攻撃手 狙撃手 エンジニアのトリップ集団!!
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トリップ一年目
第一章 トリップは甘くない
第四話 みかんの交渉術
~きっきーside~
つくづくみかんは頭がいいと思う。
まぁ、多分。
だって・・・
「嫌だな~好きなものが女子のおしりってのは女子の天敵だし
暗躍とか中二じゃないんだから」
「「みかん、本人の前だ」」
頭がいいなら、ここは迅さんに助けを求めるだろ。
頭がいいのか、悪いのか、ちょっとわからない。
まあ分かる。暗躍が趣味ってなんだろう。
「お前ら元気だな~見知らぬ地で元気ないかと」
「ふん、男に心配されたくない。」
ああ、すみれがみかんに加勢を始めたよ。
こうなったら押さえようがない。
私の力じゃあ負けますから。
「お嬢ちゃん、おいで。その方がいいって、おれの副作用がそう言ってる」
この人、そう言いたいだけなんじゃないのかな?
会議室で座らされ、なんだか嫌な雰囲気。
あの、城戸司令官がいるんだから!!
しかし、みかんは相変わらず雰囲気読まない。
「喉乾いた~」
・・・はい?第一声がそれかよ。
すみれすら呆れてるよ。
迅さんのあの目・・・呆れたよ?
「彼女らが例の近界民か」
「城戸さん、彼女たちは近界民とは少し違うみたいですよ。
敵にまわしたらキツいですよ」
あぁ、近界民扱い。
迅さん、頑張れ。私らのために生きてくれ。
忍田本部長もどうにかして。
しかし、発言したのはみかんだった。
「私達、見ての通り怪しいです。
そして鞄もないし、財布もない、一文無しです。
敵にまわる前に、死にます。
できればここで働かせてもらえますか?
監視をつけようが、好きにしてもらって構いませんから」
はぁ!?監視とか嫌だから。
女子を監視するとかただの変態じゃない?
迅さんが監視役なんてしたら・・・いや、似合わないか。
「・・・いいだろう。
ただし、一人での警戒区域以外の外出を禁じる。
A級隊員同伴での外出なら許可しよう。」
あ、あっさり許可を!?
すみれとつい顔を見合わせた。
何が城戸さんを動かした!
「もうひとつ、三人の中の一人は私の指揮下に入ることだ」
・・・誰かが本部で城戸さんの下!?
忍田本部長ならまだマシですが。
そんな嫌な役、誰がやるの?・・・私か?
みかんは即答だった。
「わかりました。
迅さん、彼女ら、よろしくお願いします。」
みかんが城戸司令官の下に?
喧嘩になりそうな・・・
「みかん、それでいいの?」
「うん、すみれには厄介なきっきーのお世話頼むわ」
みかん!?余計な一言言うな。
私、厄介なんかじゃないから!!
私をいじめないで!!
~みかんside~
我ながらバカだなと思う。
玉狛に預けるなんて。すみれ、烏丸ファンじゃん。
それに城戸さん、タチが悪いな。
「はじめから私らどこから来たら知ってたから、あんな条件出したのか・・・」
「気づいてたのか」
忍田本部長だ。あはは・・・
「迅さんからの迎えの時点で私達の訪問は知られていたわけですよ。
私たちが敵か味方かは、迅さんが私らを見てから決めたんでしょ?
だからはじめは近界民扱い。本部に一人置く条件は念のための人質。
それに迅より正解に未来わかるから。」
だから玉狛、ボーダーという単語を言わなくても、あなたたちは理解した。
「玉狛に入れるように言おうか?」
「いやいいです。約束は約束ですから」
それにしてもお腹空いたな・・・
玉狛なら収入問わずご飯食べれるけど、本部はそうはいかないから。
だから私が本部でいいの。
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