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巨人を尊敬する少女

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第四話 愛しい再開

「いやっふぅぅぅぅぅ!ついについに…巨人さんに逢える~!!」

そう、今日は待ちに待った『壁外調査』の日。
昨日の夜は楽しみ過ぎて、結局寝ずに訓練をしていた。
そういえば立体機動…久しくしてないな…ま、いっか♪(良くないです)

「ハンジィィィ!巨人さんに逢えるよぉぉぉぉ!」
「ふおぉぉぉぉぉ!」
「うるせぇぞ、奇行種ども。さっさと行くぞ…」

兵長に呆れられました。いつもの事だけどw
開門された門へ、いざ!

ー壁外ー

「あれ?アリスタ!?」
「ん?なんだねエレンくん」

私の横にいるエレンが、取り乱した様子で声をかけてきた。
何か問題発生か…?

「なんだねじゃねぇよ!何で馬に乗ってないんだよ!?」
「何だそんなことか…いらないから置いてきた!」
「いらないって…てか、足速すぎるだろ…なんで馬に乗って走ってる俺の横にいるんだよ…」
「ハハハ、これくらい朝飯前だよ♪それに巨人さんはもっと速いんだぞ?こんなのまだまだだよ!」

今更すぎるよ、エレンくんよ。周りを見なさい、皆もう諦めて突っ込むことをしないでしょう?
少しは皆を見習いなさいな…

「巨人が接近中!戦闘態勢にかかります!」

おぉ!巨人さんから来てくれたのか!
私は足を速め、巨人さんに急接近する。
巨人さんは私に気づき、手を伸ばして捕まえようとする。

「ヤッホー巨人さん!まずは握手をしようよ!」
「あ~!ずるいよアリスタちゃん!私も握手したいのにぃ~!」

ハンジが何か言ってるけど…無視しましょう!
素早く巨人さんの手を避け、空高くジャンプをする。
勿論、立体機動は使わずに…

「きゃっほ~!」

掛け声とともに、巨人さんのうなじに向かって急降下。
うなじを深く削ぎ落とし、地面に着地をすると同時に、巨人さんが倒れた。

「!!」
「アリスタ…立体機動も使わずに…どうやって…」
「まずは一人!巨人さんありがとうね♪」

私は倒れて動かない巨人さんにお礼を言う。巨人さんの存在のおかげで、私は強くなれるから。
感謝の気持ちは忘れない。

「さぁて…奇行種さんはどっこかなぁ~?」
「アリスタ!油断するなよ?!」
「も~分かってるよ~!その証拠に一応立体機動つけてるでしょ?」
「いやつけるのは当たり前だ!」

エレンは心配性だなぁ…そんなにやわじゃないっての!
巨人さんを超えるその日まで、私は絶対に死なない。そう決めているんだから♪

「いました!今度は5体です!」
「待っててねぇぇぇぇぇ!巨人さぁぁぁぁん!じっくり観察させてもらうからねぇぇぇ!」

私はエレン達を放置し、5体の巨人さんの元へと急いで走った。
毎日の走り込みのおかげか、全く息切れをしなくなった。
巨人さんの動きや体を観察しながら、うなじを削ぎ落とす。
やっぱりいつみても凄い体つきだ…うっとりしちゃう♪
次々と倒れる巨人さんにお礼を言いながら、その姿をしっかり目に焼き付ける。
かつては憎いだけだった存在が、今は心から尊敬する師匠になっている…おかしな話だ。

「っ…奇行種です!前方からこちらに向かってきます!」
「きたきたきたきたきたぁ!お迎え行ってきます!」

私が今日一番逢いたかった師匠…奇行種さんが…!
可愛く可憐な姿の…レディが…!
高まる胸を必死で抑えながら、私はいつも以上に全速力で走っていた。 
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