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ロックマンX~5つの希望~

作者:setuna
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Another16 影の終わり

 
前書き
あいつ撃破します 

 
モニタールームに集まったスパイダー以外のメンバー。
エックス達はモニターを見つめていた。

アイリス「通信、入ります。リディプス大佐です」

エックス「繋げてくれ」

少しの間を置いて、リディプス大佐の姿がモニターに映る。

リディプス『聞こえるかエックス?ルインは?ルインはどうだった?』

エックス「ルインは生きていました。合流して、今はレジスタンスベースに。」

ルイン「ご心配をおかけしました」

リディプス『そうか…では、お前達に調べて欲しい場所がある……』

しかし、途端に音声にノイズが入り始めた。

リディプス『…らしい情報が入った。リベリオンの…重要施設…これを見てくれ』

リディプス大佐の姿が消え、モニターに坑道のような物が映る。

リディプス『リベリオン…の…秘密研究所だ…奴ら…ここ…何か重大な…研究…』

ノイズが酷くなり、とうとう音声も聞こえなくなってしまった。

ルナ「くそ、どんだけ通信妨害酷えんだよ…」

アル「ナナ…あの建物の位置を割り出せるか?」

ナナ「はい、多少時間はかかりますが」

アル「ああ、頼む」

アリア「エックス君達は位置の割り出しが終わるまでの間、買い物にでも行ってきたら?」

ルイン「なら、エックス…エアシティに行こうよ。何か情報が手に入るかも」

エックス「そうだな…行こうかルイン」

エックスはルインと一緒にモニタールームを後にした。









































ルインを伴ってエアシティに向かうためにエアバス乗り場に向かおうとするエックスだが…。

エックス「ん?」

一瞬だが、光が見えた。

ルイン「どうしたのエックス?」

エックス「あ、さっき、そこに光が…」

ルイン「光…?」

エックスの目線を辿ると、スパイダーの姿があった。

ルイン「スパイダーだよエックス?」

首を傾げるルイン。
2人の視線に気付いたスパイダーもこちらを振り返る。

スパイダー「よう、お2人さん。どうかしたかい?」

エックス「あ、ああ。さっき、リディプス大佐から連絡があって」

ルイン「リベリオンの秘密研究所らしき物を発見したんだって、今はナナが場所を割り出している最中」

スパイダー「なる程、秘密研究所ね…是非連れて行って欲しいね」

エックス「ただ働きは嫌じゃなかったのか?」

スパイダー「リベリオンの奴らが何しようとしているのか気になるんだよ」

ルイン「そうだね…イプシロンは一体何を企んでいるのか………今考えても仕方ないね。買い物はまた今度にしよう」

エックス「ああ」

スパイダー「悪いねえ、デートの邪魔しちまって」

エックス「スパイダー…」

赤面しながら睨んでくるエックスをスパイダーは笑いながらこの場を去る。








































買い物を諦めてセントラルタワーを歩いて暇を潰し、再びモニタールームに向かうと、エックスとルイン以外全員集まっていた。

ナナ「画像解析出来ました。この建物があるのは恐らく…」

モニターに先ほどの画像の坑道がある建物が映し出される。

ナナ「ギガンティス南西、エアーズバレー周辺です!!」

ガウディル「ふうむ…規模からして、相当に大掛かりな研究をしておるようじゃな」

ルイン「秘密研究所か……やっぱりそれなりに守りが固いだろうね。」

ゼロ「だが、危険な分、得られる物も多いはずだ。」

エックス「ああ、だが大勢で行くのは危険だ。最初は少人数で向かった方がいい…アクセル、ルナ…一緒に来てくれるか?」

エックスが最初に潜入するメンバーとして選んだのはアクセルとルナだ。
この2人はコピー能力を持つために潜入捜査を誰よりも得意としている。

スパイダー「それじゃあ俺も連れて行ってくれるかい?俺もこういうのにうってつけだと思うがね」

エックス「分かった」

スパイダーもアクセル同様、光学迷彩を使えるために確かに潜入捜査に向いているだろう。
エックス、アクセル、ルナ、スパイダーの4人が転送システムに乗り込んでギミアラ採掘場に向かう。







































