケルディック地方の領主権限を授け、ユーシス・アルバレアやその子孫が功績を残せば爵位を上げる事や領主権限を増やす事も考慮する。また、”シュバルツァー家”の次期当主であるリィン・シュバルツァーは”シュバルツァー家”を継いだ際、今までの功績を評してメンフィル帝国より”公爵”の爵位が授けられ、クロイツェン州全土の領地の経営を任せられる。
7、アルフィン・ライゼ・アルノール皇女は女学院卒業又は退学後メンフィル帝国領内で一生を過ごす事。メンフィル帝国で行う社交界への参加は許可するが、エレボニア帝国で行う社交界は夏至祭、皇族の誕生日、年末年始の際に行う社交界以外の参加を禁じ、帰省は1年につき30日間のみ認める。また、アルフィン皇女とエレボニア帝国人(貴族も含める)との結婚も禁ずる。(愛人として迎える事も禁ずる)
8、ユーゲント・ライゼ・アルノール皇帝はユミルに自ら赴き、”シュバルツァー家”にメンフィル帝国領であるユミルを自分の不徳によって起こったエレボニア帝国の内戦に巻き込んだ事を誠心誠意謝罪し、エレボニア皇家の財産からシュバルツァー家に謝罪金並びに賠償金を支払う事
9、エレボニアは今後『帝国』の名を捨て、『王国』または『公国』を名乗る事
10、エレボニア人がメンフィル帝国領に入国する際、平民は入国料金一人1万ミラ、貴族、皇族は一人10万ミラを入国時に毎回支払う事を承認する事。更にメンフィル帝国領内でエレボニア人(貴族、平民問わず)が犯罪を犯した場合、通常の判決より厳しい判決が降される事を承認し、メンフィル帝国領内で犯罪を犯したエレボニア人がエレボニア国内に逃亡した場合は犯人逮捕に積極的に協力し、犯人の引き渡しをする事
11、ギリアス・オズボーンから宰相の位を剥奪並びに解雇、今後一切エレボニア帝国政府、軍事に関する職業に就かせない事
12、”百日戦役”の”真実”―――――”ハーメルの悲劇”を世界中に公表する事
以上の内最低二つを即実行後、メンフィル帝国が定めた期間以内に内戦を終結させて残りの全てを実行するのならば、メンフィル帝国はエレボニア帝国に対する侵略行為を中止し、和解にも応じる。
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