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機動戦士ガンダムSEED 白き魔星

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03 改編が進む序盤

 
前書き
1ヶ月ほどかかったのに今回は完全に短いです。
しかもダイジェストでしかない…… 

 
 
 
 
 

 
 プラント最高評議会議長シーゲル・クラインによる独立宣言後、最高評議会は地球連合非参加国らに優先的にホワイトスターのことは当然隠しつつ余裕ができた物資等を提供すると勧告。
 地球連合に参加をしなかった非プラント理事国である大洋州連合、南アメリカ合衆国はこの勧告を受諾。
 両国ともコロニー建造に出資していなかったためプラントの工業力の恩恵を受けられなかった国だ。
 戦時中にどれ程の恩恵を受けられるかは定かではないが今回のことで各理事国との技術力差を埋める算段なのは明白。

 このプラントからの勧告受諾をよしとしない地球連合各国は、大西洋連邦が主力となり、隣国である南アメリカ合衆国へと武力侵攻を開始。
 地球連合にとって宇宙への補給が必須となる今大戦に必須なマスドライバーがあるパナマ宇宙港を制圧すべく侵攻。

 だが、プラントコロニー制圧戦に続き地球連合軍はこれに失敗することになる。

 例によってユニウス市の食糧生産コロニーへの核攻撃を阻止した歴史を知るアルティスによる策だ。
 核攻撃阻止と同じく地球軌道上に光学迷彩、ASRSを展開した部隊を前以て配置していたのだ。

 トライロバイト級万能戦闘母艦で揃えられた南アメリカへの救援。

 シャドーミラー隊が母艦として運用していた大型戦艦であり、宇宙ではもちろん大気圏内での空中航行に水中だとしても行動可能な万能艦。
 機動兵器の搭載能力とステルス性をとったことにより武装数が少ない戦艦だったのだが今回のような作戦のためにホワイトスターで製造されていた。
 ホワイトスター製として光学迷彩とASRSによりステルス能力は凶悪になっており、作戦に導入されたのは4隻に護衛として2隻。

 4隻が大気圏突入をして南アメリカ軍と合流し、4隻に搭載しきれなかった機体を押し込めた降下カプセル4基を投下して護衛2隻はプラント本国へと帰投。
 大気圏突入後、同じ塩基配列パターン遺伝子タイプのオレンジの髪が特長なブリング・スタビティ、デヴァイン・ノヴァのイノベイド2人が指揮をする形でMW量産型が乗るゲシュペンストと人工AIのF-32シュヴェールトが続々と艦より発艦していく。

 出撃していく機体の数は機体搭載数を優先した戦艦だけあって凄まじく、たった4隻プラス4基の増援に噴気か落胆していた南アメリカ軍と所詮人材不足と嘲笑っていた連合軍を良い意味と悪い意味で裏切り驚愕させた。

 地上と海上戦力はゲシュペンストに、空はシュヴェートが南アメリカ合衆国軍に加わり地球連合軍を蹂躙。
 テスラドライヴとプラズマ推進での長時間飛行、そして海面のホバー飛行に対応するすべなく連合海軍は敗北。
 海中機動兵器がなく小回りが効かない艦隊はゲシュペンストに対して海上を往く的でしかたかった。

 空ではスカイグラスパーが未だ開発されておらず、史実において重力下で航空戦力に有効打を持たないジン相手ならばアドバンテージで上回るF-7Dスピアヘッドもシュヴェールトには歯が立たず。
 有人機と死を恐れず機体ギリギリの軌道をとれた無人機での差が大きく連合兵からみれば人体への影響を無視する無茶を可能としているのは理不尽なものだろう。

 トライロバイト級も大気圏突入と大量の機動兵器を搭載していたことから大型輸送艦ないしそれに準じた戦艦だと予想されたのだろう。
 空に浮かぶ巨大な的かと上からはスピアヘッドが、下からは史実でジン相手にスピアヘッドと同じく猛威をふるったリニアガン・タンクに狙われる。
 が、トライロバイト級は武装を最低限しか備えてないが戦艦だ。特別にガンダニュウム合金で作られた強固な装甲にEフィールドでミサイルとレールガンを防ぎつつ、VLSミサイルランチャーと追加されたレーザー対空砲で連合軍の甘い考えを覆した。
 ぶっちゃけ、正面からなら艦隊戦で連合を相手しても余裕で勝てる可能性が高い。

 先のプラント制圧戦と同様に連合軍は予期せぬ敗北で敗退することとなり、主力戦力となっていた大西洋連邦軍は少なくない被害を受けることになった。

 アルティスからもたらされた戦力をプラント経由で支援された南アメリカ合衆国の勝利後、ホワイトスターがプラントへと合流するまでに製造していたマクロスFに登場する環境艦で量産したMSを南アメリカへと提供することを最高評議会が決議のもと承諾。