そして転送システムから出ると、ギミアラ採掘場の入り口に立つ。

ルナ「ここのどこかにリベリオンの秘密研究所があるんだな」

エックス「そうらしい、だがリベリオンが俺達を黙って行かせてくれるとは思えないが…」

スパイダー「守りが固けりゃ、それだけ重要な場所ってことさ…行こうぜ」

アクセル「うん、みんな…警備システムに引っかからないでよ」

この中で最も潜入捜査を得意とするアクセルが先頭に立って、先に進む。
その姿を見ていた者に気付かず。










































地下2階に降りると通路に岩が転がり、道を塞いでいる。

アクセル「こりゃあかなりの硬さだね。変身して壊しても良いけど、派手なことしたら見つかるだろうし」

ルナ「エックス、ガイアアーマーでぶっ壊せないか?」

エックス「いや、こんな所でハイパーモードになったら俺達の位置が敵にバレてしまう…仕方ない。ナナに通信をして、誰かに削岩機を…」

スパイダー「おいおい、それまで待ちぼうけ…ん?」

岩の向こうからエンジン音が聞こえ、耳を澄ませると、どんどん音が大きくなる。

ルナ「何か、やばくね?」

アクセル「うん、みんな…避けて!!」

全員が横に飛ぶと、赤い物体が岩を粉砕して飛び出してきた。

エックス「あれはラッシュローダーか?何だあのパワーは?」

スパイダー「いいモーター積んでんなあ」

エックス「感心している場合か!!」

ルナ「まあまあ、落ち着け落ち着け。いくら早くてもこいつからは逃げられないぜ。ホーミングショット…コネクションレーザー!!」

コネクションレーザーがラッシュローダーに炸裂し、爆散すると1つのパーツが転がる。
エックスが拾うと、ガウディル博士が通信を寄越してきた。

ガウディル『わしグワ!ガウディルグワ!!こんな所にブーストパーツがあるとは知らなかったグワ…それを装備すればダッシュの威力が向上するはずグワ…ただし』

アクセル「いいねそれ!!僕に着けさせてよエックス!!」

ガウディル『ア、アクセル!待つグワ!!駄目グワワッ!!普通のレプリロイドが着けると暴走する危険性があるグワ!!それを着けられるのは、新型アーマーを着けているエックスとゼロくらいグワ!!』

アクセル「ちぇ、いいなあエックス。そうだ、ダッシュの威力が向上したなら…」

ルナ「ハイパーモードにならなくても岩を砕けるはずだ。エックス~改造タイムだぜ」

エックス「…ゼロ」

ゼロ『俺は身体を弄られるのは嫌いなんでな、頼んだぞエックス』

親友からも見捨てられ、エックスはギガンティスで初めての大改造を受ける羽目になった。









































そしてブーストパーツを装備したエックスのハイパーダッシュで岩を粉砕しながら突き進むと、端末を発見し、それを操作すると更に下の階に行けるようになった。
エックス達はリフトのある場所に戻ると地下3階に降りると、エックスの表情が驚愕から激しい怒りのそれに変わる。

エックス「貴様っ!!シャドウ!!」

自分達を裏切った元イレギュラーハンターシャドウ。

シャドウ「久しぶりだなエックス。それにアクセルやルナのプロトタイプ共まで一緒とはな」

アクセル「やあ、シャドウ。可愛い後輩にまた会えて嬉しいよ。まさかイレギュラー化しちゃうとはねえ」

ルナ「シャドウ、裏切り者にはそれなりの報いを受けてもらうぜ」

それぞれが武器を構えると、シャドウも左腕のレーザーエッジを向ける。

シャドウ「ふん…お前達がここに来たということは超フォースメタルを嗅ぎつけたというわけだな。」

エックス「超フォースメタル?何のことだ!!?」

ルナ「普通のフォースメタルと違うのか?」

超フォースメタルと言われているだけあり、普通の物とは違う特別な物だろう。

シャドウ「惚けるなよ…我々リベリオンが開発している改良型フォースメタルは、我ら…いや、全レプリロイドの理想のために必要な物だ!!貴様ら政府の犬に、易々とは渡さんぞ!!」

