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赤とオレンジ

作者:ショコラ
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第0章 原作前
  再び2!

第5話

私ーーーシルフィアは冥界の森の中でフードを深く被った男女10人の魔術師のような集団と遭遇した。
自分のそばにはドラゴンから私たちを守ってくれた空様が血を流して倒れており、それに寄り添うかのようにリアス様が様子を見ている。

「偽りの魔王の血族よ。我らが始末してくれる!!!」

このセリフでわかってしまった
この者たちは・・・

「旧魔王派」

ポツリと呟くように言った。

「グレモリーの者たちよ死んでくれ!!そして裏切り者のシルフィア・ルキフグスよ。そなたも死んでくれたまえ。すぐに姉もそちらに送ろう!」

そういい、魔術師全員が前に手を出し、魔力を溜め始めていた。

空様を傷つけただけではなく、姉様まで手を出そうとするなんて!

ここはリアス様と空様だけでも逃さないと!
二人を不意に見ると、空様の身体がポコポコと音を立てながら、オレンジ色の魔力で包み込まれ、傷が少しずつ塞いでいる。

そして・・・魔力が放たれた。

防御魔法陣を展開しようとしたら、目の前には・・・空様が私たちを守るかのように目の前に、立っており、手を前に出していた。
すると、私たち三人を包み込むかのようにオレンジ色の魔力で覆われ、それは、まるで狐のような形をしているものだ。

あ、危ないぶつかる!

そう、魔力がこの私たちを包む魔力にぶつかったのだ。爆発は起きるが中にいる私たちには何も影響がない。

わたしの防御魔法陣よりも防御力がつよいのかもしれない・・・。

赤龍帝の籠手やこれといい、この方は強いと思わざる得ない。




ドラゴンを倒した事によって、油断しちまった。にしても、あのフードを深く被ってるやつらは一体なんだ?

「旧魔王派」

シルフィアさんが小さな声で呟いた。

旧魔王派って言えば確か・・・前魔王が滅び、新しい魔王を立てようとした時に天使堕天使と徹底抗戦を唱えてたやつらじゃないのか?冥界の隅に追いやられたって言う話を聞いた事あったのだが。

だが、先ほどのセリフと思惑が一致する

「偽りの魔王の血族よ。我らが始末してくれる!!!」

リアスちゃんのお兄さんが魔王みたいだし。血族とも言っている。おそらくリアスちゃんを殺しに・・・許さない!

「グレモリーの者たちよ死んでくれ!!そして裏切り者のシルフィア・ルキフグスよ。そなたも死んでくれたまえ。すぐに姉もそちらに送ろう!」

ふざけたことを言いやがって!
お前らは絶対に許さない。俺がお前らを殺す!

魔術師が手に溜めていた魔力をこちらに向かって放った。

俺は立ち上がり、九喇嘛モードになり、顔の部分だけ尾獣化させ、二人に守るように包み込む。

魔力の嵐が俺たちを襲い、次々とこちらに当たり爆発を繰り返す。

魔力の嵐が止まる。
魔術師たちは驚愕の表情に変わる。

「我々の攻撃が効いていないだと!?」

「貴様ら覚悟しろ!」

その言葉と同時に完全に尾獣化させた。
巨大な姿になる。それは狐を大きくさせたような感じだ。もちろんオレンジ色の魔力で包み込まれている。その姿は九喇嘛の姿と同じだ。俺たちはその頭の部分にいる。

目も万華鏡写輪眼に変化させ須佐能乎を使い鎧のように羽織る。

「おのれ!狐め!各自しろ!」

魔術師が畏怖しながら、多種多様な魔力弾を放ってくるが、そんなのお構いなしに、尾獣化させたその口元に魔力を溜める。ーーー尾獣玉だ。
おそらく山一つ分の大きさになっただろう。
そして、魔術師に向けて放った。
魔力弾など関係なしに撒き散らしながら、魔術師共にぶつかりーーー体を光らしながら、消滅していった。

その後、尾獣玉は・・・向かいの山にぶつかり激しい音を鳴らしながらその山をも消し飛ばし、地面すらえぐった。

ーーーやりすぎました・・・・ごめんなさい。

尾獣化を解除したところで俺は膝をついて倒れてしまった。意識がどんどん落ちていくなか、俺の目の前には綺麗な紅髪と銀髪が目に映り込み、「「空!」」という俺を呼ぶ声が聞こえた。







気がつくとそこはベットの上だった。

俺の部屋より何倍の大きさもある部屋。
体を起こすと、とてつもなく大きいテレビ。でもどこかで見たことあるような・・・

うーん。ここはどこだ?

