ラブライブ!~μ’s feat.me~
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Aパート
LIVE9 オープンキャンパス
オープンキャンパス前日……
「てめえ‼俺のギターに合わせろよ!」
「お前がドラムに合わせれば良いだろ‼」
俺と獅子神は自分達の演奏に納得いかず、喧嘩をしていた。
「あの二人は何してんのよ、喧嘩なら他所でやりなさいよ。」
「僕に言われても困るんだけど……」
「二人はなんで喧嘩してるん?」
「二人とも自分達の演奏に納得いってないらしくて。」
白夜が3年生に説明してるが引く気が無かったので喧嘩を続けた。
「だからドラムが中心だって言ってんだろ‼」
「だからギターの方が重要だって言ってんだよ!」
「二人とも一回落ち着かへん?」
「そうよ、喧嘩じゃ解決しないわよ。」
「何が気に食わないのか言ってみなさいよ。」
3年生が近付いてきて俺達に一回落ち着くように言ってきた。俺達は3年生を巻き込んでまで喧嘩はしたくないのですぐに手を引いた。因みに、1、2年は明日の準備があるということで居ない。
「「こいつが俺に合わせないから。ムッ、テメエ!真似すんじゃねえ!」」
「息ぴったりじゃない。」クスクス
「じゃあ、一回演奏してみなさいよ。」
「僕も聞いてみたいな。」ワクワク
「そうやね、なんか分かるかもしれへんしね。」
ほう、俺らに注文するのか。良いだろう!
「分かった。んじゃ、やるぞ。」
「おう。」
~演奏中~
「ハラショー。スゴいじゃない!」パチパチ
「た、確かに……」
「完璧やん!」グッ
「僕、こんな中明日歌うのか。結構ハードになるね。」
「どういうことだよ、それ。」
「僕が歌詞間違ったりとかは恥ずかしいなっていう意味。隼人はラップの部分は大丈夫なの?」
「さっきも口ずさんで出来たから多分大丈夫だ。」
「なら、OKだね。じゃあ、練習はお仕舞いだね。」
「明日が楽しみやね。」
「そうね。けど、楽しむだけじゃダメよ。なんとしてでも廃校を止めないと!」
「アンタねえ、固くなりすぎなのよ。」
「そうやよ、エリチ。気負い過ぎてたらワシワシするでぇ!」ムニッ
「ちょ、ちょっと⁉希、やめてよ……」
「相変わらず、エリチの胸は大きいなぁ。」ジーッ
「な、何よ…」
「にこっちのも頂き‼」ムニッ
「キャッ、の、希⁉あのねー、ここには男子も居るのよ!ほら、あそこで転がって興奮してるじゃない!」
「いや、あれはね、のたうち回ってるって言うんよ?」
痛い‼あぁ、俺の…眼がぁ……(自分で眼に指入れた。)
「さ、そろそろ帰らないと時間過ぎるわよ。男子は放っておいて行きましょ?」
「そうやね。」
「そうね。」
俺達を置いていくなぁあああああ‼
オープンキャンパス当日……
「遂に来ちまったな。」
絵里の学校の大まかな説明が終わり次は部活紹介の時間になった。俺ら軽音部とアイドル研究部の部活は総括されて1つになったので使うステージが一緒になった。まぁ、部活紹介の前にやんなきゃいけないことがあるんだけどね。
「刹那、恒例のビラ配りに行かないと。」
正直言って面倒なんですけど……俺達は準備が出来てるから時間になったら即行で行けば良いだけだけどさ。そんなことを言っても無駄だと思ったので俺は渋々『分かりましたよー』と言ってビラ配りを行った。
「よろしくお願いしまーす。俺達の仲間のμ’sがライブやりまーす。」
「じゃあ即、終わらせて早く行くか。」
《トリニティ》ライブ開始……
「じゃあ、ライブ始めるよー‼」
『『『イエェエエエエエエ!』』』
オープンキャンパスとは言えいろいろな中学校から見学に来たやつらが俺達の前に群がっている。まぁ、俺達が事前に報せていたから当たり前か。
「盛り上がって行こーう!」
