ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
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補習授業のヒーローズ
打ち上げパーティー×闇ギャスパーと魔法使いとの契約に関して
俺らはルシファーが冥府を滅ぼしたお陰でハーデスとずっと睨み合わなくて済んだが、冥界へ戻ると空はドウターではなく大量人型兵器がいたから驚いたぜ。そしてドウターと超大型ゼットンを倒した事を聞いた俺とサーゼクスは、勝利の報告を直接本人に聞く事となったのでグレモリー城にいた。
無論サーゼクスと一緒に俺らの盟友をな、前四大魔王と元神が死んだ事に関して、メディアが殺到したがそれに関してノーコメントで貫いた。
「全く俺らの盟友はとんでもない方法で帰還してきたよな、サーゼクス」
「そうだね。この一件に乗じた旧魔王派と英雄派のテロ行為も鎮圧したそうだし、冥界の危機も去った訳だがハーデスを消滅させても冥府が滅ばないで済んでいるのは何故なのかな?」
「悪意の塊であるハーデスは冥府の神であっても、黒ちゃんの怒りに触れたのは間違いなさそうだぜ。消滅させれば世界に影響を与えてしまうが、そうしないよう黒ちゃんの結界で冥府の時を停めているようだしな」
「だがまさか前四大魔王と聖書に記されし神が生きていらっしゃったのは驚いたね。それも戦争後の二天龍封印後、何も言わずに回収していたんだから」
俺も驚いたが、ルシファー達が生きている事に関しては現魔王であるサーゼクスさえ驚きの連続であった。そして冥界の危機は去り、一ちゃんは冥界各地へ飛び、都市の修復作業に行ったからここの戻ってくるのはグレモリー眷属だけだった。
リアスらの顔を見ると、一ちゃんが消滅後の顔ではなくいつもの顔をしていたのでサーゼクスもホッとしていた。
「にしても一誠君はサービス精神がいいね、まさか一度は崩壊した各地の修復作業しに行ったのだから」
「そりゃそうだろうな、創造神としての役目を果たすと聞いている。それに最近思うんだが、お前やアジュカのような魔王の時代はもうそろそろ終わりなのかもしれん」
「私達が魔王になれた最大の理由は『力』であり、魔王の血筋以外から生まれた強大な力を持つ特異な悪魔が現四大魔王だ。三大勢力戦争以降、そのような悪魔は数人しか存在しない。どれだけ強くとも『個』の力では、覆せないモノがあり反発者を生み出した結果が旧魔王派だ」
「現政府は力で旧政府を打倒し、冥界を変えたがその先頭に立ったのがお前さんや現四大魔王などの強大な悪魔だ。結果としては、旧魔王派が生まれてテロを行ったが今としてはどうでもよくないか。『個』の力とは違うモノが、今の悪魔世界にある大きな『輪』の力だと考えているんだろ?黒神からある程度は聞いてるから、何故それを知っているんだと言う顔をされても知っているんだからな」
『個』の力ではなく『輪』の力は、一ちゃんらが今までの活動でやってきた結果であるからだ。『個』の力に限度はあるが、己の周りを集める力である『輪』により力と絆を強める事で限界を突破可能。滅びを持てないサイラオーグでも夢を抱き、信念を貫く事で信頼する仲間を得ようとしていた事が『輪』なのだろう。一ちゃんは最初からルシファー達を引き込む為、二天龍封印後に芝居をしていないかのようにしたのだろう。
「一ちゃんは最初から前四大魔王と元神を引き込んだ事で、元テロリストであったカテレア達やヴァーリに曹操らも仲間として迎えたんだと思うぜ。夢幻と無限のドラゴンと二天龍、この世界の流れを動かすのはドラゴンではなく最初から知っていた黒ちゃんの仕業だろう。だから俺達は、トップ同士でもすぐに仲良くできたのもな」