 提供される予定のMSはガンダムWに登場したリーオー、パイシーズ、エアリーズの陸海空の三機種。

 それぞれ動力をMSジンを開発、量産をしていたマイウス市内の工場で製造されたバッテリーへと核融合炉から変更。
 コックピットは全天周囲モニター、リニアシートを採用した宇宙世紀のイジェクションポッドに改装し、リーオーはコックピットの背部脱出ハッチをそのまま使用できるようになっている。

 なお、アルティスの事情――連合側にG計画試作機のXナーンバーで実装される前にMSが携帯できるビーム兵器を開発されてはZAFT側での制限を無にするため、提供する武装の中にはビームは含まれていない。
 Gの情報が出てくるまではビームライフルはもちろんビームサーベルも渡す気はさらさらない。
 故にリーオーの盾に標準装備されているビームサーベルの代わりにジンの重斬刀を渡す。

 もちろんXナーンバーが世に出ればビーム兵器を提供する予定だ。

 初回提供後はライセンス生産になるが南アメリカ合衆国は親プラント国家となり、プラントは食糧物資等の支援と地上拠点基地を建設可能な土地を会得。
 今回の地球連合の南アメリカ合衆国への軍事侵攻に対し、同じくプラントからの勧告を受諾した大洋州連合がそれを批判。
 南アメリカ合衆国同様にプラントへの支援を発表して第2の親プラント国家になり、これらの動きに地球連合は大洋州連合に対して宣戦。

 連合から大洋州連合への宣戦の報告を受けプラントは南アメリカ同様MS隊の派遣を決定。
 南アメリカへと部隊を派遣したばかりだというのに早く、人材に乏しいプラントの早い行動が不可解なため連合は戸惑う。
 プラントとしては独立を認めてくれる国の感情を確固たるものにしたいし、戦争が長引くことも考慮すると此れからの為に最初から躓くわけにはいかないのだ。

 南アメリカ合衆国同様に大洋州連合もリオー等のMSを提供され、その後はライセンス生産で戦力配備を進めることになる。





   ◆





 C.E.70年2月29日――宇宙ではZAFTがL1に在る月と地球の橋頭堡であるコロニー世界樹を自軍の物とするため制圧すべく史実より1週間遅れる形で侵攻。
 世界樹をプラント、地球との橋頭堡にするためだけではなく、連合の宇宙戦力を潰すために月基地攻略への足掛かりにするためである。

 地球連合はZAFTの侵攻に対し、世界樹防衛に第1から第3宇宙艦隊を投入して応戦。
 しかし、やはりと言うべきか、応戦するもMSに対して有意にたてず劣勢を強いられた連合軍。

 ZAFT軍は兵士たちの要望により、ジンから前のプラント防衛戦にて活躍したゲシュペンストにと更新。
 当然、パイロットを失ったジンが大量に余る訳なのだが、此を全てマイウス市でAI(人工知能)搭載型へと改造されて投入された。
 ちなみに、このことからジンの生産を終了させたマイウス市。
 現在はホワイトスターからの技術を貪欲に研究・吸収しつつ新型の開発等を行っている。

 地球連合はか化されたジンが投入され加わったことで史実よりも倍になった戦力を相手することになり、更にNJ(ニュートロンジャマー)の使用によってレーダー等の電子機器が阻害され大混乱し大打撃を受ける。
 各種のレーダーやセンサー類と通信がNJによって使いもにならなくなった連合側に対し、ZAFTはホワイトスター産の量子コンピューターとヴェーダの恩恵がありNJの効果を受けないのだ。当然の結果だろう。
 
 ZAFT軍と地球連合軍の交戦中、アルティスは世界樹内へと自身の特殊部隊を潜入させる。
 潜入した特殊部隊は指揮官のWナンバーW16(ダブリュー・ワン・シックス)を筆頭に、MW量産型シリーズとガンダムOOで使用された対人用自律行動型無人兵器オートマトンによって世界樹はあたたくまに司令部、管制室等を制圧された。

 世界樹が制圧された報を受け、連合軍は世界樹を放棄を決定。
 その後、デュエイン・ハルバートン准将によって編隊を立て直し地球連合軍はなんとか撤退。

 勝利の報告を受けプラント国防員会は世界樹をZAFTの軍事拠点として、プラント本国としては南アメリカ合衆国と大洋州連合との貿易をスムーズに行おうための橋頭堡を獲得したことになる。
 今回の世界樹制圧戦にて史実通りに活躍を魅せたラウ・ル・クルーゼが、そして特殊部隊の投入以外でも個人の実力を示したアルティス・ブロウニングの二人が功績をもって共にネビュラ勲章を受章。

 功績によって二人は白服となり隊長として各々で一部隊を率いることになる。

 クルーゼは史実通りミゲル・アイマンやフレドリック・アデス等の人員と量産型MWにイノベイドたちで構成された自身の部隊、所謂クルーゼ隊を結成。それに伴いホワイトスター産の新造戦艦2隻を受領した。

