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戦姫絶唱シンフォギアM~ほぼ無敵が転生したそうです

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32話 希望の歌と闘神

 二人称Side(伊吹は「」。勇治は、勇治「」)


 伊吹は踵落としで痛い男を地面に落とし、上級攻撃術のアイシクルペインを当てたが
 痛い男は仮面ライダーコーカサスに変身されていた

[ハイパークロックアップ]

 コーカサスは左腰にある『ハイパーゼクター』のスイッチを押し
『ハイパーゼクター』から電子音が聞こえた


[ハイパークロックオーバー]

「がはッ!?」

 気づいた時にはコーカサスからどんどん離れていき、電子音が聞こえ、体に所々激痛を感じた
 伊吹は地面に体を乱暴に打ち付けて、俯せになっている

 額は斜めに薄く切れており、額から流れた血が左目に流れていった
 伊吹はよろめきながら立ち上がり、左目に生温い血が入った事が分かった

 左腕で左目をこすり、自分に歩いてくるコーカサスが見えた

「快方の光よ宿れ...ヒール」

 弱々しく詠唱し、治療術のヒールが伊吹の体を治す

 筈だった

 詠唱したが何も起きず、伊吹は少し驚いた
 あれ?ヒールを詠唱したけど、何故治らないんだ?

 疑問に思い、立ち上がると、コーカサスがもう目の前にまで来ていた

「このッ!」

 俺は全力でコーカサスの顔面目掛けて右フックを放ったが
 コーカサスは右手で俺の右腕を掴み、コーカサスの左手には握り拳が作られており

 右腕を掴まれて右腕を動かせないと分かり、コーカサスの右足目掛けて左足でローキックを当てようとした
 しかし、コーカサスは伊吹のローキックより早く、左手の握り拳を伊吹の右腕の関節に振り落とした

「ッ!?」

 ゴギッという骨が折れた音と声にならない激痛を感じ、右腕の骨が外れたか、折れたように感じた
 右腕に力が入らなくなり、痛みによって勢いがなくなった左足のローキックはコーカサスの右足に当たったが

 コーカサスは微動だにせず、一歩前に踏み込み
 左足を曲げて伊吹の腹部に勢いがついた膝蹴りが当たった

 伊吹は後退出来ずに直撃した為、腹部に異常な痛みを感じた
 思考が追い付かず、膝蹴りをくらったという事は分かった

「調子にのんなッ!」

 伊吹は叫びながらコーカサスに頭突きをくらわせ、コーカサスは頭突きをくらい、よろめきながら後退した
 伊吹は何度もバックステップをして、コーカサスから距離を置いた

 息苦しい。右腕に力が入らない。吐きそうだ
 最悪だ。治療術が使えない縛りプレイ、しかも右腕の関節が外れたか折れた...どうしようもねえな

 逃げる事はしたくない。俺が逃げれば、響やクリスや翼先輩に標的を変えるだろう
 俺は今どうなっているか、響達を見てみた 

響「響けッ!!」

 響がドスの効いた声で空中に浮いたキャロルを殴り落とし
 キャロルは地面に向かって吹き飛ばされた

翼「鳴り渡れ!!」

 翼先輩がドスの効いた声で地面に落下しているキャロルに向かって地面を蹴って跳び
 すれ違いざまに、刀でキャロルを切り上げた

クリス「希望の音よッ!!」

 クリスは腰部アーマーを展開し、腰部アーマーから小型ミサイルが一斉に発射された
 切り上げられたキャロルは空中で体制を立て直そうとしていたが
 キャロルに吸い込まれるように小型ミサイルがキャロルに当たり
 他の小型ミサイルはキャロルに当たった小型ミサイルの爆風によって連鎖爆発を起こした

『MEGA DETH PARTY』

「・・・」

 もう響達に教える事は何もない
 というか、ラスボスだぜ?
 レベルカンストしたの?筋力全振りなの?
 攻撃力が二倍になる腕輪を装備してから攻撃力を二倍にするバフでも付けたの?
 
