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緋弾のアリア 転生者はハートネット

作者:ren sagiri
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第1巻……動き出す緋色の運命
  5弾 来るはキンジの幼馴染

 
前書き
風呂上がりばったりイベントはハヤトの手腕で回避……よかったね!キンちゃん! 

 
オレはキンジの制服の首根っこをつかんで引き摺るように部屋から連れ出した。
突然の暴挙にキンジが目を白黒させているが、オレは気にせずアリアに目配せしておいた。

「すまないな、キンジ ……女子には男子がいるとやり辛いことがある。それとも風呂を覗きたいか?」

「……わかった、だから離してくれ」

オレは少しキンジをいじりたくなったので……襟を放してやり

「しかし、意外だったな」

「何がだ」

「キンジがロリコンだったってことさ」

「だから俺はチビ専でも、ロリコン、ショタコンでもない!」

「そこまで聞いてないぞ?……しかし……ふふっ」

いかん、キンジが面白すぎる……飽きがこないな。

「な、何がおかしいんだよ!」

……キンジよ、なぜ頰を赤らめる。

「キンジ……お前まさか……男色家か!?」

「んなわけねぇだろうが!でも一瞬、その……横顔が可愛く見えっちまったんだよ!」

「うん、よく言われる……性別間違えて生まれてきたんじゃないのかってな」

まぁ今となっては慣れっこ、大して気にしていないのでスルーだ。
顔は母さんに似たからな……オレ。

そんなしょうもないやり取りをしながらオレとキンジはコンビニに入った。

そこでオレは新聞を買おうかと悩んでいるのを尻目にキンジはマンガ雑誌を立ち読みしていた。
が、店員の眼差しに折れたのかその手に一冊をとると買っていた。

「まだかかるかもな……どこで時間を潰すか……」

「すぐに終わるだろ、そんなもん」

「はぁ……紳士たるもの女性の気持ちを考えることだ」

「英国紳士の嗜みか?」

「女性にとって風呂とは癒しの時間でもあるのさ……それに……風呂から上がったアリアと鉢合わせたくはあるまい?」

……キンジは黙りこくった……まぁこいつの体質には「女」と「毒」はほぼ同じだ。

そこをわかっていたからこそキンジを連れ出したわけだがな……リサにアリアの世話をさせているから問題はないはずだ。

それから暫く、オレとキンジは当てもなく寮近くをブラブラと歩いていたのであった。





「おかえりなさいませ、ご主人様!」

「……リサ……なんでネグリジェなんだ?」

「え?なんでって……リサは……」

頰を赤く染めるリサ……今夜も狙ってましたか、この肉食女子は!?

「な、なんでカッコして……!」

……案の定、キンジは女の柔肌を見慣れてないのだろう……ヒスりかけていた……まぁ童貞くんの目には毒だわな……リサの肢体は!
バックアップと言うか単にムカついたのでキンジの両手で視界を塞いでおく。

「さ、サンキュ!ハヤト!」

キンジは俺の思惑とは別に礼を言う。

「ふぁ……あたしは先に寝るわよ、キンジ、ハヤトおやすみ」

アリアは寝室に勝手に入って行った。

「リサ。今日は「お情け」は無し!異論は認めない!」

「はぅう!?そ、そんなぁ……ご主人様!リ、リサはこの火照りをどう鎮めればよろしいのですか!?」

「じ、自分で処理しなさい!」

オレは外套の内側に繋がる絶界から「着ていたポロシャツ」をリサに押し付けるように渡してリサの背を押してを寝室に押し込んだ。

……キンジにヒスられたら色々と面倒になりそうだから彼を風呂場に押し込む。
で、オレは……風呂が開く順番を待つ……その隙間の時間を使って絶界から引っ張り出した銃器のメンテナンスをして、それが終わらせる。
そして、自室となる部屋に行きその床にルーン対応魔法陣を描いていく。
そして式力を魔法陣に流し込むと……絶界から移動させられた俺の家財道具がこっちに顕現する。

家具に抜けがないことを確認してオレがタンスから寝巻きを取り出していると……

ピン、ポーン……

とても慎ましくインターホンがなった。

……誰か来たのか。

オレは待たせてはいけないと思ってドアに向かい、待ち人を迎えようと手をかけたら……

「まて……うぉっと!?」

ドテンッとキンジが転んで音が響く。そんなことは知らない俺がドアを開けると……
ジャキッ!と鼻先に抜き身の日本刀(・・・)を突きつけられた……ってエェェェ!?

「あなたは誰ですか?」

「……お、落ち着こうか、お嬢さん……」

「……!?ご、ごめんなさい!!」

俺の声を聞いたその日本刀を突きつけている少女は巫女服に長い黒髪ロングのストレートに頭には白布の白いリボンをつけた美少女だった。
片手には風呂敷で包んでいる……(お重か?)を持っていた。

「お、おい!白雪何やってんだよ!?」

オレに刀を突きつけた少女をキンジは白雪と呼んでいた。

「き、キンちゃん……ごめんなさい!」

この反応はどうやら……この二人は幼馴染だな?

「オレはハヤト。天道・H・ハヤトだ……」

とりあえず、自己紹介はしておく。

「わ、私は星伽……白雪です……」

後ろめたさがあるのだろう……俺に日本刀を突きつけたことだろうけどな。

「知らない人がキンちゃんの部屋から出てきて……あんまりにもキレイな顔立ちだったからつい……刀を抜いてしまいました……ごめんなさい!」

「いや、大事には至らなかったからオレは気にしてないよ!……顔上げなよ星伽さん。」

オレは目を隠しチラチラとキンジの上半身を盗み見する星伽さんをフォローしつつ後ろのバカに「服を着ろ!」と目で言っておくことにした。

で、星伽さん改めて白雪さんの応対をキンジに任してオレは風呂に入りながらこれからのことを模索する。

まずはアリアとキンジの歯車を噛み合わせることだな……

そう思いながらオレは長風呂を愉しむのだった。





「……うん?」

「ご、ご主人様ぁ……」

……リサの声が聞こえた気がした……ので上半身を起こすと……下着姿のリサがオレのベットに潜り込んでいた……っておい!?

「……どうやってあのトラップを避けたんだ?」

オレは二段ベッドの下で眠ることにした。キンジはもともと上のベッドで寝ていたようなので問題無しとのことだ。

で、今現在……寝室の半分はアリアの縄張りみたいになっている……南北朝鮮の国境よりも危ない罠や地雷が見えるのは気のせいだ……気のせいだと思いたい。

で、リサはオレの右腕をがっちりとホールドして安心したように幸せそうに眠っている。

……カワイイな……ホントに。

「ぐぅ……ももまんピラミッド……くふふふ……」

じゅるりっ……と涎の音をさせながらアリアは眠っているようで……こっちは見た目通り色気も何にもないお子様である。

しかし、キンジはなぜアリアで変化したのだろうか……心当たりは金一さんの体質。
ヒステリア・サヴァン・シンドローム……性的興奮するとスーパーモードになれるあれだそうだ。

おそらく、アリアはその「スーパーモードキンジ(仮称)」を目の当たりにしてパートナーにしようとしているに違いはないだろうな……オレはこの二人の橋渡りになれるように頑張ろう。
と決めながら……オレは意識が闇に落ちるまで、リサの柔らかな髪を撫でるのであった……

(続く) 
 

 
後書き
夜這いではなく添い寝……だから問題ないよね!?

次の話からハヤトの過去に少しずつ触れていくかも?

ではこの辺で失礼し……と、その前に

感想も増えたらいいなーと思いつつ……では、この辺で失礼いたします! 
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