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新オズの腹ペコタイガー

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第二幕その六

「色々なお菓子を食べて」
「そうしてなのね」
「お腹一杯になりたいね」
「それじゃあね」
「うん、だからね」
 また言う腹ペコタイガーでした。
「十時を楽しみに待つことにするよ」
「また食べる時を」
「美味しいもので満腹になる時をね」
「じゃあその時まで我慢するのね」
「食べることはね、じゃあそれまで遊ぼうかな」
 皆で、です。
「何かをして」
「そうね、何をして遊ぼうかしら」
「それが問題だね」
「遊びは一杯あるね」
 臆病ライオンも言います。
「その中から何をして遊ぼうかな」
「鬼ごっこはどうかしら」
 恵梨香はにこりと笑って二匹に提案しました。
「皆でね」
「それだと僕達の方が脚が速いよ」
「四本足だから」
「そうだよ」 
 腹ペコタイガーはこう恵梨香にお話しました。
「それならね」
「そうなるのね」
「だからね」
「鬼ごっこは」
「また別のものにしよう」
 別の遊びにしようというのです。
「そうしよう」
「じゃあかくれんぼとか」
「宮殿の中で」
「それはどうかしら」
「それならいいかも」
「じゃあそれをしましょう」
 鬼ごっこをというのです。
「是非ね」
「それじゃあね」 
 こうしてでした、午前は皆でかくれんぼをして遊ぼうとです、恵梨香は臆病ライオンや腹ペコタイガーと一緒に皆に提案しました。
 その提案を聞いてです、ドロシーと一緒にいるトトが言いました。
「それだと小さい僕やビーナは有利だね」
「そうなるわね」
「うん、今朝はずっと寝過ごして今御飯を食べたけれど」
 だから朝御飯の時いなかったのです。
「寝た分体力があるから」
「そのこともあって」
「しかも僕はお鼻がいいから」
 犬だからです、トトもそのお鼻は凄くいいのです。
「かくれんぼは見付けることも得意だよ」
「トトに見付けられないものはないわよ」
 トトの一番のお友達のドロシーも言います。
「それこそね」
「そうなんですね」
「それでもいいかしら」 
 かくれんぼをして遊ぶことはというのです。
「トトが一番強いけれど」
「そうですね、ですが」
「それでもなのね」
「皆でしませんか?」
 そのかくれんぼをというのです。
「これから」
「恵梨香がそこまで言うのならね」  
 それならとです、ドロシーも頷いてでした。
 皆でかくれんぼをすることにしました、ですが。
 トロットは皆を見回してです、こう言いました。
「オズマは今は」
「ええ、お仕事の時間よ」
 オズの国の国家元首として、です。ドロシーが「トロットに答えます。
「だからね」
「今はいないのね」
「お仕事が終わってから来るわ」
「そうなのね」
「その時まで待ってね」
「そうさせてもらうわね」
 トロットもこう答えました、そしてです。 
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