「確かにそうだね、いくらドラゴンは力の塊で人間とドラゴンが力の象徴として古より崇めてきたとはいえ、ここまで強者を引き寄せてしまうのは最強の座によるものかもしれない。それに少しだけ聞いたが、本来だとアザゼルは総督を降りるらしいね」
「誰に聞いたんだ?ま、確かに俺がオーフィスを独断で連れ出した事で免職を免れない事柄だったんだが。一ちゃんはどこまでこの先を知っているかは、俺でも分からんよサーゼクス。創造神がこの世界を創ったと言うのなら、この先の未来も知りながら言わない事に関しては相変わらずだと俺は思いたいね。あの時に別勢力だと言った時、改めて条約違反と糾弾されなくて済むようにした事で総督の椅子に座り続けろとの事だからな」
本来の俺は各勢力に黙ってオーフィスを会わせた事で、総督の椅子にいるとグリゴリの連中や他の連中にも示しがつかないし迷惑になるからだ。それも知ってて、一ちゃん側から会わせた事で俺は総督を辞めずに済んだ。
グリゴリにいた異分子共は、蒼い翼からのリストの元で締め上げた。裏切り者は中間管理職の奴らだが、上位クラスの堕天使一部が情報を横流しをキャッチした事で独自行動をしてたらしいな。
「身柄を確保して裁く所まで話は進んでいるようだが、逃走した者らは後程追撃をするそうだ。そのお陰で、組織内の上位クラス堕天使と言うより生粋も減った。幹部連中も大昔の戦役に比べたら数える程だし、残った幹部は研究肌ばかりだからな」
「天界の方でも裏切り者がいたそうだけど、蒼い翼はそこまで関わっていないらしいよ。冥界と人間界は支社があるけど、流石に天界まで行ける者はいないからね。例え裁いたとしても、堕天使化となって『禍の団』に合流しそうだね。協力している間、堕天しないままだったみたいだよ上級クラスの天使達は」
「神がいないと言う事で、天界の各種システムに穴が生まれているのは聞いているがシャルロットが生きていたと知った上で敵になっちまった者らの未来は破滅だ。堕天使は天界の『御使い』システムのように増やす事が可能だとしても、悪党天使は俺らだけで充分だ。残った幹部共も同意したし、三大勢力が和平組んでいるなら組織が肥大化する事はもうないな。現状維持ではあるが、天使共が堕ちてくるならいつでも歓迎してやるさ」
「アザゼルはアザゼルで自由にやればいいさ、これからここに来る冥界の危機を救ってくれた英雄をお迎えするからには手伝ってくれるかな?」
と言う事で俺とサーゼクスの会話が終わる頃には、グレモリー眷属とシトリー眷属が戻ってきたが肝心の黒神眷属が居ない事に判明した。俺ら堕天使は聖書に刻まれても冥界の歴史に残る事は無いと思ったが、どうやらまだ俺ら悪党共の活躍の場は残っているらしいし肩書きは変わらない。
今後も前線へ行く事にしたが、今後は教え子の面倒だけで済みそうだ。俺はサーゼクスより年寄りだが、年長者は俺よりも一ちゃんだと知っているのはサーゼクスも知った口だった。
「こちらは修復を完了させたが、次はどこだ?」
『智君、次はグレモリー領ですよ。各都市を修復する仕事もだけど、この後は何をするの?』
「サーゼクスらと打ち上げパーティーだ、お前らもそれ相応の服を着てから行くぞ。俺はこの格好で行くけどな」
『私達も行くけど、まだ次元パトロール隊の事は言わない方がいいわよね?』
「まあな。CB所属となったヴァーリ達でも知らない事だが、アグニやルシファー達まで知らせる必要性はない。時が来れば教える時が来るさ」
サーゼクスとアザゼルが会話している時、俺ら次元パトロール隊の者らだけの会話をしていたがそれ以外の者らは一度次元の狭間本家へ戻った。するとトレミーからメールが届き、サーゼクスがいる魔王領の高級ホテルで打ち上げしようじゃないかとの事が書かれていた。トレミー3番艦は次元の狭間にいるが、冥界にいるのはトレミー1番艦と俺だけだからな。
