| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

fate/EX=zero

作者:zeron
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

天才少女の月旅行
  プロローグ

私は生まれた時からモルモット


両親の顔を私は知らない
佐々野 理乃という私の名前を誰が付けたのか知らない

両親は名のあるハッカーだったらしく私は異常な本数の魔術回路を持って生まれた
西欧財閥に養われ若き天才と呼ばれ言われるがままに
研究をした。
実験をした。
研究をされた。
実験をされた。



酷似しすぎた私の魔術回路は錆びついてしまい使い物にならなくなってしまい
私は西欧財閥の研究機関を離れ地方の小さな研究所を転々としていた。


「・・・い・・・・せい・・・・先生?」

目を開くと私のことを先生と慕う少年ウェイバー・ベルベットの姿があった。

「何かな?ウェイバー君。」

人を見る目だけはあると言われる彼だが私はそうとは思わない

私のような霊子ハッカーのなりそこないを師匠とするなんて普通なら考えられないことだ

「えっと、その僕の論文・・・どうでした?」

「とてもよかったよ、実に革新的だし西欧財閥の監査がなかったら君は天才と呼ばれるだろう」

嘘だ、実際は読んでいない だが彼の書く論文は西欧財閥へ喧嘩を売るような内容だということはわかる
毎日毎日原稿用紙100枚分の長い論文を渡されるのだ真面目に相手したらきりがない

「本当ですか!ありがとうございます!」
大げさに喜ぶウェイバーを無視して帰宅の準備を始める

早く家に帰ってゲームがしたい
私が働いている振りをしている間にジナコはどれくらいランクを伸ばしているのだろう?
いっそ所持しているコードキャストを売り払って私もニートになろうかな


古ぼけた研究所からバイクを走らせて10分
私は家へ帰宅してPCの電源を付ける

「あー、やっぱ現実は糞だわ、ただいま2次元」
愛すべき2次元への帰還を果たしゲームを起動する

ササがログインしました

ジナコ「うぃーっす!今日も社畜乙っすねー!」

ササ「ジナコさんはいいよねぇ、毎日が日曜日で!私なんて毎日月曜日ですよ!(´・ω・`)」

ジナコ「ササノンさんも勝ち組ニートにならないっすかぁ?お金は結構持ってるって言ってませんでしたっけ?」

ササ「いやー、価値があるものがいくつかあるだけでお金自体はあんまし・・・(´・ω・`)」

ジナコ「あぁー下手に良い物だと西欧財閥に差し押さえされちゃいますもんね」

ササ「本当困ったもんだよ」

ジナコとチャットをする

他愛のない話の中でジナコが私の興味となる話題を持ち出した

ジナコ「ところでササノンさん聖杯戦争って参加するんですか?」

ササ「聖杯戦争?」

ジナコ「あっれ?重度の2ちゃんねらーササノンさん知らないんすか?情弱乙!」

ササ「ジナコさんと違って時間がないんだって無駄に勤務時間長いんだもん」

ジナコ「でも何にもしてないっすよね?w」

ササ「そうだけどさwそれより教えてよw」

ジナコ「しょうがないにゃあ、霊子ハッカー限定の・・・ゲーム?みたいなのっすよ」

ササ「ゲーム?」

ジナコ「http://www.○○○○○○○□×」

ジナコ「ここのURLで詳細がわかるっすよー!ジナコさんやっさしい!」


ジナコの張り付けたURLへ飛ぼうとしてもなぜか反応しない
なるほど霊子ハッカー限定とはそういうことか

「久々だけど・・・この程度なら!」

錆びついた魔術回路は下手に魔力を流しすぎるとちぎれてしまう
全ての魔術回路から少しづつ少しづつ魔力を回す


・・・聖杯戦争
万能の願望器
サーヴァント
ムーンセルオートマトン

大雑把にいうとこうだ

指定日に月へハッキングする
予選という記憶を失う環境で何らかの条件を満たしサーヴァントと契約する
本選で相手のサーヴァントと戦闘をする

優勝したら万能の願望器が手に入る
負けたら死ぬ
以上終了。

ササ「これマジ?」

ジナコ「マジっすよー」

・・・正直嘘くさい
だがアクセスするのにわざわざ霊子ハッキングまでさせられたのだ

ジナコ「ただのネタにしては手が込んでるっすよねぇ」

ササ「いやいや、さすがにこれはないっしょ、そもそも宇宙に対して目を向けたら西欧財閥にコロコロされちゃうよ?」

ジナコ「おやおや?ササノンはこういうの食いつくと思ったんですけどねぇ、開催は明日っすよー、っジナコさんは参加する予定なんでそろそろ準備するっすー!」

ササ「いってらー」




























ジナコにはあんなことを言ったが


万能の願望器

それさえあれば


それさえあれば私は・・・


























「ウェイバーくん、しばらくどっかにいっててくれないかな?」


「しばらくと言いますと?」

「うん、そうだね一月・・・二か月くらいしないといけないことがあるんだよ」

「と・・・突然ですね、その期間のあいだ僕はどうしていたら?」

「うん、その期間ウェイバー君には西欧財閥の研究員のケイネス・エルメロイ・アーチボルトという男のところへ行ってもらおうと思う」

あの古臭い男ならウェイバー・ベルベットを少しはおとなしくさせてくれるだろう


ウェイバー・ベルベットを部屋から追い出して金庫を開く
私の使うコードキャストは基本的にインストール型

コードキャスト、それは現代のウィザードたちが行使する魔術、現代の神秘



大きく分けるとこの3つになる


自分の体に組み込むインストール型

外付けの消費型



そしてその中間である礼装

「久しぶりナベリウス」











私がナベリウスと名を付けたメガネは両親の形見だ
・・・本当かどうかは知らないがそういうことになっている

このメガネがインストールしているコード

決着術式(ファイナリティ)
コード:ネビロス

「保存」「再生」「霊化」の3つを利用したコードキャスト、これを使えばたとえサーヴァントが実際に存在したとして尚且つそのサーヴァントが致命傷を負ったとしても一瞬で再生することができる




「月まで大体1.3秒ってところかな」

まぁ、最速でそれくらいだから今の私ではもう少し時間がかかると思うけどね

全身の魔術回路へ魔力を流す


魔術回路は錆びきって使いものにならないが数だけは今でも普通のウィザードとは比べ物にならない



速度は遅いがその分大規模なコードを使う分にはなんの不自由もない



こうして私は月へのアクセスを始めた・・・
 
 

 
後書き
はい、というわけでよろしくお願いします!

 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