ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
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進級試験とウロボロス
中級昇格試験に関しての説明事項
次の日の夜、人間界本家にやって来たのはグレモリー眷属とサーゼクスとグレイフィアにアザゼルと言うメンツらだった。夜と言っても深夜だったので、俺ら的には眠い時間に訪問してきたようだった。俺は人間として長く生活してきたので、悪魔とハーフ以外の者らであるアーサーらと曹操達にとって傍迷惑である。
特にサーゼクスとアザゼルが真面目な顔をしていたので、内容が真剣なのが一目瞭然だから早めに仮眠しといてよかった。
「で?こんな時間に訪問とは余程の真面目な訪問何だろうな」
「急な訪問で申し訳ないけど、話すなら旧校舎ではなくここの方がいいとアザゼルが言ったのでね」
「一ちゃんらにとっては傍迷惑だと思うけど、重要な案件だからな。この前話した昇格についてだ」
「ああアレね・・・・ゲーム後に少し話したけど、祐斗と朱乃の二名には数々の殊勲を挙げた結果として創造神黒鐵である俺と四大魔王と上層部が決定の元、昇格の推薦が発せられたんだったか」
俺ら人間組であるアーサーらは眠気覚ましで飲んでいたが、仮眠を取っていたのか欠伸はしなかった。俺ら人間界本家の住人は皆部屋着を着ているので、リアスやサーゼクスらにとって新鮮だろうな。ソーナやシーグヴァイラとレイヴェルも人間界のショッピングフロアで買った物なので、皆それぞれ個性があってそれぞれ新鮮だ。それと昇格と言うのは、下級悪魔にとってはとても早い時だと思った。
『数々の殊勲とは何だ?』
『新参者の曹操らには分からんと思うが、今まであった「禍の団」や悪神ロキと戦った事で大きな功績となったんだとよ。その時は主に俺ら黒神眷属がほとんど持って行ったんだが、サポート的な面やらこの前のゲームが大きな功績となったんだと』
『あー納得したわ~。要するに俺らがまだテロリストやっていた時は、ほとんど黒神眷属が戦っていたもんな』
『ヘラクレスの言う通りでな、ほとんど俺らが戦っていたんだが前回のゲームで功績にて昇格の話が出たのさ』
曹操から念話が来たので説明したが、要するに俺らがほとんど功績を持っていたけどサポート面と前回のゲームでの成績で昇格話となった。元『禍の団』ヴァーリチームと旧魔王派と英雄派、悪神ロキとフェンリルとの戦いと前回のゲームで大きな評価をもらった。本来なら昇格話をサーゼクスがするはずだったが、最終決定権が俺なので俺が話す事となった。
「昇格何だけど、本来なら殊勲の内容を見ても飛び級出来るぐらいの昇格となる。要するに下級から中級ではなく上級悪魔相当の昇格が妥当何だけど、昇格としてのシステムがあるのでまず中級悪魔の試験を受けやがれ・・・・と言う事だ」
「一ちゃん流で全部言われちまったがそう言う事だ、実力だけを見れば中級じゃなく上級悪魔相当の実力を持っている。あるいはそれ以上何だが、悪魔の昇格に関して、飛び級出来るぐらいの事はほとんど無いのさ」
「ま、一誠君は私達が言う内容だったしね。それに最終決定権があるのは、私達四大魔王や上層部ではなく一誠君だからね」
俺、アザゼル、サーゼクスが言った通りとなったがそれを聞いた側である二人は驚きつつ表情までが豊かになる程ではなかった。アザゼルとサーゼクスはいつの間にか持っていたグラスで酒を飲んでいたが、何時許可したんだ?