その後の白夜の合図と共に演奏を始める。それに白夜の声、獅子神のギターが重なる。
挿入歌《Strike back》
俺達は演奏を終え、μ’sがいる控え室に戻った。
「隼人達は今までそんな力を隠していたのですか?」
「隠していたっつーか、なんか出来た。」
「何なのよ、それ。」
「俺達が盛り上げて『μ’sのも見てくれよ‼』って言ってきたから熱が冷めない内に行ってこい。」
「何それ、意味わかんない。」
「ほな、行こか!」
「そうですね。穂乃果、ことり、行きますよ。」
「「はーい!」」
『このライブは私たちが9人になり、初めてです。では、聞いてください。』
挿入歌《僕らのLIVE 君とのLIFE》
ライブが終わり、穂乃果達は満足気な表情になった。だが、これからことりの身に何かが起こることは誰にも予想出来なかった。勿論、俺達も。
翌日の下校中……
「海未ちゃん、ことりちゃん。遂にやったね‼」
「何が、ですか?」
穂乃果は俺を蚊帳の外に出したまま話を続ける。おーい、俺も居るぞー。忘れるなー。
「ことりちゃん、どうしたの?なんか元気ないよ。」
「そうかなー?ことりはいつも通りなんだけど……」
「白夜と何かあったのですか?」
「何もないよ。」
「でも……」
「まぁ、何かおかしい事って言ったら……」
「「言ったら?」」
「なんかね、海未ちゃんと穂乃果ちゃんを見ると殺したくなってくるんだ。」
「「ッ⁉こ、ことり(ちゃん)?」」
「二人とも、ことりの為に死んで?」
ことりが朝からおかしいのは分かっていた。今、生徒会室でこき使われているであろう白夜からも『今日の朝からなんか様子がおかしいんだ』と聞いた。
「海未、穂乃果、下がってろ。」
「「は、はい!」」
俺は海未と穂乃果を俺の後方に待機させて自分の鞄から短刀を取り出す。何で俺がこんな物騒な物を持っているかって?ただの護身用だよ、ただの。
「刹那君から死んでくれるの?ことり、嬉しいなー。」
「ことり、一体どうしたんだ?」
今のことりの眼には光がない。俺にもデレてはいない。よって、ヤンデレではないことは確かなのだが気味が悪い。
「じゃあ、殺るね。」
そう言ったことりの腕は一瞬にして赤い何かに包まれていった。なんということでしょう!あんなに白く世の人全員が『マジエンジェー』と言ってしまう美しい腕が、一瞬にして赤い蠍の鋏に変わってしまいました。
は?
「な、何なのですか、あれは!」
「こ、ことりちゃん?」
後ろからは豹変してしまったことりを見て驚きの声があげていた。
「ことり、本当に殺る気か?」
「勿論だよ♪」
ことりは自然に歩いてきて蠍の鋏を振り回した。
「だって、刹那君って殺す事を躊躇うんでしょ?なら、ことりが目覚めさせてあげる。あの頃のように……」
「なぜ、お前が知っている?」
「なんでだろうね♪」
ことりってこんな奴だったか?なんか、こう……闘いを楽しむっていうか、上手く言葉には出来ないけどこの前の姉ちゃんのようなオーラを感じる。俺は穂乃果達に危険が及ばないように手で『早く帰ってくれ』と合図を送った。それを直ぐに察知してくれたのは穂乃果で、海未を連れて逃げてくれた。こういうときは怖がって何も出来なくなる海未より穂乃果の方が使える。
「ふぅ、これで心置き無く戦えるな。」
「先ずは、刹那君からだよ♪じゃあ、早速逝って♪」
先制攻撃を仕掛けてきたのはことりの方だった。というか、さっきよりも早くなってねえか⁉俺は間一髪のところで避けたが、ことりの鋏からは紫の液体が流れている。おそらく、あれは毒だろう。
「ことり、一体どうしたんだよ?」
「ことりはね、生まれ変わったの。そして、気付いたの。自分の描く未来に邪魔な奴は消したら良いってね♪」
「本気で言ってるなら、俺もそれ相応の力を出すぞ。」
