英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第70話
その後エステル達は協力して襲い掛かる人形兵器達を撃退しながら屋上に到着した。
~紅蓮の塔・屋上~
「や、やっと着いた……」
「思ったよりも時間がかかったな……」
「クク……そろそろ来る頃だと思ったぜ。」
エステル達が屋上に到着すると翡翠の塔の時と同じようにヴァルターが不敵な笑みを浮かべて装置の傍でエステル達を見つめていた。
「ヴァルター……」
エステル達と共に武器を構えたジンは真剣な表情でヴァルターを見つめた。
「ジン……やはりてめぇが来たか。それと”漆黒”の小僧。ずいぶん久しぶりじゃねえか。」
「……そうだね。でも、貴方とジンさんが同門だったとは知らなかったよ。」
「クク、俺は”泰斗流”以外にも様々な流派を取り込んでいる。どうすれば人を壊せるか、その窮極の境地に届くためにな。気付かないのも無理はねえ。」
ヨシュアの話を聞いたヴァルターは凶悪な笑みを浮かべて答えた。
「ヴァルター、あんた……」
「てめえの方はどうだ……ジン?いまだに”泰斗流”なんていう古くせえ流派にしがみついてんのか?」
「……俺は不器用だからな。師父に追いつくことが精一杯でそれ以外に目を向ける余裕はないさ。」
「チッ……つまらねぇ奴だ。まあいい、さっきからどうにも退屈だったからな。ここらへんで死合といこうじゃねえか。」
ジンの話を聞いたヴァルターは舌打ちをした後、不敵な笑みを浮かべて指を鳴らした!すると3体の装甲を纏った狼型の獣が現れた!
「わわっ……!」
「”スティールクーガー”……」
「”結社”の装甲獣か………!」
新たな敵の登場にエステルは驚き、ヨシュアとルークは警戒し
「……バルバトスは現れないみたいだね。」
「フン、さっさと片づけてバルバトスとの戦いに備えるぞ。」
「そうね。そして打ち合わせ通りもし、戦いの最中にバルバトス・ゲーティアが現れた場合……」
「”痩せ狼”の相手はバルバトスに任せてレン達は一時撤退して、高見の見物ね♪」
ソフィは周囲を警戒し、リオンの意見に頷いたアーシアの言葉に続くようにレンは小悪魔な笑みを浮かべて答えた。
「クク、ガキどもはそいつらと遊んでいやがれ。ジン……見せてもらうぜ。この6年間でてめえが練った功夫をなぁっ!」
「……望むところだ!」
そしてエステル達はヴァルターとの戦闘を開始した!
「行くよ!絶影!!」
「幻影刃!!」
「秘技―――裏疾風!斬!!」
戦闘開始早々、ヨシュアとリオン、ルークはそれぞれ疾風の速さで攻撃するクラフトで先制攻撃をし
「せいっ!!」
「降り注ぎなさい!レインバレット!!」
ヨシュア達に続くようにエステルは棒を振るって衝撃波の弾丸を放ち、レンは双銃を広範囲にエネルギーの雨を拡散させる弾丸を空に放って追撃をした。
「「「ガウッ!!」」」
ダメージを受けた魔獣達だったが、一か所に固まっているエステルとヨシュア、レンとアーシアに一斉に向かった。
「行け――――インフィニティスパロー!!」
「「「ガッ!?」」」
魔獣達がエステル達に近づいたその時アーシアは法剣の刃を飛び回らせて魔獣達を牽制し
「スタンブリッツ!!」
「「「ギャンッ!?」」」