『一誠君、聞こえるかな?』
「もちろん聞こえるぜ、サーゼクス」
『一ちゃん、復活おめでとさんだ。とりあえず冥界の危機を救ってくれたから、こっちで打ち上げしたいんだがいいか?』
「いいぞ。俺らはトレミー3番艦で行かせてもらうから、着艦ポイントを頼む」
修復作業を終わらせてから、トレミー3番艦に乗艦していた皆を乗せて冥界魔王領にある高級ホテルへと向かった。俺は艦長席にいたが、奏と優斗も一緒に居た事で久々に飲めるな。着艦ポイントが見えたので、そこに着陸させて全員降りるが前四大魔王と元神は仮面とローブ姿だったがメディアにバラしたようだ。
事実かどうかは知らされていないようだが、全員降りると俺とルシファー達以外を案内させた。外から現四大魔王とアザゼルが姿を現した事で、何か頼みでもあるのか?と思った。
「ようこそ一誠君。ところで前四大魔王様と聖書に記されし神シャルロット様は?」
「後ろのがそうだが、全員仮面とローブを取れ」
「やはり事実だったけど、一誠君に頼みがあるのだ」
「何だサーゼクス、まさか死者蘇生させろとでも言うんじゃないだろうな?」
「ははは、当たりだよ。今回の戦いで大勢の天使・悪魔・堕天使とヴァルキリーとギリシャの戦士を失ってしまったが、一誠君の力で蘇生出来ないだろうか」
「正直言って俺らの所が一番少ない勢力となってしまってな、だから頼む一ちゃん」
ドウター戦で数多くの犠牲者は出たと聞いたが、まさかそこまでとは。正直面倒だが、しかしここで退くと何か言われそうだから了承した。しかもコイツらの目の前で、神の力の一つである死者蘇生をしてくれと言われたんだがな。
「今回だけだぞ。サーゼクスにアザゼル」
「貸し借りはデカいが、その対価は何時か返すさ」
俺は大天使化となり、金色の衣と髪そして緑と青のオッドアイ。先程も死者蘇生や修復作業をしたお陰か、いつもより出力が出ないのでルシファー達に魔力供給したお陰でパワーを貰ってから手を挙げた。
「天使・悪魔・堕天使・ヴァルキリー・ギリシャの戦士達よ、我の声を聞け!ここに命をあげん、死者蘇生発動!」
高級ホテルの外は光り輝いた、俺の周辺一帯に倒れている天使・悪魔・堕天使・ヴァルキリー・ギリシャの戦士達。手を降ろした後、回復魔法で周辺に広がっていく温かい光。回復し終えた者達は、意識が戻って起き上がった事で各陣営の者達は蘇生させた者達をホテルの中に連れて行った。それを見送った事で、大天使化解除しないでこのままの状態で向かう俺達だった。
「一誠、大丈夫なの?」
「まあな。我は今の状態を保てば、倒れはしない。元の姿にならば、倒れていたのかもしれん」
「まあ確かに復活して早々、色々と力を使い続けたもんねー。でもあんなに多いとは思わなかったよー」
「各ドウターを殲滅出来たからと言って、本来我達の仕事だったからな」
「生き返った者達も一誠に一礼してからホテル内に入ったものね」
大天使化のままでもよかったが、元の状態に戻ってからエリクサーを飲んだ事で倒れる事はなかった。エリクサーについても秘密だが、ネクタイを締めて使用人先導の元で到着した。俺とルシファー達に驚いたが、すぐに拍手で迎えてくれた各勢力のトップと仲間達。
ルシファー達を見た悪魔とシャルロットを見た天使は固まっていたが、まさか本当に生きていた事に驚きながらも乾杯の音頭をしてから自由に飲み食いをしていた。今は前四大魔王と現四大魔王が話し合っていたが、俺は遠くで見守っていたよ。
「まさか、またお会い出来るとは思ってもみなかったです。ルシファー様」
「あの時のレーティングゲーム以来ね、でも実力は私よりも不安定みたいね」
「こらっ!また貴方は、魔王らしき格好をしてないじゃない!セラフォルー、一度じっくり説教する必要性がありそうね」