 何考えてんだ俺は、とにもかくにもこいつを倒そう!
 伊吹は右腕が動かないハンデがあるが、それでもこいつを倒さなくてはいけない

「行くぞ!この黄金虫!」

 さて、ハイパークロックアップに対抗する策は
 リミッターを20外して戦ったら同じ速度になる筈

 多分

「開放!」

 伊吹がリミッターを20外した瞬間に喉から何かが込み上げてきた
 何かを吐かないように口に左手を押さえつけたが
 押し出すように喉から何かが込み上げてきて、吐き出した

 口全体に鉄の味がし、口から何か、否、血が出てきた 
 左手の手のひらの全体に血が付き、溢れでた血は左手の甲に滑り、滴り落ちている
 もう一度手のひらを見ると、赤い血と、ドス黒い血が混ざっている

 自分の体に異常な事が起こっている。そう確信した
 術が使えない事、マムった事に何か関係があるのか?

 伊吹は、自分がマムった事にコーカサスは少し驚いたが
 チャンスを勝利に変える為『ハイパーゼクター』のスイッチに手を伸ばし
『ハイパーゼクター』のスイッチを押した

[ハイパークロックアップ]

 伊吹は電子音が聞こえた瞬間にコーカサスに走り、左手に握り拳を作り
 全力で倒すと決めた

 ~ハイパークロックアップ中~

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 伊吹は全力でコーカサスに向かって走ったが、コーカサスは伊吹より少し速い
 おいおい、20外してこれかよ...だったらフルボッコにする為に40外すか

「開放う”ッ!?」

 伊吹はリミッターを40開放した瞬間に急に体全身に力が入らなくなり
 膝から崩れ落ちていった。コーカサスは不思議に思ったが伊吹に向かって歩いた

コーカサス「何をしている。立たないなら、決めさせてもらおう」

 俯せに倒れてしまい、顔も上げる事が出来ない
 指先すら動かないとか、死ぬから!死ぬから!せめて10秒でいいから動いてくれよ!

 コーカサスは『ハイパーゼクター』のホーンに手を伸ばし
 ホーンを倒した

 [マキシマムライダーパワー]

『ハイパーゼクター』から電子音が聞こえ、必殺技(即死)がくるんじゃないかと思った
 ちょ!本当に動かないッ!動け動け動け動け動け動け動け動け!!
 何度も体を動かそうとするが、力すら入らない。このままだと死ぬ

 コーカサスはライダーキックが当たる範囲まで伊吹に近づき

コーカサス「死ね」

 コーカサスの右足にタキオン粒子が集束され
 足を少し上に上げ、伊吹の後頭部に振り落とした

 しかし、その攻撃は伊吹の後頭部には当たらなかった

「.....勇治か?助かったわー」

 コーカサスの右足の振り落としは勇治が右腕で受け止めていた
 今季最大?の危機一髪だ。本当にいい所で来るよな、勇治

勇治「気にするな、仲間だろ」
「うわ、イケメン」

 伊吹はこの状況でもふざける事が出来るのは、勇治を信頼しているからだ
 勇治ならコーカサスを倒してくれる。そう思っている
 あれ?これフラグ?...まあ、ハイパーフォームみたいだし、今の勇治は誰よりも速いな

勇治「覚悟しろ、コーカサス。どんな手を使って生き返ったかは知らないが、貴様は俺が倒す」
コーカサス「戯れ言をッ!」

 コーカサスは三度バックステップをし、勇治は伊吹を飛び越え、コーカサスに向かって走っていった
 というか、俺はどうすればいいんだ!?まともに体が動かないのに!?
 このままだと、戦いに巻き込まれて.....

「.....誰か手を貸してくれ.......」

 伊吹は呟いたが、誰も助けてはくれない
 勇治がコーカサスに勝ってくれないと、俺...殺されるわ.........せめて術さえ使えれば勝てるんだが
 そう思いながらため息をつき、勇治とコーカサスを顔を上げて見た

勇治「はあッ!」

 勇治は右ストレートをコーカサスの顔面を殴り、下に押し込むように殴り飛ばした
 コーカサスは体が一回転し、勇治は左手に握り拳を作り
 一回転しているコーカサスの顔面を左拳で殴り、前に押し込み、前に殴り飛ばした

 しかし、勇治の攻撃はこれだけでは終わらず
 地面を蹴り、コーカサスに走ったかと思いきや
 殴り飛ばしたコーカサスの顔面にもう一度右ストレートでコーカサスの顔面を殴り、ぶっ飛ばした

「いや、強すぎだろ!」

 え?何これ?これ夢なの?夢ならそれでいいけど、勇治...そんな連続で追撃するようなやつだっけ?

