東方 死絶禍
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東方死絶禍1-妖怪共
霧の湖-
その周辺の森に独り佇む少女がいた。
黒の左右不釣り合いで鈴がついた
帽子にそこからのぞく銀髪。
何かを一点に見つめる眼はとても
透き通って紅く見える。
服装も黒と灰色で統一している。
黒琶「はぁ.....何したらいいんだろう?」
彼女は 闇鮫 黒琶。
人間と妖怪の間に生まれた半妖であり、
高い潜在能力を持っている。 らしい。
勿論こんな半妖のナリなので、
人里は渡らず、
この霧の湖をふらふらしている。
?「......デスヨー」
黒琶「? 気のせいか?」
なにか柔らかな、包むような
声が聞こえた。
?「ハルデスヨー!」
今度は小さいながらもはっきり聞こえた。
どうやら近づいているようだ。
?「春ですよー!!!」
黒琶「!!?」
その正体は姿を見せた。
白いとんがった?帽子に
白いロングスカートてきな奴に
背中には羽が生えている。
金髪で眼の色はニッコリしてるから
わからない。
?「春ですよー!春ですよー!」
黒琶「........。」
しかし、これだけはわかった。
コイツ、妖精だ。
?「ハ・ル・デ・ス・ヨー!!!」
あ。キレた。
バラバラバラッ!
そのハルデスヨーは弾幕を撃ってきた。
幸いスペカはないのか?
自分の潜在能力を確かめるいい機会だ。
黒琶は妖精に構えをとる。
黒芭「悪く思わないでよ..........」
?「ハルルルルルル..................!」
黒芭「............は?」
黒芭は手を止めた。止めるしかなかった。
目の前の妖精が
?「ハルルルルル!!!」
一端の竜になっていたのだから。
?「ハルァッ!!!」
ハルデスヨードラゴンは鱗を弾幕のように飛ばしながら
牽制する。
黒芭「!!?」
もちろん黒芭も鬼火で弾き飛ばすが、
足など散漫になるところは防ぎきれず
怪我を負った。
黒芭「ちっ........。」
小さく舌打ちすると、ハルデスヨーの上をとるように
飛び出す。そして構えをとり、
黒芭「おっらぁ!!!」
伸ばした腕から紫色の流星群の様なビームを
発射していった。
?「ハルルルルル..........」
ハルデスヨーは霧の湖に落下..........
ボチャン。
黒芭は何事もなかったかの様に足を休めた。
時が経って..........。
目覚めると真っ暗。もう日もくれたみたいだ......
にしては暗い。
周りの木一本見えない。
月明かりもなく、ただ真っ暗。
目でもおかしくしたかと思ったとき、
?「わは~。」
小さく笑う声が響いた。
声からしてとても幼そうで品がない。
それでも人間では無さそうななにか。
?「ゴンッ!ぎゃふん!」
すぐ後ろから木にぶつかる音がした。
どうやら本当になにかいるみたいだ。
黒芭はその音から離れるようにバックステップを
とる。
しかし..............。
黒芭「ガンッ!ぐぇはっ!」
向かい側の木に背中から激突。
思いっきり飛び出したものだからかなり痛い。
外はというと、
やはり明るくなっており、曇りのない月夜。
霧の湖であった。
?「ちょっと!痛いじゃない!!」
そんな声がしたのはすぐ近くからだった。
そこには先ほどのハルデスヨーと身長が変わらない
くらいの少女がいた。
ショートの金髪に留められた赤のリボンに
こちらを睨むかのような紅い瞳。
一見制服にもとれる黒い服と黒いロングスカート。
黒芭「私のせいじゃないよ。君が勝手に
そこの木にぶつかったじゃない。」
しっかりと大人らしく事実を伝えた
しかし............
?「うっさいわね!私ががこんな見え透いた罠に
引っ掛かると思う!?」
黒芭「うん。」
?「くっ......................」
少女は最後に憎しみに任せて問いかけていた。
?「貴方は食べてもいい人間?」
後書き
そーなのか~。
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