Bad End World
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四夜目
前書き
事実と思い出
「アキレアはどこから来たの?」
あれから何日経っただろうか。
ホタルと仲を深めてしばらくしたある日、
ホタルが話しかけて来た。
「どこから?」
「住んでた街とかさ」
「…忘れた」
嫌なことを思い出し咄嗟にそう言った。
すると、ホタルは驚いたような表情を
した後何故か申し訳なさそうに
「ごめんね」とつぶやいた。
どうして謝ったんだろう。
「嫌な思い出なんて、人にはなせないもんね」
「…ホタルは?」
「え、僕?ここよりずっと遠く」
何処か遠く離れた場所を見つめるように
壁を見上げた。
その眼は、切なさを帯びていた。
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