と睨むとグレイフィアが二人の頭にハリセンがヒットした。どうやら勝手にメイドらに持って来いと言ったらしいので、ハリセンをブーメランのように飛ばした事で二人は前後に当たった。
「全く・・・・あとで酒の請求させてもらうぞ?まあいいとして、祐斗と朱乃は殊勲だけ考えれば上級悪魔になっても可笑しくないんだ。悪魔業界って言うんのは、順序が存在しているし特に上が文句を言う所を俺の判断で静かにさせたのさ。だからお前ら二人に特例を認めるが、順序かルールをちゃんと守りやがれとな」
「いててて、相変わらずハリセンは痛いぜ。説明の続きをさせるが、中級悪魔になって少しの間はそれで活動しろとの事だ。その内、再び上と一ちゃんから上級悪魔への昇格推薦状が届くはずさ。なーに、中級の間に上級悪魔へとなった時の計画を本格的に練り出せばいい」
「・・・・相変わらず痛いが、君達の身分とは関係ないのだよ。テロリストと悪神ロキではサポート面でちょくちょくと功績があったけれど、前回のゲームでは見事な戦い振りを見せてくれた。そして黒神眷属との繋がりがあり、一誠君は冥界の人気者『黒衣の神皇帝』や創造神黒鐵様第二の姿である黒鐵改が大人気だ。その黒鐵様が昇格の話を振った事で、上も納得したから当然の結果だろうね」
特撮番組もポイントとなっているが、創造神黒鐵の知り合い悪魔の昇格についてを話題にしたらすぐに上層部の悪魔共も納得してもらった。最近になって上層部の悪魔とした若造がいるようだし、前回のゲームでバアル領ではなくアガレス領でやる事も最近の若造悪魔が発言していた。主にバアル派だけど、俺の一言とウィンターによって決まったようなもんだ。
「昇格試験おめでとう、朱乃に祐斗。貴方達は私の自慢の眷属だわ。本当に幸せ者ね、私は」
リアスも満足そうな笑みを浮かべていたし、心底だったが自慢の眷属が評価された事で最高の喜びを感じていた。それはソーナもシーグヴァイラも喜んでいたし、レイヴェルは少々複雑になっていた。上級悪魔であるし、フェニックス家のお嬢様となっているが今は黒神眷属として人間界に暮らしている。黒神は転生しないが、俺の婚約者となっているので半魔半神となっている。
「木場さん、朱乃さん、おめでとうございます!」
「うん、めでたいな。自慢の仲間だ」
「中級悪魔の試験とかとても興味がある話だけど『私は一誠君の眷属入りと言う事は知らないのよね?』まあ試験内容に関しても一誠君に教えてもらうわ」
アーシア、ゼノヴィアは喜んでいたがイリナだけはレイヴェル同様複雑な気持ちとなっていた。そんで念話が来たので無言の頷きを俺ら全員がした事で、イリナらは複雑な感情を持ちつつおめでたな事だ。本来だと教会トリオでワンセットだが、人間界本家では教会コンビである。
「私も先輩らに負けないように精進致します」
「おう。ギャスパーも頑張れば必ず下級から中級になれるさ・・・・何だったら俺が推薦書を出すが、まあギャスパーの鍛錬次第だろうなー」
ギャスパーも引き籠りで引っ張っていたが、今では表に出ているし時間を停めたりサポート面で活躍している。
「私も早く昇格して高給で安定した生活が欲しい所です」
「相変わらず堅実な目標を持っているが、それに関しては後々の活躍によるな。ロスヴァイセは最近になって眷属入りした転生悪魔だが、功績によるもんだな」
グレモリー眷属は多少チームバランスが偏っているが、フェニックスのルヴァルがトップレベルのプレイヤーとして活躍している。あそこのチームもそうだが、俺ら黒神眷属もバランスが良い眷属となっている。
「確かルヴァルは次期当主として強いと聞くが、にしても短期間で二人も昇格推薦になるとはな。白音もそう思うだろう?」
「・・・・そうですね。おめでとうございます、祐斗先輩、朱乃さん」
笑顔を見せる白音だったが、心なしか若干テンションが低い事に次元の狭間本家にいる黒歌から念話で来た。アイツらの昇格の話は純粋に喜んでいる様子だが、何か可笑しいなーと思いながら黒歌も俺も様子見として見ていた。
「ま、その二人以外のグレモリー眷属にも直に昇格の話が出るだろうな。何せお前らがやってきた事はデカいが、強さだけならば全員が上級悪魔クラスでもある。下級悪魔でその強さを持った者は、レア中のレアだ。それも下級悪魔ばかりいる眷属チームはな」
俺が言うけど、他のメンバーも昇格は有り得る話である。俺らが一時的に鍛えた事や黒神を全力で倒そうとしてきた事で、この二人だけが評価されたと言うのは可笑しな話だ。死ぬ寸前まで修業させた賜物でもあるが、それは俺ら黒神眷属の鍛え方である。朱乃と祐斗が立ち上がり、俺とサーゼクスに一礼してきた。
「この度の昇格のご推薦、真にありがとうございます。身に余る光栄です・・・・リアス・グレモリー眷属の『騎士』として謹んでお受け致します、創造神黒鐵様と魔王サーゼクス・ルシファー様」