「勘弁して下さい、レヴィアタン様・・・・これ以上説教受けたら『口答えしないの』・・・・はい」
「また会えたな、アジュカ」
「はい。私より強そうですね」
「貴方が私の名を継いだファルビウムね、何だか面倒くさそうに見えるわ」
「そうなんですよ、アスモデウス様」
遠くで見守っていたが、どうやら前四大魔王と現四大魔王とは大丈夫に見えた。静かにいたが、料理を食べまくっている各チームの鈴々や翠に恋に吉音とオーフィスだったがまあ大目に見ておこうか。緊張感あった仕事をしたのか、今は疲れがどっと出ていた事で眠りたいがアザゼルが来た事で寝ないで済んだ。
「よー、一ちゃん。楽しんでるか?」
「これが楽しんでるように見えるか?そういえば聞いたぞ、お前昔『閃光と暗黒の龍絶剣総督』と言われたそうだな」
「どこから聞いたんだ?そのあだ名を知ってるのは」
「アスモデウスから聞いた。あとミカエルに」
「アイツらか、それより蘇らせてくれてサンキューな。お陰で元に戻ったよ」
そう言ってからどこかへ行ったが、アイツは感謝を言いに来ただけのようだった。アイツを弄る時は『閃光と暗黒の龍絶剣総督』と言おうか、それはそれで面白くなりそうだったが今度はシャルロットとミカエルらがこちらに来た。
「一誠さん。主であるシャルロット様をお救いしてありがとうございます」
「別にいいって事よ。シャルロットは元とは言え神だが、元と言う事だから次元の狭間本家で自由気ままに暮らしてもいいよな?」
「そうですね。一誠さんの眷属になってますから、天界には帰れないのですよ。ミカエル」
「天界には帰れなくともこちらから会いにはいけますよね?」
「悪いが次元の狭間本家ではなく、人間界本家にしてくれ。次元の狭間本家は人間界本家より、オーバーテクノロジー満載な所だからな」
ふむ、やはりコイツらと会う所は人間界本家が一番だ。次元の狭間本家はまだ秘密が多い、一言告げるならオーバーテクノロジーの塊だからな。俺は立ち上がって外に出るが、酒とグラスを持って一人で酒を飲んでいると今度は三大勢力トップのサーゼクスとミカエルとアザゼルがこっちに来た。どうやら抜け出して来たように見えた。
「やはりここにいたのか、一誠君」
「そりゃな、静かに酒を飲みたい時もある」
「それより一ちゃん。あのあだ名を言うのは止めてくれないか?知ってる奴らに聞かれると恥なんだが」
「『閃光と暗黒の龍絶剣総督』だっけ?お前が調子来かなければの話だがな」
「そういえばそんなあだ名がありましたね」
「そのあだ名で言うのはやめろって」
で、俺達はグラスに酒を注いで乾杯して飲んだ。久しぶりだな、この3人と飲むのは。その後俺達を探しに来たグレイフィアによって連れ戻されたが、何でも主賓は俺らしいからなのでいなくならないようにとな。
「そういえば一ちゃん、あの兵器を見せてくれないか?」
「何の事だ?」
「とぼけても無駄だよ一誠君、これを見てほしいんだ」
手には小型魔法陣に映るが、MSと戦術機の映像だった。月中基地本部からの増援により、MS部隊と戦術機チームのお陰でドウターを倒せたのだからな。このホテル外には黒鐵改専用の扉があり、全長二十mまでだと通れるとの事なので俺はしょうがないから見せる事となった。ただしストライクフリーダム一機だけだが、起動後外へ出ると案内役であるサーゼクスが指示した場所へ向かう。
「ここが例の扉さ、今から開けるが会場内に居る者はまだ知らせてないよ」
「サプライズと言う事か、まあいいだろうが機体に触らないでもらいたいね」
扉が開いた事で会場にいた者らは、機体を見て固まったが既に道を確保していたので誘導されてから止まった。装備もそのままだが、俺は一度シャットダウンさせて外へ出た。サーゼクスがこの機体に関して紹介した。
