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役職?召喚魔術師ですがなにか?

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モンスターと修行するのは間違(ry

「フィンを倒したのは、貴方?」

どうもこんにちは。
私、主人公の大元剛でございます。

「タケルよ。そこな少女は知り合いかの?」

知ってるわけねぇだろが。
つーか昼間から飲んでんじゃねぇよ。

「…答えて」

目の前の少女は口数少なく迫ってくる。
しかしながら、どこかであったわけでもないこの少女は、綺麗な金髪に何処か無表情さを見せた顔立ち。歳は見た感じ13辺りだろうか?

「あー、まずフィンって…?」

「うちの団長。貴方にやられたって、噂されてる」

何処の団長だよ。
大体最近で言えば団長なんて…あ、ロキ・ファミリアか。
なんだよこんな時間から訪問者なんておかしいと思えば…御礼参りか。

「別に倒してはないけどな。勝手に気絶しただけだし。
誰かが吹聴して言いふらしてんじゃねぇの?」

「フィンも、言ってた」

「おいこら本人」

「ベート、さんも、殺されたって」

「あの場合自爆と言っても間違いじゃない」

「生きてるのに、殺されたって言う。変」

この子、この歳からこんなキャラしてたら将来的に何処かで誤解とか生みそうだよな。
まぁ関係ないから良いんだけど。

「まぁそこら辺に嘘はないな。
とは言え、これからは低レベルの冒険者への対応を考えてくれるとありがたいね」

「ん…ベート、さん。優しくなってた」

そのベートがあの犬なら何があったと問いたいが、まぁ会う機会も何だろうし。
とはいえこの子は何をしに来たのだろうか?
よくよく考えれば御礼参りに一人はおかしい気がするし。

「ロキ、どう思う?」

「そうやなぁ。嘘は言っとらん見たいやけど…」

少女が振り返った先に、赤髪の男…いや、女が現れる。
関西弁とか、この世界にも大阪があるのだろうか?

「お前か、うちの子供を可愛がってくれたっちゅうやつは。
まぁ結果的に良くなったってんで咎めはせんけども………ふーん」

何やら含みのある眼と口調を向けてくるロキ。

「結局何しに来たんだよ。あれはそっちから売ってきた喧嘩だし、因縁付けられる覚えはないぞ。
大体、他所のファミリアを馬鹿にする前に自分を見つめ直した方が建設的だと思う。
何だよ犯罪集団って?いつの話だってんだよ」

「そらすまんかったな。
ウチが言わんでも世間事情くらい知っとる思うとったんや。
今ではそんなこともあらへんから、大目に見たってや」

「…で、何しに来たの?」

「あー、それなんやけど…アイズたん?やっぱ止めへん?」

「嫌」

「でもな?でもな?ウチは別に強くなろうせんでもええと思うんよ。
ほら、アイズたん可愛ええし!」

「私は、愛玩動物じゃ、ないから」

話が見えない。
おいこらチャンドラ!一人だけ部外者してんじゃねぇよ。
酒じゃないにしても飲みすぎだぞ。トイレ近くなっても知らねぇからな。

「―――ん?」

ふと、俺の裾がクイクイと引っ張られる。
そちらを見ればロキと話がついたのか、金髪の少女が俺を見上げる形で目の前にいた。

「ん…強くなりたい」

理解できない。
取り合えずロキの方を向けば…射殺さんばかりの眼をもってして、俺を睨み付けている。
あれは関わってはいけない奴だな。
さて、チャンドラは飲み耽っていて論外。
ケビンとリリは買い出しに行ってていない。確かそのあとでダンジョン行くって言ってたし。
取り合えず無難に流しておこう。

「ああ。頑張れよぉわ!?」

俺の顔すれすれに酒ビンが通過する。

「テメェ何しやがる!服が汚れるだろうが!つーか今のウチの店で買ったやつだろうが!」

「怪我の前に服の心配かい!?じゃなくて、どういう思考してたらそんな返答が返ってくんねん!」

「強くなりたいって言われたら頑張れって返すのが普通だろうが!
テメェこそ頭に蛆沸いてんじゃねぇのか!」

「なんやとこらぁ!?
ウチの可愛い可愛いアイズたんの言いたいことくらい察しろや!」

「初対面で無茶言うなアホゥ!」

「アホ言うなや!センスないファッションしくさりよってからに!」

「んだとこの野郎!遊戯に謝れ!」

「誰や遊戯!ホンマシバくぞガキがぁ!」

不毛な言い争いが続く。
因みに服装とは遊戯の格好そのままである。名前が違うだけで他がほぼ似ていた為に、嬉々として着ていたのだ。

「強くなりたい、から、強くして?」

コテンと首を傾けながら言ってくる少女。
なるほど。これは天然入ってるな。

「…………」

さて、これは初めての経験だ。
頼られたことはしばしばある(前世も含めて)が、強くしてと言う頼られ方は初めてである。
とは言え、断ればこの少女の後ろに控える奴が何するか解ったものではない。

だいたい強くって何すりゃ良いんだって話だよ。
某修行漫画みたいなことでもすればいいの?

「なぁ神様よ」

「…なんや」

「強くってことはこの子にも恩恵刻んでるってことだよな?」

「それがどうかしたんか」

「ステイタスって、日常的な鍛練で 経験値エクセリアが積まれるものなのか?」

「そら積まれるわな。
ダンジョン程じゃないにしろ、実践的にやれば対して変わらんやろ」

なら腕立てとかでも行けるのか?
でも女の子に筋力トレーニングさせてもなぁ…将来ムキムキになってしまいました、なんて絶望見たくないし。

「別に断ってくれてもエエんやで?
ウチのファミリアにも冒険者は居るんやから、その子等に頼んでもエエからな」

「なら何でここに来てんだよ」

「アンタのせいやろが!
アンタがウチの強者群をのしたから皆意気消沈しとんねん!」

「それ自業自得だからね?」

さて、そうは言ったものの罪悪感がない訳じゃない。
基本的な訓練でどうとか言っても考え付かないし…あ。

「あー、アイズだっけ?」

「ん。アイズ・ヴァレンシュタイン」

何それカッコいい。
厨二心擽られるんですけど。

「君は戦士かな?狩人かな?魔導師かな?」

「…?戦士…だと思う」

「曖昧な言い方だなぁ。
まぁ。何れでも良いんだけど。
ならお試しと言うことで1週間面倒を見よう。
それで1週間後に更新を行い、成果が乏しいのであれば縁がなかったと言うことで諦めてもらう。
良好なら継続で」

「………ええやろ」

「お願い、します」

はい任されましたー。
さてさて。プランを練らないと行き当たりばったりになるからね。
取り合えず基礎訓練はすっ飛ばして、全力戦闘をぶっ続けで行ってもらうとしよう。
先ず最初は―――



エルフの剣士かな?  
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