スパイダー「理想?興味あるねえ、一体全体超フォースメタルって奴で、何が出来るんだい?」

シャドウ「能書きは良かろう…お前達の身体に教えてやる!!来い!!1人ずつバラしてやるぜ…!!」

ルナ「上等だ!!性根の腐った後輩にはヤキを入れてやらねえとな!!」

シャドウ「やれる物ならやってみろ!!出来損ないのプロトタイプ風情にそれが出来るならな!!」

レーザーエッジを構えてアクセルに突撃する。

アクセル「っ、速い!!」

バレットを交差させてレーザーエッジを受け止めるアクセル。

エックス「アクセル!!」

アクセル「大丈夫だよ、革命弾を喰らえ!!」

シャドウは自分達やリベリオン幹部と同じ特別製だ。
それなら特別製のレプリロイドに特効がある革命弾が通用するはずだが。

シャドウ「ふん…遅過ぎて欠伸が出るぜ」

革命弾を簡単にかわすシャドウ。
アクセルのバレットは非力さを補うために弾速、速射性、連射性を高めているのだ。
それを容易く回避するとは。

シャドウ「流石に射撃能力はエックス以上だ。しかし正確過ぎるためにかわすのは簡単だぜ…爆砕砲!!」

エックス「ハイパーモード・ファルコンアーマー!!」

ハイパーモード・ファルコンアーマーを発動し、空中に逃れるエックス。

スパイダー「空戦型のアーマーか?」

エックス「(シャドウには飛行能力がない。いくら射撃能力を持ち合わせていても、あのキャノン砲で攻撃出来る範囲は限られる。空中戦に持ち込めば…)スピアチャージショット!!!!」

歴代の強化アーマー屈指の貫通力と弾速を誇るスピアチャージショットがシャドウに放たれた。
しかし。

シャドウ「甘いっ!!」

レーザーエッジでスピアチャージショットを弾いた。

エックス「何!!?」

スピアチャージショットの弾速を見切ったばかりか弾いた。
これには流石のエックスも驚愕した。

シャドウ「今の俺に小細工は通用せんぞエックス」

エックス「くっ、ならガイアアーマー!!」

ファルコンアーマーからガイアアーマーに換装して床に着地。
着地すると床が陥没し、部屋全体を揺らす。

シャドウ「ぬっ!?」

スパイダー「何て重量だ…部屋全体が揺れやがった…」

アクセル「これがエックスのガイアアーマー?」

ルナ「ああ、パワーと防御力は歴代最強だ。その代わり…」

シャドウ「爆砕砲!!」

キャノン砲から再び重力弾が放たれる。
エックスは腕を防御フィールドを発動と同時に交差させ、余裕で耐え凌いだ。

シャドウ「何だと!!?」

エックス「ガイアチャージショット!!」

ガイアアーマーのチャージショットがシャドウに向けて放たれた。
その威力はまともに喰らえば凄まじいダメージを与えるが…。

シャドウ「いくら強力でも、そんな遅い攻撃が当たるか!!」

ガイアチャージショットをかわし、レーザーエッジで斬り掛かるが、エックスはレーザーエッジを腕で受け止める。

エックス「ガイアインパルス!!!!」

ガイアアーマーの出力を拳に乗せたストレートがシャドウに炸裂。
顔面に喰らったシャドウが吹き飛んだ。

シャドウ「ぐっ!!何て破壊力だ…だが、同じ手は通用せんぞ!!ガイアアーマーとやらの弱点も分かったことだしな!!」

高速で動いてエックスの背後に回ると、足払いをかけ、転倒させる。

シャドウ「そのガイアアーマーはとてつもない出力からお前を守る為に、相当頑丈に…しかも重く出来てるようだな。しかし裏を返せばさっきのファルコンアーマーとやらはおろか、通常時にすら敏捷性で劣るという事。事実、一度倒れてしまえば起き上がるのは楽じゃないだろう」

エックスの胸に足を乗せ、レーザーエッジを翳すシャドウ。

エックス「ぐっ…」

シャドウの言う通り、ガイアアーマーは歴代の強化アーマーの中で一番使い方が難しいアーマーだ。
一度は完全に使いこなせたが、今のエックスには100年間のブランクがある。

シャドウ「エックス、分かるだろう?俺は強くなった。これが超フォースメタルの力だ。俺はイプシロン様に忠誠を誓い、力を授かったのだ!!」

嘲笑いながらエックスを見下ろすシャドウだが、エックスはそれを睨み返す。

エックス「そんな力のために仲間を売ったのか!?何が理想だ!!お前達は力に溺れたイレギュラーだ!!」

シャドウ「イプシロン様をイレギュラー呼ばわりするのは許せんな…エックス、お前なら仲間にと思ったが、此処までだな。せめてもの情けだ。あの女の元まで送ってやる!!」

ルイン「そうはさせないよ!!」

突如天井が破壊され、そこからルインが現れ、シャドウにセイバーによる一撃を浴びせる。

シャドウ「ぐっ!!?貴様…生きていたのか…」

エックス「ルイン!!」

ルイン「ようやく会えたねシャドウ。君にたっぷりとお返ししてあげる!!第2ラウンド、行くよシャドウ!!」

シャドウ「ぐっ!!お前、あの高さから落ちて何故生きている!!」

ルイン「私がダブルジャンプを扱えるの忘れてた?ダブルジャンプで落下の衝撃を和らげたんだよ。まあ、それでも君から貰ったダメージや落下のダメージも酷かったからダメージが回復するまで身を隠してたんだよ」