更にレンが周囲に気絶を誘発する特殊な弾丸を撃って魔獣達を怯ませた。
「朧!!」
「鷹爪落瀑蹴!!」
「吹き飛びな!紅蓮襲撃!!」
「「「!!」」」
そこにヨシュアとエステル、ルークがそれぞれ背後や上空から強襲したがすぐに立ち直った魔獣達は素早い動きで跳躍して回避した後それぞれ突撃して口に咥えている短剣で3人に攻撃した。
「!」
「っと!」
「あぶねっ!」
「離れなさい!アークフェンサー!!」
「ニャン戦吼!!」
回避したヨシュアと違い、それぞれの武器で敵の攻撃を防いでいるエステルとルークを援護する為にアーシアは法剣の刃を伸ばし、レンは跳躍して魔獣の側面から両手に溜めこんだ闘気の塊を叩き込んで魔獣達をふっ飛ばした。
「食らえ!シャドウエッジ!!」
「ガッ!?」
その時シャルティエのコアにエネルギーを溜め終えたリオンは一体の魔獣の足元から暗黒の刃を発生させて宙に浮かせ
「まだだっ!ブラッディクロス!!」
続けて闇の十字架を発生させる昌術を放って追撃した。
「空襲剣!臥竜閃!まだだっ!爪竜連牙斬!千烈虚光閃!!」
そして術を放ち終えたリオンは凄まじい速さで次々と剣技を連携させてダメージを与え続け
「斬り刻む……遅いッ!魔人千裂衝!!」
止めに『空襲剣』、『虎牙破斬』、『爪竜連牙斬 』を連携させ、最後に衝撃波を放つ奥義―――魔人千裂衝を叩き込み、それが止めとなった魔獣は消滅し
「二度と会うこともないだろう!」
奥義を放ち終えたリオンは魔獣の撃破を確認する必要もないかのように、魔獣が消滅した場所に背中を向けた。
「「グルッ!!」」
一方アーシアとレンにふっ飛ばされた魔獣達はそれぞれ自分達をふっ飛ばした相手に向かって行った。
「えい!ダークマター!!」
その時オーブメントの駆動を終えたエステルがアーツで魔獣達を一か所に固めると共に動きを一時的に制限し
「おぉぉぉぉ!」
ヨシュアはダークマターによって一か所に固められた魔獣達を魔眼で足止めしていた。
「燃えちまえ……!龍炎撃!!」
「邪よ、退け―――ホーリーセイバー!!」
その隙を逃さないルークとアーシアはそれぞれ強烈な一撃を叩き込んで魔獣達に大ダメージを与えると共にのけ反らせ、それを見たエステルとレンはそれぞれのけ反った魔獣に向かい
「これで決めるっ!はっ!はぁぁぁぁぁぁぁぁ!せぃ、やっ!桜花――――無双撃!!」
エステルは凄まじい速さで連打した後上下のゆさぶりを加え、止めに強烈な一撃を叩き込んで魔獣に止めを刺した。
「うふふ、レンのとっておき、見せてあげる♪それっ!くるっと!」
一方レンは一瞬で魔獣に詰め寄った後闘気を溜めこんだ両手による掌底を叩き込んで魔獣を怯ませた後鞘から二振りの小太刀を抜くと同時にバク転をして斬撃を叩き込むと同時に魔獣から距離を取って素早く双銃に変えて銃撃を叩き込み
「クスクス、この速さについてこれるかしら……!?最後はグサっと!」
更に再び双剣に変更したレンは魔獣に詰め寄って次々と抜刀による連続攻撃で魔獣を浮かせた後双剣で突き刺し
「これで、お別れね♪瞬華終刀!!」
止めに突き刺した双剣を素早く抜いた後双剣で両断した!剣と銃を巧みに使ったSクラフト―――瞬華終刀を受けた魔獣は消滅してセピスを落とした!
