リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another113 蘇る邪悪
前書き
あいつが復活
デジモンカイザーの空中要塞に突入した大輔達。
地上のことはフェイト達に任せて自分達は全力で戦うだけだ。
要塞内でブイモン、ロップモン、ワームモン、ブラックテイルモンを進化させて思う存分暴れさせる。
大輔「ひとまず……動力室さえ壊せば、これも止まるだろうよ」
賢「ああ、まずはこの要塞の動力室を探そう」
移動を続ける大輔達の前にキメラモンが数体現れる。
リイン「うわあ~大歓迎ですう」
アインス「本当にな……」
大輔「邪魔させねえぞ!今まで溜めに溜めといたエネルギーを解放する!!撃てえ!!ゴールドブイドラモン!!」
ゴールドブイドラモン[ブイブレスアローMAX!!]
ゴールドブイドラモンがキメラモン達に向けて放った極大の熱線が、キメラモンを1体粉砕した。
アインス「行け!!ラピッドモン!!」
ラピッドモン[ゴールデントライアングル!!]
ゴールドブイドラモン同様に運命のデジメンタルでアーマー進化したラピッドモンが逆三角形の光線を放つ。
ジュエルビーモン[スパイクバスター!!]
レディーデビモン[ダークネススピア!!]
ラピッドモンの光線を受けて怯んだところをジュエルビーモンとレディーデビモンが技を繰り出してキメラモンを細切れにした。
かつては大苦戦したキメラモンを今では殆ど容易く倒せるようになったことに自分の成長をある程度実感出来た。
リイン「全部倒したです」
賢「そうだね」
アインス「だが、油断は禁物だ。ここは奴の要塞で奴が有利な場所だ」
大輔「そして俺達を潰すために全力で来る」
天井を壊して舞い降りてくるのはヘルキメラモンだった。
キメラモン以上に醜悪で力は凄まじい物がある。
カイザー「貴様らは…一体どこまで僕の邪魔をすれば気が済むんだ!!」
自分の人造デジモン軍団を倒され、今ではヘルキメラモンしか残されていない。
この現状に苛立っているデジモンカイザー。
大輔「遊びの時間は終わりだぜ~?ちょいとばかしおいたが過ぎたみてえだな」
賢「ヘルキメラモンか…確かにパワーは大した物だね…でも…」
アインス「所詮はパワーだけだ!!」
リイン「パワーだけじゃ、リイン達には勝てねえです!!」
全員がマグナモン、ベルゼブモン、ラピッドモン、ベルスターモンに進化し、ヘルキメラモンを睨み据えた。
ヘルキメラモンが咆哮を上げながらネオデビモンの腕で殴りかかる。
マグナモンは避けることもせずに片手で受け止めた。
カイザー「な、何!!?」
マグナモン[軽い一撃だ。素材では劣るはずのキメラモンカオス。そして人造デジモンのラストティラノモンやギガシードラモンの足元にも及ばない。]
ラストティラノモンとギガシードラモンの現デジタルワールドに置いて最強クラスの究極体デジモンのデータを我が物にしたマグナモンは前世の最高潮時代と比較してもそれを上回る程の力を得ていた。
マグナモン[確かにヘルキメラモンは究極体の中でも最強クラスの部類に入る。だが、ただ本能のままに力を振るうような奴に負ける程耄碌はしていない…マグナムパンチ!!!!!]
ヘルキメラモンの拳を弾いて、肉薄すると、横っ面に強烈な一撃を喰らわせ、吹き飛ばす。
ベルゼブモン[モードチェンジ、ベルゼブモン・ブラストモード。カオスフレア!!]
陽電子砲を構え、ヘルキメラモンに向けて、前方に魔法陣を展開すると強烈な砲撃を放つ。
まともに砲撃を受け、更に吹き飛ばされる。
マグナモン[お前達は一乗寺治を]
ベルスターモン[任せて頂戴]
ラピッドモン[お仕置きタイムだよ~]
ベルスターモン、ラピッドモンは4人を乗せると、デジモンカイザーの元に。
マグナモン[オーバードライブ!!マグナムパンチ!!]
オーバードライブで自身の力を底上げすると、拳の弾幕をヘルキメラモンに叩きつける。
ベルゼブモン・BM[デススリンガー!!]