『ここはグレモリーの城だ』

ドライグが教えてくれた。

『気絶した相棒をシルフィア・ルキフグスと言うメイドがここまで連れてきてくれたんだ。その後お前さんを看病していたぞ。跡で礼でも言うのだな。リアス・グレモリーも心配していたぞ』

それはありがたい。あとで二人にはお礼をしないと。

魔力で貫かれた胸は傷はちゃんと塞がっていた。なぜか血の跡まで消えていた。誰か拭いてくれたのかな・・・シルフィアさんか?

ガチャ

扉の方を振り向くとリアスちゃんがタオルを持ってきてくれた。

「あ!空!」

リアスちゃんは俺を見るなり、タオルを床に落として、俺に抱きついてくる。

「大丈夫?」

泣きそうな声で俺に聞いてくる。

「大丈夫!ありがとう」

「うん!」

顔を赤く染めながら頷く。
余程、俺のことを心配してくれたんだろう。

突如、部屋のドアが開く。
グレイフィアさん、シルフィアさん、それに見たことのない紅い髪のお兄さん。リアスちゃんに似ている。もしかして、お兄さんかな?
そして・・・父ちゃんと母ちゃんが部屋にはいってくる。

「ごめんね、空。俺も一緒に行けばよかった」

「私たちもついて行けば・・・。ヴェネラナさんから電話が来た時は驚いちゃったわ。」

父ちゃんも母ちゃんもとても心配してくれる。
母ちゃんに至っては泣きそうだし・・・。心配かけないくらい強くならないと・・・。

「私はサーゼクス・ルシファー。リアスの兄だ。君のことは父上やグレイフィアからよく聞いている。今回はシルフィアとリアスを助けてくれてありがとう。」

リアスちゃんの兄?なんでルシファー?グレモリーではないのか?
・・・あ、確か前魔王派との戦争で現魔王派が勝利し、新たな魔王をたてたと聞いた。だから、ルシファー、レヴィアタン、ベルゼブブ、アスモデウスは役職名だと。つまりはこと人は魔王か!

おっと話を戻そう。

「いえいえ、そんな。俺はあいつらが許せなかっただけです」

未だ抱きついているリアスちゃんを見ると顔を赤くしている。さっきより赤いのでは?

すると、サーゼクスさんが驚きの発言をする。

「すまないが、君は悪魔になってしまったのだ」

「なぜなんです?」

俺が悪魔!?なんで?え?どういうこと?俺、どうなっちゃったの?
びっくりしてしまって言葉がでなかった。だがサーゼクスさんが続けて話す。

「この前の戦いで君の体は重症で瀕死の状態だった。だから君を助けるために悪魔へと転生させたのだ。勝手に悪魔へ転生させてしまい申し訳ない。」

魔王に謝られるってすごいことだよな。

「生きているのです。逆に感謝するのはこっちです。ありがとうございます。助けてもらわなければ、俺は死んでました。」

「そういってもらえると助かる。」

「悪魔へ転生はどうやったのです?」

頭の上にクエスチョンマークをだしながら、首を傾げていると・・・。

「それは悪魔の駒を使用したのだよ。」

疑問に思っていたのを察知したかのように教えてくれる。

「悪魔の駒?」

「悪魔の駒とは他種族から悪魔へ転生させる事のできるチェスに似た駒だ。上級悪魔になるとこの悪魔の駒が与えられ駒を使い眷属を作る事が可能だ。」

そういうと、サーゼクスさんはポケットから紅いチェスの駒のようなものを取り出して見してくれる。

なるほど、眷属か。俺も欲しいな。自分の眷属。そのためには早く上級悪魔にならないと!

「ちなみに俺の主は誰なのですか?」

「それはリアスだ。リアスが君の主だ」

そう言われリアスちゃんを見ると目があった。
すると、とても目をニコニコしてこちらを向いてくる。
自然と手を頭に乗せて撫でてしまった。
またもや顔を赤くして、嬉しそうにしている。

「空くん、君にリアスたちが助けてもらった。だから、お礼をしたい。何がいい?私にできる事は全てやらせてもらう。なんでも言ってくれたまえ」

なんでもいいだと!?
やっぱりあれだな。上級悪魔になんていつなれるかわからないし!