「別に良いよー♪そっちの方が楽しくなるし。」
こいつ、マジで狂ったな。本当に戦闘を楽しんでやがる。
「で、俺を本気で殺せるとでも思ってるのか?」
「うん♪だってね、穂乃果ちゃん達をわざと逃がしたのも作戦の1つだし♪それに刹那君は絶対に殺せないよ。」
「そうか、なら俺がその作戦を潰す。真・鳴神流奥義 紫電一閃!」
俺が短刀に気を溜めて斬りかかろうとしたそのとき、
『刹那君……やめて………』
目の前の敵は俺の知る幼馴染みに戻っていた。
ヤバい‼と思いつつ、短刀を引く。それと同時に俺の顔に鈍い衝撃が走る。
「へー、本当に引っ掛かるんだ。面白いんね。」
急に鈍い衝撃が走った為か俺は立ち上がれなかった。それに軽い脳震盪を起こしていた。だが、一番重要な物は見落とさなかった。
「あれ、まだ立ち上がれるの?ことりはしつこい男は嫌いだよ。」
「ああ。面白いものを見つけたからな。」
「なになに?教えて♪」
『刹那、これを受け取って‼』
ったく、俺が帰れって言ったのによ。穂乃果も案外、俺に似てきたのかもしれねえな。
「サンキュー、穂乃果!」
帰ったはずの俺の味方が到着したことでことりは困惑を隠せずに居る。敵に隙が出来た‼ここで穂乃果が持ってきた刀を使って攻撃してやる‼
「真・鳴神流奥義 紫電一閃!」
ことりは駆けてきた俺を吹き飛ばそうとしたが腕が思うように動かなかった。そんなことりをもろともせず、俺はことりを操っているであろう指輪を破壊した。すると、ことりの腕はいつもの白いスベスベする肌に戻りその場に倒れこんだ。
夜8時……
私は目を覚ますと見馴れない部屋に居た。
「ことりちゃん、大丈夫⁉」
「ことり、大丈夫ですか⁉」
「あれ、なんで私はここに……」
周りを見て確信した。ここは病室だ。
「ことりちゃんが急に倒れたの。」
「しかも、吐血までもしたので真姫の病院に運んだのです。」
「何も覚えてないのか?」
「う、うん。」
「そうか……」
「ね、ねえ…」
「どうしたの?」
「ことり、いつからここに居るの?」
「午後6時くらいから。あ、因みに白夜君はそろそろ来ると思うよ。」
「ことり!大丈夫⁉」
「ほらな。」
「ことり、なんか痛いところは?調子が悪いところは?食べたい物は?」
ハク君は私が風邪を引いたかのように心配してきた。そ、それはそれで反応に困る。
「白夜、ことりは明日まではここで療養した方が良いみたいだ。それに話したい事があるから廊下に出てくれ。」
「分かった。」
刹那君が言った瞬間にハク君の顔は少し曇った。何を話すのかは知らないけど良いことではないみたい。
帰り……
俺達はことりが目を覚ましたことを確認して後のことは白夜と理事長に任せて帰っていた。
「ことりちゃん、元に戻って良かったね。」
「ええ。って、刹那、どうしたのですか?」
「あ、ああ。何でも、ない。」
本当は何でもないわけじゃないけどね。
「しかし、先程から腕を抑えてますけど……まさか!刹那、腕を見せてください!」
俺は海未に見られないようにずっと抑えていたが無理に引き剥がされ最悪な物を見られた。俺の左腕が黒くなっているところを。
「「病院行き決定!」」
そのまた翌日……
「ことり、」
「刹那君、」
「「なんか暇……」」
このとき、更なる不幸が重なることは誰にも予想出来なかった。
後書き
次回のラブライブ!
俺とことりが退院して1週間が過ぎたある日のこと、伝説のミナリンスキーが俺らの前に降臨する。
『ヨキニハカラエー……』
そして、俺達もメイド喫茶でバイトすることに⁉
『おかえりなさいませ、お嬢様。』
そのあとは路上ライブ⁉
次回、
『μ’s with トリニティ』
また、見てください。
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