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『愛花-アイカ-』

作者:零那
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『サムライの逝き様』



警察に着いてまず話を聞いた。
遺体を確認しに行った。
カラダが変形してた。
血まみれだった。
顔はグシャグシャだった。
良く見な解らんけど、サムライ本人に間違いなかった。

でも...左手の薬指には何故か茉莉花先輩との婚約指輪が...

其れを見た愛花サンは、涙も流さず、さっき迄の動揺すら無くなった。
ただただ其の左手を見つめたまま放心状態だった。

サムライが見つかったのは山。
通報者が居た。
事故以前に暴行を受けてる。
ポケットには薬。
面倒にしたくない警察は大した捜査もせず、薬物中毒者の幻覚による事故で片付けた。

暴行した輩は売人やろな。
相手が解れば話は聞ける。
金銭的なトラブルは有ったかも。
サムライは金を出さん。
茉莉花先輩と一緒の頃から。

暴行を受けたこと以外は、逝き方が茉莉花先輩と同じ。
場所も同じ。
何の因果か...。

暴行と外傷で遺体は相当スゴイ事になってた。


 
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