「俺に悪魔の駒をください!」

「わかった。私に任せなさい。だが、上級悪魔にさせることはできない。それはわかってくれるね?」

「わかりました!」

その言葉を聞いてサーゼクスさんはグレイフィアさんに何か伝えると、部屋を出て何処かへ去ってしまった。


「なんで悪魔の駒を頼んだんだい?」

父ちゃんが気になったのか聞いてくる。みんな知りたかったのか、俺の方を振り向く。

「強いやつを眷属にしてトレーニングしてもっと強くなるため!誰も傷つけないように、心配させないように!」

俺の目的をいう。
そう今回だって一つ間違えればやばかったかもしれない。だからこそ味方に強いやつが何人もいれば心強いし、同時に自分を高めれるしな!

「少しは自分の体を大事にしなさい!私もミナトも心配しているんだから」

怒気も含まれているが、
言葉には母ちゃんの優しさーーー愛が伝わってきた。

「絶対に死んだらダメよ」

母ちゃんが俺と俺に抱きついているリアスちゃんごと抱きついてくる。

こんなにも俺の事を想ってくれているなんてとても嬉しい。


そんなこんなで話していると一時間程経過した。

ガチャ

ドアの開く音だ。そちらの方に顔を向けるとサーゼクスさんが入ってきた。なにやら紅い箱を持ってきている。

これはなんだ?

「さぁ、持ってきたよ。これが悪魔の駒だよ。」

すぐに俺の疑問は解消した。

箱を開けるとそこには悪魔の駒が入ってる。
女王の駒が一つ。戦車、騎士、僧侶が二つずつ。そして兵士が8つの計15個ある。

「無理矢理、悪魔の駒を使わないこと。これだけは約束だ」

俺はこの紅の箱ごと悪魔の駒を受け取った。

サーゼクスさんはリアスちゃんと俺を除いたメンバーで何やら話している。
なんだろう?

その間、俺はリアスちゃんと楽しくお話しをした。その中でわかったのだが俺は・・・兵士みたいだ。それも変異の駒と呼ばれるものを七個も使用したというのだ。

ちなみに駒には『価値』というものがあるようだ。兵士を一としてしてだ。
女王は九。戦車は五。僧侶と騎士は三。兵士は無論だが一。
そして俺に使用した変異の駒とは明らかに複数駒必要な転生者を1つの駒で済ます特異な駒ということだ。

俺だけでほぼ全部使用している事になっている。転生させるとその人の価値分だけ駒を消費させるみたいだ。

変異の駒を使って六個も駒を消費ってどんなけだよ。ドライグと九喇嘛の価値が高すぎなんだろうな。精々俺の価値は変異の駒で一つ分だろう。


話は終わったのか、俺の元に寄ってくる。
なんとサーゼクスさんがとんでもないことを言ってきた。
それはこれだ。

「これからシルフィア・ルキフグスを波風家のメイドとして過ごしてもらうことになる。これにはもちろん私の父上や母上も承知の上でだ。ミナトさんクシナさんにも今、了解を得た」

な、な、な、なんと!シルフィアさんが俺の家に!?
父ちゃんと母ちゃんを見ると・・・ニコッと笑顔で返されるだけだった。
シルフィアさんを見ると顔を赤くして、顔を逸らした。
なんだ?なんだ?俺のいないところで話が進んでいないか?

「では、これで私たちは失礼するよ。リアス、グレイフィアいこう。では、ミナトさん、クシナはん、それに空くん気をつけて帰ってください。
シルフィアはメイドとして励んでくれ。」

それを言葉を残してサーゼクスさんとグレイフィアさん、リアスちゃんが去って行った。
リアスちゃんは名残惜しそうに・・・。

「さぁ、俺たちも家に帰ろう」

そう父ちゃんがいい、俺たちは家へと戻って行った。


リアスちゃんがずっと俺の足に乗りながら、抱きついてて足が痛いのは内緒だ。










































これから5年後、ストーリーが始まる。





そこには波風眷属の王である空と眷属の四人の女性が立っている。












 
 

 
後書き
次から原作へ突入します! 
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