サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
46
サトシ:「、、、俺は、、」
作業員:「?」
サトシ:「俺にはかつて、長い旅を共にした
相棒がいた、、、。
でも、、、まだまだ続く旅の途中で、
俺は自分の命より大切なその相棒を失った。」
サトシは作業員の拳銃に恐れず、話を始めた。
そして、サトシの目は
諦めでも、ごまかしでもなく、
何かを決意した目だった。
サトシ:「、、、相棒だけじゃない。大勢の
大切なもの(ポケモン)が目の前から消えた。
あれから十五年、、ずっと心の中で
相棒に語りかけながら生きてきた。
、、幻にしかすぎない残像にすがって、、
作業員:「、、、」
サトシ:「もし、今ここでお前に撃たれて
命を失っても、俺は後悔しない。
仮に命を失ったその時は、、、」
作業員:「、、、」
サトシ:「俺は真っ先に相棒に会いに行く!」
サトシの表情には、何の迷いも無かった。
作業員:「、、、」ニヤッ
作業員は笑みを浮かべた後、拳銃を降ろした。
サトシ:「?」
作業員:「それが、事件後の十五年を
生きてきた君の答えかっ、、、」
サトシ:「えっ、、、」
作業員:「やっぱり、何も変わってない
みたいだなっ、、サトシ!」
作業員は、深く被っていた帽子を外した。
サトシ:「お前は、、、」
サトシの前に突如現れた作業員。
しかしその人物は、サトシに最も近く、且つ
同じ境遇に立っている者だった。
サトシ:「ヒロシ!」
彼の名はヒロシ。かつてサトシと同じく、
相棒のレオン(ピカチュウ)を連れて
旅をしていた、同じカントー地方出身の
ライバル(友)だった。
ページ上へ戻る