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忘れ去られし古伝

作者:さいぞう
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一説目・・・
EXQUISITE CORPSE
  9話


何かイライラするなあ。

何でも喰うしか脳のない奴らだけど。
死ぬのは嫌だ。





それから、仲間を増やすのを止めた。

傷つき、疲れたときは、あの森に帰った。

色々な愚痴や、文句。
そして安心して、ぐっすり眠った。

次の日、また出かける。

皆に行ってくると伝えて。

何かを期待して。






またお前らか。
似たような着る物だなあ。

友達にならないか?






それが口癖になって300年。
殺した数も判らぬが、魔神に変わった奴らを引き連れる事は一切なかった。

戦いに明け暮れ、それが飯を喰うくらいの日常になっても、、
諦めなかった。

いや、期待しておったのだ。

神々は、魔神よりも魔神の類いにされた者の処理に困っておったがのう。

その代わりに、魔神はもっと遠くへ出かける。

神々との喧嘩は、変わらない。

躯よりも、心が死にそうなときは、どんなに遠くてもあの森に帰った。
そして、あの大きな木の幹で愚痴を言う。

そしてまた、眠る。




家族ってのは、本当にあるって聞いたよ。
友達ってのは、裏切らないらしい。

喧嘩しても、話せばわかり会えるって、、

話しか。
どうしたら、話せるんだろうなあ。

人間界の奴は、すぐ死ねるらしいんだ。

高い所から落ちたり、首を縄にぶら下げたり、内臓を斬ったり。
楽になって、もう一回人生をやり直せるらしいんだ。

俺も試して見たんだ。


落ちても、すぐに根が張るしなあ。
ぶら下げても、根が支えるしなあ。
斬ったら、そこから根が生える。


なあ。
お前が助けてるんだろう?


なあ。
俺もお前が大好きだ。

でも、、

俺を放ってくれないか。

人間界は、死ねば花を添えるんだ。

花も、俺はいらない。


そっとしておいてほしんだ。

今の願いだよ。俺の。
 
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