 三度も殴り飛ばされたコーカサスは乱暴に体を打ち付け、俯せに倒れている
 勇治は何も言わずにコーカサスに向かって歩き、左腰に装着している『ハイパーゼクター』のスイッチを押した

[ハイパークロックアップ]

『ハイパーゼクター』から電子音が聞こえ、伊吹は
 御愁傷様です、とコーカサスに心の中で合掌し、何故か、処刑用BGMでも聞こえてくるような気がした

 ~ハイパークロックアップ中~

 人間では到底追い付く事が不可能(例外有り)の圧倒的な速さでコーカサスに向かって走り出した
 コーカサスは俯せに倒れているが、勇治はコーカサスの腹部を右足で蹴り飛ばした

 蹴り飛ばされたコーカサスは斜め上にゆっくり浮いていったが
 勇治は右手に握り拳を作り、右拳でコーカサスの後頭部を殴り、コーカサスは地面にゆっくり落ちていった
 右足でコーカサスの腹部を蹴り上げ、コーカサスの体はくの字に曲がりながら空中に浮き
 勇治は体を横に一回転させ、コーカサスの脇腹に回し蹴りが当たり、ゆっくり吹き飛んだ

 [ハイパークロックオーバー]

 ~ハイパークロックアップ終了~

 ハイパークロックアップが終了した事を『ハイパーゼクター』が電子音で伝え
 コーカサスは凄い勢いで吹き飛んだ

 勇治の真上の空間に緑色の円形の空間が現れ
 三つの飛行物体と一本の剣が現れた

 剣は勇治の目の前に突き刺さり、三つの飛行物体は勇治の周りに浮いている

「・・・」

 今の伊吹の表情を例えるなら
 エ○ンの母親を助けようとハ○ネスは巨人を殺そうとしたが
 ハ○ネスは巨人を生で見て固まった時の表情に、今の伊吹の表情は酷似している

 何故勇治の目の前に『パーフェクトゼクター』が地面に突き刺さっているのか
 何故勇治の周りにの三つのゼクターが浮いているのか
 伊吹は、この二つの疑問を今すぐ勇治に問いかけようとした

「.....勇「覚悟しろ」あ、聞こえないんですね、分かります」

 伊吹が問いかけようとすると勇治が地面に突き刺さっている『パーフェクトゼクター』を抜き
 勇治の周りに浮いている三つのゼクターが勇治の手の近くに浮きながら移動し

 勇治が一つ一つ浮いているゼクターを右手で掴み、『パーフェクトゼクター』に何かしている
 見えねえ!?何をしているのかが全然見えねえ!?

 伊吹は首を左右に動かして見ようとするが、見えない
 勇治は最後の『サソードゼクター』を掴み、『パーフェクトゼクター』に何かしている

 いや、ただ単に『パーフェクトゼクター』に三つのゼクターを装着させてるだけじゃないのか?
『パーフェクトゼクター』に浮いていた三つのゼクターを装着させると...ヤバい

 [エールゼクターコンビ]

『パーフェクトゼクター』から電子音が聞こえ、伊吹の顔は青ざめていき、今から起きる災害の規模を想像した
 仮に勇治がマキシマムハイパーサイクロンを連続で撃ったらどうなるか

 多分。いや、きっと隣の都道府県のビルや家がなくなる。跡形もなく
 今の勇治を止められる軍隊は世界中何処にもいない。というかそんな兵器を持っている軍隊は危険だ

「勇治、早まるな。街に一つの大通りを作る気か!?マキシマムハイパーサイクロンは絶対!使うな!!」
勇治「わ、分かってる。マキシマムハイパーサイクロンは絶対に使わないから安心しろ」