「ぬあぁぁぁぁぁぁ、てやぁ!!」
エステル達が魔獣と戦っている一方、ヴァルターと対峙しているジンは気功技――龍神功を使って自らの身体能力を上げ
「クク………そうこなっくちゃな。はっ、付いてこいよ?」
対するヴァルターも不敵な笑みを浮かべた後、対抗するかのようにクラフト――ファントムワークで自らの身体能力を上げた。
「アーツ発動―――セイント!!ジン、私も手伝う。」
「ハハ、お前さんが助っ人をしてくれるなんてありがたいぜ。とりゃっ!雷神脚!!」
ソフィの加勢の申し出を苦笑しながら受け入れたジンは跳躍して上空からヴァルターに強襲した。
「はっ!甘いんだよっ!そら、そらぁ!」
ジンのクラフトを回避したヴァルターは拳で眼にも止まらぬ早さで攻撃し、最後に蹴りを放つクラフト――インフィニティコンボをジンに放ち
「!!」
ヴァルターの反撃に対してジンは籠手で襲い掛かる攻撃を防いでダメージを最小限にした。
「オラオラァッ!」
「ぬおぉぉぉぉぉぉ!千手悔拳!!」
二人は互いに凄まじい拳の連打を放って互いの攻撃を相殺し
「月華掌!!」
「せいっ!」
「マークリバース!!」
「うぁっ!?」
二人が互いの攻防に集中している隙にヴァルターの側面に移動したソフィはブーメランへと変化させた光子を投擲してヴァルターに命中させた。
「輝け、穿光!!」
「グッ!?」
続けてソフィは跳躍して全身から光のエネルギーを放ってヴァルターを怯ませ
「コォォォォ……菩薩掌!!」
その隙を逃さないジンは急所を狙い、敵を一撃で沈めるクラフト―――菩薩掌を叩き込んだ。
「っ、しゃらくせぇ!せいやぁーっ!」
立て続けに攻撃を喰らったヴァルターだったが、すぐにジンから距離を取ってソフィに”気”が籠った衝撃波を蹴りで放つクラフト――レイザーバレットを放った!
「!」
「風神拳!!」
襲い掛かって来た衝撃波をソフィは側面に跳躍して回避し、ジンは拳を振るった際に発生する風圧の弾丸で攻撃するクラフト―――風神拳をヴァルターに放った。
「!!」
ジンの攻撃に気づいたヴァルターは回避したが
「スカラーガンナー!!」
「ガッ!?」
ジンの攻撃を回避したヴァルターをソフィはすかさず砲撃をしてダメージを与えた。
「はぁぁ……………ガキが粋がりやがって………いいだろう!死ねっ!はっ!ふんっ!」
するとその時ヴァルターは溜息を吐きながら懐から煙草を出して、煙草に火をつけ、吸った後、何かを溜めるような動作をした後、煙草を捨て、ソフィに突撃しながらすざましい”気”の弾を2発放った。
「甘いよ!」
対するソフィは襲い掛かる”気”の弾を回避し
「おらおらおらぁ~っ!」
「開放します!必中必倒!」
ヴァルターが素早い動きで自分の周囲を廻って自分を攪乱しようとしている中、ソフィは強烈な一撃を放つ構えで迎撃態勢に入り
「うおりぁぁぁ~っ!」
「クリティカルブレード!!」
そしてヴァルターが目の前に現れてアッパーを放ったその時、回し蹴りを放った!ヴァルターのSクラフト―――アルティメットブローとソフィの奥義がぶつかり合った瞬間、二人を中心に凄まじい衝撃波が発生すると同時に互いの攻撃を相殺した衝撃によって二人は後ろへとふっ飛ばされた!
「……!ハッ!」
「そらよっ!何……っ!?あんなガキが今のを相殺するだと!?」
ふっ飛ばされたソフィと同時に空中で受け身を取って着地したヴァルターは見た目は少女に見えるソフィが自身のSクラフトを相殺した事に驚いた。
「もらったぁ!はぁっ!でやあぁぁぁ!はぁっ!でやっ!」
「!!」
するとその時ジンが跳躍して怒涛の勢いで連続で蹴りを放ち、ジンの攻撃に気づいたヴァルターは拳でガードしていたが
「止めだ!龍閃脚!!」
「ぐっ……!?」
連続蹴りの後に放った最後の回し蹴りをガードすると拳に伝わって来る衝撃によって呻くと同時に後退させられた。
「ジンさん!ソフィ!」
「あたし達も手伝いに来たよ!」
するとその時戦闘を終わらせたエステル達がジンとソフィに駆け寄って来た!
ページ上へ戻る