「これは、別世界の技術で作られた機体。冥界の危機に現れたあの兵器を特別に見せてくれるそうだ、ちなみに操縦してたのは一誠君だ」
パイロット席は禁止だと言ってあるが、アザゼルはと言うと喜んではペタペタ触っていた。おいおい、余りべたべた触るなよな。再び席に座ると今度はバラキエルと朱璃さんが現れた。
「一誠さん、すいませんね。アザゼルがどうしても見たいって言うから」
「もう別に隠す必要なくなったからな」
「それより復活おめでとうございます。一誠さんが消滅したと聞いて、冥界に来たら朱乃はとても悲しい顔をしてましたわ」
「だが朱乃も知っていた様子だったし、ハイブリッド・ピースにしたお陰で何とかなったようだ」
そのまま朱乃の方に行ったので、機体の方を見ると操縦席に行きそうなバカがいたのでこう言ったのだった。
「おい、閃光と暗黒の龍絶剣総督!操縦席には近づかないと言ったはずだが?」
俺が言った途端笑いが出たが、特に堕天使の幹部辺りな。アザゼルは顔を赤く染めてこちらに来たので、ハリセンで頭を叩いた。
「操縦席には近づくなと言ったはずだが?閃光と暗黒の龍絶剣総督さんよ」
「頼むからそれだけは言わないでくれ!お願いだから!」
その後俺は機体を見せるのを止めて、操縦席に乗り扉へ進んだ。外に出たらトレミーに戻り、降りてブリッジにある艦長席に座った。やっぱりここが一番落ち着くなと思ったが、パーティー終了後になって全員トレミーに乗ったのを確認すると次元の狭間本家に戻った。冥界での一騒動から日が経過後、部室ではいつも通りに接して来るが本来のアザゼルと違うのは総督を継続していたからだ。
「で、アザゼルは肩書きが増えたとでも言うのか?」
「まあな。堕天使総督を降りる機会がないが、三大勢力の重要拠点の一つであるこの地域の監督だな。グリゴリとはいつも通りな感じで、総督兼技術顧問としてな」
「グリゴリの総督をしてもいいが、俺はもう冥界堕天使領に戻らずに人間界で過ごすとシェムハザに伝えた。堅苦しい役職兼自分の趣味に没頭出来るんで、いつも以上に自由を持てたとも言える」
「ま、それがアザゼルらしいとも言うが朱乃と祐斗に合否発表があったからな。先日の中級悪魔昇格試験に関して、俺とヴァーリが関わっていたから合否発表を俺らがする事となった」
事前連絡も無しに発表されたが、予想通りの結果ともなった。二人とも中級悪魔となったが、正式な授与式は後日連絡があるから書類だけを二人に渡した。特に嬉しがっていたのは、朱乃ではなくバラキエルと朱璃さんだった。
一足早く伝えたら、二人共泣いていたが涙脆いのは知っていた。それに俺の復活劇は各神話の主神クラスに語られているそうで、殺しても死なない存在は創造神以外有り得んとはいえ今回は早い復活となったので畏怖したと言える。
「ま、俺が消滅しても黒鐵神殿にて再構築出来るようにしたからな。アザゼル以外の者らは行った事あるが、神殺しの毒で死なない者など俺しかいない」
「流石に俺も焦ったが、消滅しても教訓を受けて創られたと聞いたぞ。それが無かったらどうなっていたのやら」
「強者を引き寄せる力は二天龍だけだと思っていたが、夢幻と無限によって引き寄せていたのだと思うとゾッとする。今後何が起きても悪さをする奴らは、一ちゃんによって粛清されるだろう。それを知っている一ちゃんだから、きっとこの先の未来で起こる事も知ってて言わないんだろうよ」
「そりゃそうさ。俺は全てを創ったと言われている神だ、それにこの外史は一度終幕を迎えた外史だと言えるから知ってて言わない事が多くなる。『禍の団』の主な派閥である旧魔王派は『ナイトメア』にて暮らして生活していたが、今回で粛清された残党らはいないだろう。英雄派もだが、ここに曹操ら正規メンバーがいるから残党ら動いてもコイツらの手で粛清されるだろう」