 伊吹は必死に叫び、勇治は『パーフェクトゼクター』を右手で持ちながら振り返り
 伊吹の叫びに少し驚き、マキシマムハイパーサイクロンは使わないと誓った

「あ、言い忘れていたけど油断すんな!俺は何故か術使えないし、コーカサスは何か仕掛けてる...と思う!」
勇治「ッ!.....まさか...」

 伊吹は言い忘れていた事を勇治に叫び、とにもかくにも頑張れ!、と伝えた
 勇治は伊吹が術を使えないのは、F(フォニック)G(ゲイン)・デストロイヤーが起動しているからだ
 放出・具現化したフォニックゲインを消滅させる。それがF(フォニック)G(ゲイン)・デストロイヤー

 伊吹は体内のフォニックゲインを使用して術を詠唱する
 全ての術はフォニックゲインを放出・具現化させる
 つまり、伊吹が術を詠唱しても術が使えないのは、放出・具現化したフォニックゲインを消されているからだ

勇治「そうか、奴とは伊吹なのか」
「?...どういう事?」

 ん?奴とは伊吹?...つまり、どういうことだってばよ
 伊吹は考えたが、特に何も分からないので、勇治の戦いでも見ようと思った

勇治「伊吹、お前が術を使えるように俺が何とかする。回復に励め」
「あいあいさー」

 勇治はコーカサスに向かって走り出した。コーカサスは一歩たりとも動かず何もしていない
 伊吹は勇治と戦ってから何もしていないのは怪しいと思い、コーカサスが何か仕掛けていると思った
 少しでも勇治のサポートをしようとコーカサスを凝視し始めた

 勇治は『パーフェクトゼクター』を右手に持ち、勇治は止まり、腰を深く落として横に一閃をして斬った
 コーカサスの胴体から火花が空に舞い、勇治は左手に握り拳を作り、コーカサスの腹部を殴ろうとしたが

コーカサス「させん!」
勇治「なッ!」

 コーカサスは左膝を折り曲げて勇治の右腕に左膝を当てて軌道をずらした
 空振りした右拳はコーカサスに当たらず、勇治は驚いた

 コーカサスは右手に握り拳を作って瞬時に勇治の顔面を殴った
 そして、殴った右拳を引いて勇治の顔面をもう一度殴って体をねじりながら押し込んだ

勇治「がはッ!?」
「勇治!」

 勇治は吹き飛び、何度も体を打ち付けたが右足で地面のコンクリートをぶち抜き
 体の勢いを殺してから右足を引き抜いて立ち上がった

「お前人間じゃねぇ!?」
勇治「いや、人間じゃないが?」

 勇治は伊吹に振り返って返事をし、いや、そうだけどさぁ!?、と伊吹は叫び、考えてみた
 いや、勇治は普通の人間ではないけど、コンクリートぶち抜いて勢いを殺すとか人間離れ技だろ!
 あれ?普通の人間じゃなくて、オーバーロードインベスに変身出来る人間?、人間離れ技?.....あれ?
 ん?え?え?.....訳が分からなくなった

勇治「気にするな...だろ?」
「お、おう(俺の勢いも殺す勇治、恐ろしい子!)」

 勇治が全ての勢いを殺す『勢い殺し(フォースブレイカー)』(今思い付いた)を習得したのかと思った
 ふざけた事を考えていると、コーカサスの後ろに瓜二つのコーカサスが二人歩いてきた

「ファッ!?」
勇治「一人?...いや、二人?」

 瓜二つの二人のコーカサスは 『ハイパーゼクター』を装着しており、コーカサスと何も変わっていないダミー
 伊吹は二人のダミーが『ハイパーゼクター』に手を伸ばそうと指を動かしたした事に気付き

「勇治!!」
コーカサス「これで終わりだ」

 コーカサスの言葉を合図にダミーは『ハイパーゼクター』に手を伸ばし
 勇治は伊吹の叫びを聞き、急いで『ハイパーゼクター』のスイッチを押した

 [ハイパークロックアップ]

 ~ハイパークロックアップ中~

 何とか奴らより早く『ハイパーゼクター』のスイッチを押す事が出来た
 今回は伊吹に助けられたな、少し戸惑ってしまった。後少し押すのが遅かったら確実に負けていた

 勇治は伊吹の術を使えるようにする為に、コーカサスが持っているFG・デストロイヤーを壊す事にした
 本当はコーカサスを倒して問い詰めようと思っていたが、予定変更だ

 コーカサスが新たに二人現れた
 この事実は曲がりようがない事実。今出来る事は最善の処置を施すまで

 勇治はコーカサスに向かって走り出した
 伊吹は時を止めれる。いや、時を奪う事が出来る。一也がその事を伝えてくれた
 流石に信じられなかったが、クロックアップ中で動けなくなった事に驚いた

