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新オズの腹ペコタイガー

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第六幕その六

「これで後はです」
「ええ、お家に帰って」
「それでお仕事は終わりだね」
「そうだよ、じゃあね」 
 こうジュリアとジョージにもお話してでした。
 鉢を鞄の中に収めてスコップもそうしてです、ロンドはあらためて皆に言うのでした。
「お家まで案内するけれど」
「道は知ってるわよ」
 ジュリアが微笑んでロンドに答えます。
「もうね」
「あっ、そうなんですか」
「ええ、最初から貴方のお家に行くつもりだったし」
「道筋もですか」
「もう調べていたから」
 だからだというのです。
「すぐに行けるわ」
「そうなんですね」
「じゃあ行きましょう」 
 ロンドのお家にというのです。
「これからね」
「わかりました、それじゃあ」
「ただ。ここから貴方のお家までね」 
 ジュリアは少し考えるお顔になってロンドに言うのでした。
「結構な距離があるけれど」
「うん、ここからグリンダの宮殿まで遠いよ」
 臆病ライオンも言います。
「何日か歩いてだから」
「その距離を歩いて来たの」
「はい、そうです」 
 ロンドはジュリアにすぐに答えました。
「ここまで来ました」
「そうよね、その間食べるものは」
「道にある果物や木に実っているお弁当を食べていました」
 オズの国には様々な実のなる木があります、その中にはとても美味しい果物が実のる木も多くあってです。中にはお弁当が実のる木もあるのです。
「そうしてここまで来ました」
「そうよね、やっぱり」
「はい、いつもスパイスを採りに行く時はそうしています」
 食べるものはというのです。
「お水も一緒です」
「じゃあお風呂も」
「うん、河沿いでね」 
 ロンドはジョージにも答えました。
「いつも水浴びをしているけれど」
「その時にだよね」
「傍にあるボディーソープやシャンプーの草から取ってね」
 そのボディーソープやシャンプーをです。
「奇麗にしていたよ」
「そうだよね」
「オズの国で皆がそうしているみたいにね」
「わかったよ、そのことも」
「だからいつも楽しく旅をしているんだ」
「危険は大丈夫?」
 臆病ライオンはこのことを尋ねました。
「いざという時は」
「引き返したり走って逃げたりしてるよ」
「だからそのこともだね」
「大丈夫だよ」
「そうなんだね」
「どうやらーーロンドはーーです」
 またチクタクが言います。
「賢いのーーですーーね」
「そうだといいけれどね」
「自分でーー賢いとーー言う人はーー賢くないーーことーーがーー多いーーです」
 これがチクタクの返事でした。
「ですからーーロンドーーは」
「賢いのかな、僕は」
「私はーーそうーー思いーーます」
「だといいけれどね」
「ではーーですーーね」
「うん、これからね」
「出発ね」
 ジュリアが笑顔で言います。 
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