黒神眷属にいる神滅具所有者は五名だが、本来なら捕縛されたか冥府に落とされたと言うオチだ。それを知っている曹操なのか、本来の事を話すと苦笑より失笑だろう。現にレオナルドは無口でも、ちゃんと仕事をやり熟す者だから安心はしている。
全てを知っている俺だから回避したルートとされているが、旧魔王派と英雄派の残党らが相手をしたのが間違いだったのかもな。触らぬ神に祟り無しとも言うし、白音も朱乃もハイブリッド・ピースだが俺の許可のみ本来の力を出してもいいとされている。
「とりあえず俺ら黒神兼CBだが、グレモリー眷属が強くないと俺らが困るからな」
「それに関しては心配いらねえよ、最近出来た鉄則によると・・・・来たら潰す、だそうだ」
「私が上級悪魔になる為のポイントが、あちらから来てくれるのではないかと最近思うようになりました。グレモリーメンバーで戦う分には強敵来襲が美味しいですよね」
「グレモリー眷属もいいが黒神眷属は、その内伝説になるかもしれんな。二天龍の恥と言うのが都市伝説とされているが、俺らに喧嘩売ったら生きて帰れない・・・・とかな」
ゼノヴィアや祐斗はもっと剣術を鍛えたいので、ウチのベルゼブブと一緒に鍛錬したいと言ってきたから検討はしとくとな。イリナは次元の狭間本家で受けているからか、模擬戦をしても剣術に関して一枚も二枚も上だからな。ロスヴァイセは魔法をもっと効率よくしたいし、アザゼルは二天龍の恥に関して聞いてきたので俺とヴァーリは適当に頷くとリアスが嘆息する。
「一誠達黒神ならいいけど、私達は怨霊や悪霊ではないのよ?変な風に言わないで頂戴」
「うふふ。けれど、実際襲われたらやっちゃうしかありませんわ。まあ本来より抑えている力なので、倒し甲斐はありますわ」
朱乃は微笑みつつもSな面を見せるが、俺とのツーショットのみMな面を見せる時がある。『禍の団』全体が滅んだ訳ではない事を知っているのは、一部の者だけであり活動停止しそうだがそろそろアイツが出てくるだろう。三大勢力の裏切り者もある程度粛清しつつ、俺らに異を唱える者は残っているんで隠れている派閥がそろそろ表に出てくると思う。
「俺からの情報提供だと、そろそろ隠れていた派閥が動き出そうとしているそうだ。魔法使いと他の派閥だが、アグニとオーフィスがいるから心配はそんなにしていない。元々オーフィスとは江戸時代からの約束だったから、こちらに引き込めた事で夢幻と無限を象徴するドラゴンと和平させた事で事実上の仲間とな」
「確かアグニとオーフィスにも黒の駒を入れているんだろ?一ちゃんみたいに幾重にも封印して、ちょいと強いドラゴンとして留めているアグニとオーフィスだ。神格クラスは『悪魔の駒』の転生対象外だが、半神であるヴァルキリーは可能でも神を眷属となっているのは黒神だけだろう」
「『悪魔の駒』を参考に作った駒だからな、俺らの駒は神だろうと魔王だろうと眷属=仲間に出来てしまう。現に神の力を込めた駒だし、元々透明だったのを一誠が込めた事で黒くなったのだから」
「オーフィスがこちらにいるが、残党が言っていたようにサマエルの力を使って新たなウロボロスを作ると言ってたが結局の所は迷宮入りとなってしまった。だがグレモリー眷属の目的は二つあるが、一つ目はギャスパーだろうな」
俺が口にした事により、ギャスパーは俺の隣に立つが黒神以外の者らは疑問符だった。なので俺が報告してやったが、ギャスパーが人間界本家で神器関連の事で鍛錬していた。それは内にある闇であり、力は化け物のような力を発揮させた事で人間界本家の地下は破壊の如くとなっているようだ。一緒に見守っていたシェムハザの報告も一緒に聞いた事で、アザゼルはとても興味津々となって聞いていた。