 時を止める力と同等の力。その力を今まで俺達に見せてこなかったのは理由があるのだろう
 ・・・いや、流石に時を止める事は出来ないだろ

 勇治はオリジナルのコーカサスの目の前で止まり、『ハイパーゼクター』を奪った
 この『ハイパーゼクター』の内側にFG・デストロイヤーが入っている筈だ
 いや、大体身近な所に隠されている。とか思ったからな

 勇治は二人のダミーの『ハイパーゼクター』も奪っておこうと思い
 オリジナルのコーカサスの横に立っているダミーの『ハイパーゼクター』を二つ奪い、伊吹の近くに二つ投げた

 伊吹の術を使えなくさせている『ハイパーゼクター』
 オリジナルのコーカサスの『ハイパーゼクター』を握りしめ

 バキッという音と共に完全に握り潰した
 勇治は後少しでハイパークロックアップが終了する事を知っていたので大きくバックステップをした

 [ハイパークロックオーバー]

勇治「伊吹!術を使えるぞ!」

 勇治は伊吹に振り返り、伊吹に伝えた
 伊吹は少し驚いたが、とりあえずリミッターを全て着けてみる事にした
 ...ん?体が動くぞ?リミッターを全て着けてからだいぶマシになったし、どういう事だ?
 力が入らなかった体に力が入り、立てるような気がしたので立ち上がり

「んじゃ、最初からクライマックスだ!」
「全てを破壊し、全てを創り直せ!来たれ!破壊と生誕の轟雷!!」

 勇治はこの詠唱から放たれる術が大体分かり、ハイパークロックアップで逃げる事にした

[ハイパークロックアップ]

 勇治は消え、ここに居るのは四人だけ、そして、放たれる術は

「リバース!クルセイダー!!」

 半径100mに巨大な魔方陣が地面に浮かび、空には何重にも重なった黄色の魔方陣があり
 何重にも重なった黄色の魔方陣から、

 オリジナルのコーカサスとダミーのコーカサスに黄色の魔方陣から巨大な雷が幾度も落とされ
 伊吹の周りのコンクリートを粉々に砕き、土に埋まっている石も粉々に破壊した

「あー、よくも俺を死ぬ手前まで追い込んできたな、それは凄いわ、本当凄い」

 俺にも我慢の限界があるんでね、散々ボコボコにしてくれたな
 堪忍袋の尾が切れちまったよ。もう一発、やるか

「全てを破壊し、全てを創り直せ!来たれ!破壊と生誕の轟雷!」
「リバァァァァァァスクルセイダァァァァァァァァァァ!!」

 激しい雷が辺りに響き渡り、地面のコンクリートは雷によって割れ
 雷は伊吹に当たらずにオリジナルのコーカサスとダミーのコーカサスに何度も当たり
 オリジナルとダミーの悲鳴が辺りに響いた

 #####

勇治「・・・」
「・・・やっちった☆」

 勇治は伊吹の術に巻き込まれない為に退避し、そして、戻ってきた
 伊吹の立っている場所は無事だが、勇治の立っている場所と、周りは粉々になった瓦礫で埋め尽くされている

 勇治はここに隕石でも落ちたんじゃないかと本気で思った
 伊吹は勇治に気付き、この惨状に満足した顔で瓦礫に指を座した

勇治「殴っていいか?というか殴らせろ」
「ちょちょ!待ってくれよ!「煩い黙れ!誰がこんな瓦礫まみれにしようとした!?十回殴らせろ!!」」
「うわぁー勇治が虐めるよー(棒)」

 勇治は伊吹にかなり怒っているが、伊吹は調子に乗っている
 勇治は、コイツを調子に乗せたらかなり鬱陶しい、と思い、ため息をついた

「まあ、調子に乗るのは一旦終了」
「コイツらはどうする?ブラックホールにでもぶちこんでおく?」
勇治「呼吸をするかのように怖い事を言うな!」

 伊吹は軽くジョーク(ブラック)を言ったつもりだが、勇治に注意された。これいかに
 この三人のコーカサスをブラックホールにぶちこめば他の世界に転移させれるんだけどな

