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新オズの腹ペコタイガー

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第五幕その六

「第一はお握りです」
「そちらね、けれどね」
「お握りでいいですか?」
「私はいいと思うわ」
「うん、僕もいいと思うよ」
 腹ペコタイガーもお話します。
「お握りで」
「タイガーさんお握り好きなの?」
「好きだよ、どんどん食べられるから」
「まあ僕達もね、海苔にも慣れたし」
「温かいとだけれど」
 ジョージと神宝はこう言いました。
「お握り食べられるよ」
「確かに美味しいね」
「食べやすいしね」
「手頃ね」
 カルロスとナターシャも賛成でした。
「それじゃあね」
「お握りにしましょう」
「僕達は食べないから」
「皆どんどん食べてね」
「どうぞーーです」 
 かかしと木樵、チクタクの言葉はいつも通りです。
「皆が食べる姿を見せてもらうよ」
「いつも通りね」
「そうさせてーーもらいーーます」
「私達もお握り頂くわ」
 ドロシー達も言います。
「サンドイッチもいいけれどね、こうした時は」
「じゃあサンドイッチも出しましょう」
 これがベッツイの提案です。
「どっちも食べましょう」
「それもいいね、じゃあそうしよう」 
 臆病ライオンはベッツイのその提案に頷きました、
「沢山あって困らないし」
「それじゃあね」
「わかったわ、じゃあ今日のお昼はお握りとサンドイッチよ」 
 オズマはあらためて言いました。
「こうしましょう」
「すぐにテーブル掛け出すわね」 
 ドロシーが応えてでした、そしてです。
 そのお握りとサンドイッチが出されました、そのお握りを食べてです。
 恵梨香はにこりと笑ってです、皆に言いました。
「こうしてお握りを食べていると」
「幸せ?」
「はい、とても」
 両手にお握りを持ってその先から食べながらです、トロットに答えます。
「本当に大好きなんです」
「普通の食べものだけれど」
「それでもなんです」
「大好きなのね」
「一番好きです」
「そこまで好きなの、そういえばね」
 ここでこんなことを言ったトロットでした。
「お握りにはおかずもあるけれど」
「それと、ですね」
「中に具が入っている場合もあるわね」
「梅干とかおかかとか」
「昆布や明太子もあるわね」
「色々と」
「それも楽しみなのね、お握りの」
 トロットも言います。
「御飯と一緒に食べることが」
「そうなんです、そのことも」
「色々なお握りがあるわね」
「炒飯で作ったりハンバーグや目玉焼きと一緒に作ったり」
「ハンバーガーみたいにね」
「そうしたのもありますし」
 それに、と言う恵梨香でした。 
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