「私もグレモリー眷属の『女王』として、お受け致します。この度は評価して頂きまして、真にありがとうございました」
朱乃と祐斗はしっかりとご厚意を受けたが、最終的な判断をしたのは俺であるから無言で頷いた。ついでにオカ研や旧校舎以外ではリアスの事を呼び捨てにしているが、最近では部長よりもリアスと呼んでる方が多いと思った。俺ら三人はグラスをコンと鳴らして、改めて二人の昇格に対して乾杯後に俺から告げた。
「そう言う訳で来週、朱乃と祐斗の二人は冥界にて中級悪魔昇格試験に参加な。今の所、一番近い試験日だからな」
「一誠君、それは本当かい?いくら何でも急な話だね」
「中級悪魔の試験って、確かレポート作成と筆記と実技でしたわよね?実技はともかく、レポートと筆記試験は大丈夫かしら?」
祐斗がそう言い朱乃が続くが、コイツら二人なら筆記やらレポートを心配していない。最近の昇格試験は、人間界の試験を見て真似ているからな。
「心配いらんだろ、筆記は朱乃と木場なら全く問題ないだろうよ。悪魔の基礎知識と応用問題、それとレーティングゲームに関する事が出されるがお前ら二人にとっては今更でもあるしな。レポートは何を書くんだっけか?一ちゃん」
アザゼルが俺に聞いて来るので、俺はタブレットを空間から出して昇格試験に関してを説明した。
「試験の時に提出するレポートは、『中級悪魔になるとしたら何をしたいか?』と言う目標と野望をテーマにしている。重要な点としては『これまで得てきたモノ』と一緒に書くのがポピュラーだろう」
「全て言われてしまいましたが、今回のテーマがそれとなっております。今後の目標と今まで転生悪魔として得てきたモノを書く事については、人間界だと作文のような感じです。中級悪魔に昇格する悪魔の大半が、人間からの転生者なので人間界の試験を参考にし作成しております」
昔なら兎も角、現代は人間から転生悪魔になる奴が多い。それに合わせて試験内容を決めているが、それを含めて俺も関係しているんだよなー。試験日当日は俺、と言うより蒼い翼からの派遣により試験官をする事になった。最近試験に関して作成しているのも俺がやっているが、面接と実力に関してをやっているから非常に面倒な日々となる。
「何はともあれ、レポートの締切が試験当日となっているからな。まずはそれ優先とした試験勉強をやってもらうぞ・・・・お前らの頭ならイケると思うが、一応だから試験前日に模擬試験を開催する。それと実技に関してはパスな?そんなのなくとも実技では本番でも大丈夫だ、俺が保証するから安心しとけ」
「分かりましたわ、一誠さんがそう言うのであればまずは筆記試験に関して再確認したい所でしたの。レポートに関してもですが、基礎知識と応用問題の確認を一誠さんと一緒に勉強したいです」
「そうだね。僕も丁度再確認したいから、いいかな?一誠君」
「本来なら俺は忙しい身だが、二人に頼まれたのであれば出来る限り補佐しようか。ま、俺より専用タブレットを持ったメイドらに聞いてくれ。悪魔知識に関して載っているし、俺らのAIもいるからな」
と言う事で実技はパスとし、筆記試験の勉強やらレポートを集中した事をする事になった。なのでしばらく朱乃と祐斗を試験当日まで人間界本家にて、ホームステイしながら勉強となった。必要な物は部屋着と制服と勉強に必要なノートや筆記用具を各自で準備後、再び人間界本家に来た二人である。筆記と実技は大丈夫だが、過去問題やら俺が加えた問題をやる事となる。
「それと言っとくが、もし落ちたりしても推薦取り下げをしないからな。仮に落ちたとしても受かるまで何度も受験可能となり、よっぽど素行の悪い事でもない限り推薦取り下げは無い。例えで言うならゼファードルの外見とかディオドラのような輩がいたら、即刻推薦取り下げと逮捕となる」
「ま、俺達は二人が一発で合格できると確信している。俺やサーゼクスも応援しているが、一ちゃんらは試験官をすると言ってたな」
「非常勤として雇われたんでね・・・・ところでロスヴァイセはこれから出かけるのか?」
「話が纏ったので、これから言おうと思ったのですが一誠さんにはお見通しのようですね。北欧へ一旦帰ろうと思います」
試験話からロスヴァイセが北欧へ戻ると言うが、リアスは知っていたかのようにして告げられると静かに頷いた。何でもこのままでは力不足だと感じたロスヴァイセは、グレモリー眷属は強者と戦う機会が多いのでこの際だから一旦北欧へ帰って『戦車』の特性を高めるんだと。それに黒神のサポートをしていたが、今のままでは役立たずになると自覚したようだ。
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