「まあ、身ぐるみ剥いでから転移させるとしますか」

 伊吹は、コンクリートの道だった瓦礫を三人に向かって歩き
 とりあえず全て奪わせてもらいますか、変身セットは全て戦利品として、持って帰るからな

勇治「.....盗むのか」
「戦利品。コイツらの変身セットは有効活用出来るし、珍しい物もたまに手に入れるんだよな~.....よいしょ」

 伊吹はオリジナルとダミーのコーカサスの変身道具を全て奪った
 とりあえず、ベルトとゼクターは弦十郎さんに頼んで色々調べてもらうとすっか
 タキオン粒子を使用した新たなシンフォギア。作れたらいいな

 伊吹は、変身が解除されているオリジナルのコーカサスのズボンのポケットに何か光っているのが見えた
 あれ?この光ってんのは何だ?一応取ってみるか
 ズボンのポケットから光っている物を取ると、黒い無線機のような物を発見した

 伊吹は『変身ベルト』と『ライダーブレス』と『ライダーブレス』に装着されている『カブティックゼクター』
 このセットを三つ持っており、黒い無線機は地面に置いた

「ほいっ、これ持っといて」
勇治「ん?これをか?」

 変身セット三つを勇治に投げ、勇治は受け取った
 変身が解けたコーカサスのポケットから拾った黒い無線機は投げずに
 黒い無線機を拾ってこっそりズボンのポケットに隠した

「それを弦十郎さんに戦いが終わったら渡しておいてほしい。後、この街爆発するから」
勇治「は?」

 一瞬思考停止してしまった勇治だが、伊吹の言った事を思い出した
 この街爆発するから.....だと?つまり、爆発か.....は?

「...ブラックホール(小声)...んじゃ、俺は休んでくるから」
勇治「ん?ああッ!?」

 伊吹は後ろに振り返り、歩き始めたので、返事を返すと
 強風が勇治を襲い、勇治は突然の出来事に驚き、目を瞑ってしまった

 何だ!?何が起きている!?
 勇治は両腕をクロスさせて顔を隠し、何かに体を引き寄せられている
 少しでも気を緩めたら体を持っていかれそうだ。何が起きている?

「あ、すまんすまん。配置ミスったわ(笑)」

 伊吹は笑いながらブラックホールの誤配置を謝った
 コイツらはブラックホールに吸い込んだけど、少し勇治に近かったか
 瓦礫もどんどん吸い込まれていくし、これは結構使えるな。家で使ったら家具ごと吸い込まれそうだが

「えっと?.....まあ、リザレクション!」

 俺と勇治は大体5mぐらい離れているが、そんなの応用で何とかなる
 術の構造とかはあんま深く考えていないが、改良とか出来るならやってみたい

勇治「?...疲れが消えた?」

 勇治の足下に緑色の魔方陣が現れ、円を描くように広がり、
 勇治は度重なる戦いで、体に疲れが溜まっていたが
 急に疲れが消え、体にさっきより力が湧いてきた。今ならもう一度戦っても全身全霊で戦える
 そう思っていたのもつかの間

 伊吹は勇治に振り返って走り出した
 は?、と府抜けた声を出す暇もなく右腕を掴まれ

「ほら!最終決戦は終わってねえぞ!空間移動で行くぞオラァ!」
勇治「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 伊吹は地面を右足で大きく踏み、地面が割れた。否、空間が割れた
 ガラスのように空間が割れ、伊吹は落ちていき、勇治も落ちていった

勇治「何をしているッ!?」
「戦いに行くんでぃす!疲れてないね!うん!よし、オッケー!」

 伊吹は勇治の返事も聞かずに勇治と共にどんどん落ちていった

勇治「伊吹!今すぐ殴らせろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 勇治は伊吹に怒りの怒号を伊吹の耳の近くで叫んだが、伊吹は