シャドウ「くそ、なら今度は粉々にしてやる!!覚悟しろ!!」

キャノン砲のエネルギーチャージを開始するシャドウ。
大爆砕砲を放つつもりなのだろうが。

ルイン「甘い甘い!!ダッシュセイバー!!」

ダッシュで間合いを詰め、ダッシュの勢いを加算した斬撃を喰らわせる。

シャドウ「ぐっ!!」

ルイン「君のバトルスタイルは私達に近いからねえ。対策は簡単に思いつけるよ。大体おかしいと思わない?いくら超フォースメタルとやらで強化していても1人でエックス達を相手に出来たことに。エックス、もういいんじゃない?本気出して?」

エックス「ああ」

ガイアアーマーからフォースアーマーに切り換えたエックスがシャドウを睨み据えた。

アクセル「やっぱり100年間のブランクは大きいよね。特にガイアアーマーみたいに癖の強いアーマーは勘を取り戻すのに時間がかかるし」

ルナ「でもこれで負けてやる理由はねえだろ。やっちまえエックス!!」

エックス「ああ、プラズマチャージショット!!!!」

シャドウに向けて放たれたプラズマチャージショット。
シャドウはレーザーエッジで受け止めるが、プラズマが発生、シャドウにダメージを与えていく。

シャドウ「ぐおおお!!?」

エックス「噂で存在は知っていても各アーマーの特性までは知らないだろう?ファルコンアーマーとガイアアーマーは特に癖が強いアーマーなんだ。」

シャドウ「まさか、貴様…俺を練習台にしていたとでも言うのか!!?」

エックス「いや、実際危ない部分もあった。超フォースメタルとやらの強化が予想以上だったからな…ファルコンアーマー!!」

ビームスピアとXブレードの二刀流でシャドウを追い詰めていくシャドウ。
空中を自在に飛び回り、一撃離脱を基本とし、時にはスピアチャージショットまで放たれる。

シャドウ「ぐっ…くそおおお!!!!」

エックス「ガイアアーマー!!」

再びガイアアーマーに換装するとシャドウに向かっていく。

シャドウ「はっ!!馬鹿が、ガイアアーマーは俺には通用…」

エックス「ガイアチャージショット!!」

至近距離から放たれたガイアチャージショットを受け、シャドウは吹き飛ぶ。

エックス「ようやく思い出したよ。ガイアアーマーの特性を…ガイアアーマーは圧倒的な防御力を活かした接近戦で真価を発揮する。このようにな!!」

ガイアアーマーのチャージショットは、バスター重視装備のニュートラルアーマー並みにエネルギーチャージの所要時間が短い。
つまり速射性に置いては数あるチャージショットの中でも特に優れた装備なのだ。
しかも至近距離で放たれたとあってはネックである弾速の遅さ、射程距離はまず影響しない。
ガイアチャージショットを連発を受け、シャドウのアーマーが弾け飛ぶ。

シャドウ「(こ、殺される…な、何とか逃げなければ!!)」

爆砕砲を放つシャドウ。
ガイアショットを放って相殺するが…。

アクセル「エックス!!逃げられるよ!!」

エックス「しまった…」

爆煙に紛れて逃げようとするシャドウ。
咄嗟にブレードアーマーに換装しようとした時であった。

スパイダー「残念♪そうはいかないんだな。フォーチュンカード…ストレートフラッシュ!!!!」

シャドウ「ぐあああああっ!!!!?」

ハイパーモード・トリックスターを発動してシャドウの動きを見ていたスパイダーが広範囲にカードボムを連射、叩き落とす。

エックス「これで終わりだシャドウ!!ガイアショットブレイカー!!!!」

掌に収束させた超圧縮エネルギー球がシャドウに炸裂。
既にボロボロだったシャドウはガイアショットブレイカーを受けて消滅した。 
 

 
後書き
あのイベントはなし。

ファルコンアーマーとガイアアーマー登場。
歴代のアーマーでもぶっ飛んだ性能です。
その分癖が強い。
原作アルティメットアーマはファルコンアーマーとガイアアーマーを合わせたような感じがします。

 
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