新オズの腹ペコタイガー
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第十一幕その四
「向かうから」
「だから僕のラブ=マグネットもあるし」
「もうあの国の人達もっていうのね」
「かなり穏やかで温厚になったから」
「安心していいっていうのね」
「そうだよ」
「そうだといいいけれど」
また言ったアンでした。
「それでもね」
「心配だからだね」
「行くわ」
こう言ったのでした。
「一緒にね」
「ええ、それじゃあね」
それならとです、トロットも頷いてでした。
それからです、アンに笑顔で言いました。
「一緒に食べましょう」
「あら、日本のおやつね」
「ええ、一緒に食べてね」
そしてというのです。
「薔薇の国に行きましょう」
「一緒に行っていいのね」
「折角来てくれたから」
だからとです、アンにまた答えたのでした。
「行きましょう」
「それじゃあ」
こうしてでした、アンも一向に加わりました。そして和風のティーセットを皆で楽しんだのでした。そしてでした。
そのティーセットを食べてからです、トロットは皆に言いました。
「じゃああらためてね」
「うん、出発だね」
「そうしましょう」
腹ペコタイガーにも答えます。
「今からね」
「じゃあね」
「日が暮れるまで歩いて」
「テントで休んで」
「そして朝にまた出発よ」
「そうするんだね」
「ええ、明後日のお昼位には」
トロットは考えるお顔になって言葉を続けました。
「薔薇の国に着いてるかしら」
「それ位だね」
モジャボロはトロットのその予測に頷きました。
「大体」
「そうよね」
「それ位に着いてね」
「それでよね」
「うん、蜂蜜を貰ってね」
「都に帰るわ」
「僕達が一番の長旅だね」
こうも言ったモジャボロでした。
「間違いなくね」
「ええ、今回の旅ではね」
「ウーガブーの国から薔薇の国へ」
「面白いわよね」
「そうだね、じゃあゆっくりとね」
「行きましょう」
「のどかね」
トロットとモジャボロのやり取りを聞いてでした、アンはどうかという顔で言いました。
「あのl国に行くのね」
「本当に好きじゃないんだね」
「物凄く不愉快だったから」
アンは腹ペコタイガーにも言いました。
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