「安心しろ!死んでも生き返るからな!後、スピリッツリバース!」
勇治「安心出来るかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 伊吹のとんでも発言に勇治はかなり驚き、勇治は叫ぶ事しか出来ず、伊吹の体から凄い勢いで蒸気が出てきた
 フォニックゲインの残量が7割ぐらいになっていたから回復しておいた方がいいしね
 真下の空間が割れ、二人共速度を上げながら真下の割れた空間に落ちていった

勇治「し、死ぬかと思った」

 今回は違う方法で空間移動をしてみた。成功するとは思っていなかったけどな
 割れた空間に落ちていくと、景色が変わり、響達が戦っている場所に着いた

 勇治は両膝両手を地面に着けて下を向いている
 どうやら、伊吹のハチャメチャっぷりに着いていけないようだ

「どうした勇治!突っ込まないのか?」
勇治「いい加減にしろ。もう我慢の限「うおッ!?」」

 勇治はもう突っ込むのが限界と感じ、伊吹に不満をぶつけようとしたが
 伊吹は目の前に極大のレーザーが来ているのが分かり、驚きながら両手を前に掲げた

「ん?...レーザーなら吸収出来るかもしれない」

 伊吹は両手で極大のレーザーを受け止め、この極大のレーザーはフォニックゲインの塊という事が分かった
 手のひらの皮膚は今にも焼きただれてしまう程熱いが、そんなの気にしてられるか

 伊吹が受け止めている極大のレーザーは徐々に小さくなっていき
 伊吹の体が青い火花を散らしながら黒いオーラを纏っている
 
キャロル「何!?俺のを吸収しただと!?」

 あの極大のレーザーを放ったのはキャロルだった
 思い出をほとんど焼却し、70億人の絶唱すら凌駕するフォニックゲインのレーザーが伊吹と勇治を消す
 そうなる筈だったが、伊吹は放たれたレーザーを全て吸収し、己の力に変えた

 ほぼ無傷で立っているイグナイトモードの響は対抗策を思い付いた

響「翼さん!クリスちゃん!いい策が」
翼「立花。まさか、SC2Aを?」

 響の策という言葉に疑問に思った翼は響にSC2Aを使うのかを聞き
 響は頷いた

クリス「おいおい!そんな事したら体がもたねえぞ!?」
響「大丈夫!いい策があるんだ!」

 クリスは響の頷きに非常に驚きながら馬鹿な事をしようとしている響を止めようとしたが
 響は笑いながらクリスに言い、翼とクリスに説明をしようとしていた

 その頃、伊吹は吸収したフォニックゲインの力の制御が出来なくてに困っている

「多すぎて困るんだが、というか制御出来ない」

 全身から溢れてくるフォニックゲインの制御が難しい
 いや、制御出来ない。この作戦はちょっと失敗だったか?

 無限と言っても過言ではない程溢れ出てくるフォニックゲインを制御出来ない
 スピリッツリバースを使わなかったらよかった。そう思った

「ん?...は?」

 青い火花が目の前で舞っている事に気付き、体を見ると異常な光景がまた起こっている事に気がついた
 黒いオーラを身に纏い、青い火花が体の周りで散っている事に

 腑抜けた声の後に、一瞬の沈黙からまた腑抜けた声を発した
 もしかして、もしかしなくても、あの時のシンフォギアっぽいモノを纏うんじゃないかと思った
 でも、ちょっとというかかなりフォニックゲインがもの凄い速度で増えているんだが

「どうしよう.....そうだ...こうなったら一か八かで」

 空間移動で目の前の空間を歪ませ、歪ませた空間に右腕をぶちこんだ
 オーズドライバーでプトティラコンボに変身してコアメダルに増幅するフォニックゲインを与えればいい
 プトティラコンボに変身出来るかは分からんけど、そんなもん根性で何とかなるだろ

 伊吹はオーズドライバー(+オースキャナー)を腰に装着し
 溢れてくるフォニックゲインを心臓部に集わせた

 これで心臓部にある紫色の三つのコアメダルを体外に取り出せればいい。何か難しそうだけど
 フォニックゲインを心臓部に集わせると、胸の中心部が黄金の閃光を放ち、目の前が黄金の閃光に包まれた

