深海棲艦の発生と艦娘の出自記録
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水鬼の観察記録
収容場所:■■■■■■(検閲および削除)
担当:大野秀幸
日時:1935年9月12日
観察対象:遺体番号4番
外部観察
年齢
内部観察が不可なため推定出来ない。
外見は中肉中背。10代後半に見える。
性別
女性
身長
165.8cm
体重
202.3kg
体色
髪は黒。
体表は白。
目の虹彩は赤、瞳孔は白。
左大腿から左上半身にかけて二次爆傷あり。
耳内の検査にて鼓膜穿孔は見られず。
眼球の破裂も見られず目と耳に関しては一次爆傷による被害を受けていないように思われます。
二次的爆傷による裂傷が散見。
いずれの傷も深さも真皮層までとなっています。
触診により左側の上腕骨、肩甲骨、鎖骨、肋軟骨、肋骨、右側の第10肋骨から第12肋骨まで、そして頸椎において恐らく粉砕骨折。
その他の骨に関しても軽度の骨折の可能性あり。
対象は黒色の金属で構成された重火器による武装をした状態。
後背部に重火器との接続部あり。
接続部は対象の表皮に張り付いており、そこから重火器と接続している。
回収時より接続部が損傷しており、恐らくですが重火器との接続が正常に確立おらず"半差し"状態だと思われます。
対象の組織標本の採集は失敗。
詳細は内部観察にて。
内部観察
不可。対象の皮膚は非常に硬く、なおかつ柔軟です。
内部観察の為の切開は器具の損壊という結果に終わります。
裂傷部分からの切開でも同様の結果。
標本採集はこの特性により失敗。
素手で皮膚に触れた限りでは普通の人間の皮膚と何ら変わりありません。
切開用の器具などの損傷を加える為に急激な力を加えるとその部分のみ急速に硬質化します。
以下は皮膚の硬質化の検証で使用した器具です。
全ての器具は効果を示しませんでした。
メス
軍用ナイフ
電動ノコギリ
溶断バーナー
手榴弾による爆破(要請により中止)
水鬼の装備について(識別名"生体装備")
水鬼の重火器においてそのほとんどは金属で構成されていますが、
一部にて水鬼と同様の生体組織と"口腔"と見てとれる部分が確認されます。
生体組織の色は灰色で人の腕のように見え、水鬼と同様に外部からの刺激により急速に硬質化します。
口には唇はなく歯が剥き出しになっている状態です。
この歯の主体は重火器を構成している金属と同様と予想されています。
歯は全て側切歯で構成され最前面の歯の後ろにはさらに側切歯が3列にわたってあります。
口腔内には舌が無く、奥から硬口蓋のあたりまで砲身が伸びており砲口が口の外に向かっています。
砲身が硬口蓋から後ろの殆どを占めておりいます、これにより口の奥が観察できません。
砲身を解体する試みはその硬度から器具の損壊という結果に終わります。
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