そしてベルゼブモン・ブラストモードも、ヘルキメラモンに向けて砲撃を放ち、ダメージを蓄積させていく。
そしてデジモンカイザーの元に辿り着いた大輔達。
大輔「さあて、デジモンカイザーさん。あんたの終わりの時だぜ?」
カイザー「終わり…?笑わせるな!!まだ終わりじゃない…僕はいつも完璧なんだ!!」
賢「それは今まで、今回は違う。間違いだったんだよ兄さん」
カイザー「間違い!?この僕のする事に間違いなんて無い!!僕はお前達のような凡人とは違う!!そうだ…僕が造ったヘルキメラモンがお前達に負けるものか!!!!プログラムデータの扱いは僕の方が優れて…」
アインス「プログラムデータ…まだそんな事言っているのか!?この世界で生きているデジモン達をお前はちゃんと見てきたのか!!?」
リイン「大体デジモンを造るって何ですか…?色んなデジモンのデータを寄せ集めて、沢山の命を玩具にして…馬鹿です。大馬鹿です!!」
大輔「デジモンはあんたの玩具じゃねえんだよ!!このクソガキが!!」
賢「兄さん、子供の我が儘はここで終わりだ」
マグナモンとベルゼブモン・ブラストモードとヘルキメラモンの戦いは激しさを増していく。
攻撃の手を休めないマグナモンとベルゼブモン・ブラストモードにヘルキメラモンがとうとう地面に叩きつけられた。
カイザー「あ、ああ…」
大輔「皇帝ごっこは終わりだ。現実世界に引きずり帰してやる」
カイザー「こ、こんなはずじゃ…僕はこんな所で…プログラムデータの扱いで負けるはずが…」
大輔「…なあ、賢。お前現実世界でワームモン見せたことあるか?」
賢「?無いけど」
大輔「成る程な、じゃあ帰る場所は聖竜学園決定。このクソガキに現実を見せてやるとしよう」
そうしてデジモンカイザーに歩み寄る大輔。
デジモンカイザーは鞭を振るうが、軌道を読まれて掴まれる。
カイザー「!?」
大輔「はいはい、いい子だから一緒に帰りましょうね~」
話すのも馬鹿らしいと言いたげに鞭を奪う。
デジモンカイザーに近付いたその時である。
不意にデジモンカイザーが苦しみ始める。
次の瞬間、彼の口から真っ青な何かが飛び出した。
それは床に着地した途端姿をデジモンカイザー…一乗寺治と瓜二つに変える。
派手に咳き込むデジモンカイザーとは対照的に、偽物は余裕の笑みさえ浮かべて宿主を振り返った。
「今までご苦労だったな」
カイザー「な…っ!?」
「ご希望通りデジタルワールドに連れていって、様々な知識を与えて夢を見させてやった。だが、お前はもう用済みだ。ヘルキメラモン。私の新たな肉体として頂くぞ!!!」
カイザー「な、何だ…と…っ」
デジモンカイザーはそのまま床に崩れ落ちる。
偽物は再び真っ青な塊となって、気絶しているヘルキメラモンに寄生した。
ヘルキメラモン[はーっはっはっは!!]
ヘルキメラモンから聞こえてくるこの耳障りな声。
この声は…。
マグナモン[お前、まさかヴァンデモンか!!?まさか一乗寺治に寄生して生き延びていたとはな!!だが、ヘルキメラモンに寄生したところで無駄だ!!今度こそ葬ってやるぞ!!!]
ヘルキメラモン[出来るかな?3年前に受けた屈辱を倍にして返してやるぞ!!]
選ばれし子供達とデジモンのヴァンデモンとの最後の戦いが幕を開いた。
後書き
ブイモン[あはははは!!ブイモンのチョコレートハウスと言う名の後書きにようこそ。02編のラスボスはまさかのヴァンデモンでした。“キメラモンカオスじゃなくてヴァンデモンがラスボスかよ!!”ってツッコミを入れた読者の皆さん。取りあえず落ち着いてくれ。まあ、ヴァンデモンの復活はゴキブリの如く、何度でも何度でも、な・ん・ど・で・も、NA☆N☆DO☆DE☆MO!!!って言うしな。取りあえずヴァンデモンラスボスは02の宿命だと思って諦めてくれ。でも読者のみんなはこの結果を何となく予想はついていたはずだ。今までのAnotherストーリーを呼んでいて目で見たり出来ず、感覚でしか捉えられないホメオスタシスや暗黒の海的な不思議な何かを感じただろう?今まで散々な扱いだったから最後くらいはヴァンデモンをラスボスしてあげようと言う作者の憐れみからこうなったんだ。まあ、ぶっちゃけ、X抗体やインペリアルドラモン・パラディンモードがあるから何があっても絶対確実に負けないんだけどな!!ふははははははははっっっ!!!!!!]
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