 アルティスも自身の部隊を結成することになるのだがほとんどの人員は自分の手駒と言ってもいい。
 リヴァイヴ・リバイバル、ヒリング・ケア、W16エキドナ・イーサッキ、MW量産型、イノベイド、ハロ&カレル等が乗員メンバーとなり、ブリング・スタビティ、デヴァイン・ノヴァの両名は部隊を2つに分けてブリングが南アメリカ合衆国残留し、大洋州連合にデヴァインが向かったので隊には入らない。
 彼らがアルティスの部隊に合流するとしたら地上のZAFT基地が完成してからになるだろう。

 ちなみに純正ZAFTから意外な人員たちも配属されるのだが、乗員リストを見たアルティスが驚愕することになったりする。




 
     ◆





 アラスカ、ユーコン・デルタの地下、地球連合軍統合最高司令部〝JOSH-A〟で世界樹防衛戦敗退までの重ねた敗北を重く受けとめ今後をどうすべきか、ハルバートンのG計画を本格にすべきだとか会議が開かれている時、プラントでも最高評議会にて同様に会議が行われていた。

 ただ、敗戦続きで重苦しいも慌ただしい空気の連合とは違い連勝が続いていたため議員たちの雰囲気が明るく感じるのも仕方がないことだろう。
 口論されている内容も次は月と地球のどちらを攻めるかを巡ったもの。
 世界樹を手にした現在、ZAFT軍は月と地球へのルートを確保した状態にとなっている。
 地球ルートは連合からの横やりが当然考慮されるが、アルティスのもたらしたホワイトスターの技術で全ての戦艦をステルス航行を可能になっておりMW量産型とAI搭載の兵器によって戦力が充実しているのが現状。
 連合との物量差を気にせず作戦が結構できるのであるし、月の連合基地へ侵攻して敵戦力を削り確実に地球ルートを確保してから地球への武力行動するべきだという2つの意見で対立してしまうのは仕方ないことだろう。

 なお、この議会中にNJを大量に地球へと投下することで原子炉による電力供給が基本の地球連合をエネルギー不足に陥らせ、物量を活かす生産力を低下させるといった案が出たが却下された。
 ユニウス7に核を射たれることは事前に阻止され破壊されるといった最悪の展開にならなかったため、核の使用を決めたナチュラルに怒りを覚えたものの議員たちは憎悪に染まることはなく安易な報復に向かわずにすんだ。

 特に議長と国防委員長からの反対の声が上がったのが決め手になった。

 電力を失って出る死者の数は住人の避難が済んでいないユニウス7が破壊された場合に出る数を軽く越える。
 独立を望んでいるのに国としての信用を失い、せっかく築いた南アメリカ合衆国と大洋州連合との繋がりが絶たれ孤立化する可能性がある。

 それにだ、ブルーコスモスの行いを暴露した意味がなくなってしまう。
 民間市民等に非道さを訴えかけ自身の正当性をゼロにしてしまうどころかマイナスにしてしまうし、ブルーコスモスが大々的にコーディネーターを批難して親派の者たちを新たに増やす切っ掛けを与えかねない。

 それよりもプラント本国への侵攻をさせない努力をするべきだ。

 月の宇宙戦力を削りプラント本国の安全を得るには地上の連合所属国のマスドライバーを破壊し、コスト的に地上から月への補給を絶ちきるしかないのだ。
 今回の議論は安全性と早急性のどちらをとるかの口論でしかない。
 まあ、親プラント国となった2カ国へ物資を贈る為、早く終わらせるにこしたことはないのだが。

 とりあえず、ZAFTはコロニー世界樹を拠点化する際に地球と月を繋ぐコロニーだった世界樹を地球とプラントのラインになるようにする移動と、アルティスが運んできた2つの資源衛星を月とプラントの間への設置。
 この2つの作業をおこなっている最中であるし兵たちの休息も必要だ。
 暫くは正規兵でなくアルティスの私兵のイノベイドとWナンバーたちを使うことになる。
 なにより資材ならともかくMSを一度に多く運ぶには大型宇宙船を使うしかない。

 アルティス個人は船に乗らなくとも指示やらなにやらで労力を割くことになるが仕方がない。
 仕方がないったら仕方がない。
 休息が必要なイノベイドはともかく休む必要のないハロとカレル、MW量産型に作業用オートマトンの方が彼以上に働いてはいるが。

 どうでもいいことだが作業用にアルティスが用意して使われているプチ・モビルスーツのトロハチと作業用ポッドのボールを実際に乗って作業していた作業員たちに絶賛され、使いやすさがいいため売るべきだと上層部に直訴して売り出したら一般にも浸透しているミストラルを越えて大ヒットしプラントの財源を潤わせたのは完全に余談である。





 

 

      
 

 
後書き
何でこうなっちゃったかな……
下手するとGが完成する前に終わっちゃう!?
物量戦を可能にしたのがいけなかったんたわろうか。 
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