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『小さな街の、大きな闇。』

作者:零那
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『覚悟』



唯が、怜に逢いたい逢いたいってマイクで叫びながら歌うから、怜にメール入れてみた。
今、ちょうど双子W指名で渚が来たとこらしい。

唯が怜を指名。
零那は双子指名で渚と巧いこと同席出来るように怜がしてくれる。
怜と唯も、同席出来るように考えてくれるって。

今度こそ海斗から何か聞き出したい。

永斗にメール入れた。

『永斗、海斗のこと...見かけたとかは言わんから何か聞き出したい。手遅れにならんうちに。
今から唯と行く。勿論、客として普通に売上もする。
無理強いはしたくないけど、突っ込んで聞きたい。取り返しのつかんことになる前に...
やけん協力して!!

双子やからこそ感じることあるやろ絶対...永斗からも突っ込んで聞いて欲しい。
できる限りでいいから!!お願い!!これ以上先延ばしにしたくない!!今から行くけん宜しく』

店に入る前、返信があった。

『海斗の心配ありがとう。
わかった。組絡みで思うことはある。突っ込んでみるけど...フォロー頼むよ!!』

『了解。もう店の前』

皆、それぞれが海斗を心配して、想ってた...。
海斗も、絶対に其れを感じてるし解ってる。
だからこそ強引にでも聞かな絶対何があったか言わん。

簡単に相談できるレベルのモンや無いって事や。
でも、そんなん皆が覚悟してる。
どんな事があっても海斗を守りたいっ!!!
其の気持ちは皆、同じ。

店に入ると、渚が零那に気付いてビックリした様に呼ぶ。

『あれぇっ!!零那?!マジでーっ!!もしかしてアンタも双子好きで通ってんの?』

『んーん、友達なんよ。やけんたまに売上協力しに来てる』

『マジでーっ!!そーなんや』

『渚は本気で好きなん?』

『そーなんよ、どっちも愛しとんよっ♪』

『あはは(笑)貢いでんの?(笑)』

『そりゃあねぇー♪』

『可愛いし渚(笑)』

『あほっ!あっ!ほな同席でええ?』

『全然OK♪何飲みよん?』

『んー、ボトル無くなったけんいれるとこ』

『ほな零那払うわ。好きなん入れて。任せるわ』

『ラッキー♪奢り』

零那は色々と複雑だった。
外に出れる時はなるべく稼いだ。
ワケ解らず書かされた借用書。
借りてもない金を渡さなあかん。

サッサと渡してサッサと解放されたいけど、だからって大事な友達の為に金も出せんってのは違うから。


 
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