「信じられないかもしれんが、ギャスパーが持つ闇は非常に厄介な代物だ。とりあえず堕天使の裏切り者を何人か粛清として、相手してもらったが正直言ってホントにギャスパーか?と思う程の威力であった。上位堕天使相手に一方的な戦い方をし、暗黒の闇を持って倒したんだ。もう一人の人格を持った、と言ってもいいのか。とりあえず表に出てこないようにしているが、会話程度なら大丈夫だから出て来いよ」
《おお、一誠の旦那。俺を表に出してもいいのか?「私が許可したから大丈夫ですよ」ギャスパーがそう言うなら大丈夫だろうな》
ギャスパーが発せられた声は、いつもの声ではなく別の誰かが喋っている感じとなっていた。すると素のギャスパーが大丈夫そうに話しているから、闇ギャスパーは安心して話していた。アザゼルも興味津々となっていたが、声音を聞いて思わず後ろへ身を引く程の闇を持っていたのか下がった。
「貴方は誰?」
《俺か?そうだなー、闇ギャスパーとでも言おうか。ヴラディ家やらヴァンパイアの一族にコンタクトを取る事をお勧めするぜ、俺の力を把握しなければどうなるか分かっているだろう?》
「今は何者かは言わんが、俺らの味方だと言っておく。『停止世界の邪眼』を持つが、俺が言う闇に関してはまだ言わない方が面白味が無い。アザゼルは後程シェムハザから報告でも聞いておけ、面白い事になりそうだ」
「今見た感じだと無意識に存在する隠された力とでも言うのか?神器なのかは置いておいて、ヴァンパイアは今内部で相当揉めている。閉鎖された世界、だからこそ変な事情に巻き込まれそうな感じな言い方だがギャスパーが家を追い出された理由がそこにあるなら、一度は行った方がいいかもしれん」
《ギャスパー曰く家族と会いたくないが、疎まれた挙句捨てられてヴァンパイアハンターに仕留められたんだからな「でも今があるのは一誠先輩のお陰です」ま、そうだよな。俺の存在を触れてくれたお陰で、旦那の許可で表に出て来れるようになったからな》
闇ギャスパーが詳細を話すので、複雑な事情を抱えているが今が楽しいからまあいいとしよう。ギャスパーの事もだが、魔法使いから契約を持ちかけられる時期でもあるからな。魔法使いからの契約は召喚に応じる悪魔と言う感じで、一般書物にも掲載されている程なポピュラーな存在とも言える。
「闇ギャスパーもいいが、魔法使いは悪魔を召喚して代価と共に契約を結ぶ。俺達には必要が無いが、グレモリーにはそろそろ呼ばれる存在だから必要に応じて力を貸すだろう。人間の願いを叶えるとは様式が違うし、名のある悪魔が呼ばれるのが常であるが若手悪魔ならその話も来るよな」
「と言う事は私達にも話が来るって事なのか?」
「先日、魔術師の協会が全世界の魔法使いに向けて若手悪魔・・・・お前ら世代に関する評価を発表したそうだ。奴らにとって若手悪魔との契約は、早い者勝ちとなっているが評価が高いグレモリー眷属は格好の的とも言える。魔王の妹を始め、聖魔剣の祐斗、バラキエルの娘で雷光の巫女の朱乃、デュランダル使いのゼノヴィア、仙術と妖術使いの白音と時間停止のギャスパーとヴァルキリーのロスヴァイセは声がかかるか分からん」
「大挙して契約を持ちかけられるが、間違っても碌でもない奴を選ぶなよ?契約する魔法使いはきちんと選別し、お前達自身の価値も下がるんだからな」
そう言う事で今後の活動として覚えておいて損はないが、こうして俺が戻って来れたのも次元パトロール隊の諸君のお陰だからな。その事に関してはまだ言わないが、何時までも隠しておけないな。その時になれば、アグニらにも話せるが黒鐵神殿について教えてくれと言われた時は適当に返した事でアザゼルから終始鼻息を荒くしていたのだった。
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