「ッ!?...いや、眩しいわゴラァ!」

 胸の中心部の皮膚をすり抜けて三つの紫色のコアメダルがオーズドライバーのバックル部分に飛んでいった
 目の前が黄金の閃光に包まれていたが、元の景色に戻ったのが分かり
 オーズドライバーを見ると、バックル部分に三つの紫色のコアメダルがセットされているのが分かった

「成功か?...まあ、これでッ!」

 オーズドライバーの右腰にマウントされたオースキャナーを右手で持ち
 左手でバックル部分を斜めに傾け、オースキャナーでコアメダルをかざし読みとった

[キィンキィンキィン]
[プテラ!トリケラ!ティラノ!]
[プ・ト・ティラ~ノ・ザウルーゥス!]
 
 オースキャナーから電子音声が聞こえ、振動も感じた
 伊吹の体に恐竜系のメダルの絵が目の前に立体映像のように映し出され

 伊吹は『仮面ライダーオーズ:プトティラコンボ』に変身した
 基本カラーは紫。(コンパウンド)(アイズ)は緑色
 頭部にはプテラノドンを模した『プテラヘッド』胸部には円形の金色のプレートの『オーラングサークル』
『オーラングサークル』のプレートにはプトティラコンボ特有の絵がある

 背部に生えた翼状の姿勢制御器官『エクスターナルフィン』 
 体全体の筋肉は増幅され、装甲状の外骨格に覆われている『トリケラアーム』
 両肩には伸縮自在の角状外骨格の『ワインドスティンガー』
 キック力と脚力に優れる『ティラノレッグ』
 両大腿部に装着された伸縮自在の強化外骨格の『テイルディバイダー』
 右手にはティラノザウルスの頭部を模したアックスモードの『メダガブリュー』を持っている

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 伊吹は獰猛な獣のように天に叫び、体が紫色に光り始めた
 叫んだ瞬間に辺り一面にもの凄い冷気を発し、地面が氷付けになっていき、ピキピキという音を辺りに響かせた
 地面を凍らせる程の冷気が地面を凍らせながら響達に襲いかかろうとしたが

「ミスったッ!!」

 伊吹は右手に持ったメダガブリューで氷付けになった地面を叩き割った
 氷付けになった地面は凍った氷の部分だけに亀裂が入り
 バキン、という氷が割れた音と共に欠片になった氷が空に舞った

 伊吹は響達の目の前に空間移動をし、地面を凍らせながら自分に襲いかかってくる冷気を
 背中に生えた『エクスターナルフィン』を大鷲の翼の動きのように大きく一回前に羽ばたかせた
 地面を凍らせていた冷気はとてつもない暴風によってかき消され
 凍っていた地面も割れ、氷の欠片が空に舞った

 空中に浮いているキャロルは、伊吹の暴風に吹き飛ばされないように黄色の魔方壁を目の前に作り
 体を吹き飛ばされないように身を守っている
 
響「うわッ!?」

 突然目の前に現れた巨漢の生き物に驚き、尻餅をついた響だったが立ち上がり
 伊吹は後ろに振り返り、怪我はないかを確認した

「すまんすまん。ちょっと力が有り余ってな」

 伊吹は左手で響の頭をポンポンと二回軽く叩き、叩かれた響は叩かれた振動で頭が上下に揺れている
 響は声で伊吹と分かり、色々質問しようとしたがあまりにも頭を叩く力が強くて目が回りそうだった

「この力に慣れないといけないし...少し戦ってくるわ」
翼「待て、その力は何だ?」

 伊吹はキャロルに振り返り、今からする事を伝えた
 翼は声で伊吹という事は分かったが、見たこともない姿の力を聞いた

「仮面ライダーオーズ。古代の錬金術が作ったツールを使って戦う戦士」
クリス「オーズ?...って!錬金術か!?」

 伊吹はキャロルの錬金術を使ってオーズという仮面ライダーに変身したのかと思ったが
 伊吹は違うな、と言い

「後で説明するから、とりあえず準備しとけ!」

 伊吹は走り出し、クリスはおい!、と叫んだが
 伊吹は止まらずに背中の『エクスターナルフィン』を羽ばたかせてキャロルに飛んでいった

クリス「あたしの話を聞けって」
翼「雪音、伊吹はイグナイトの制限時間を気にしているようだ」

 クリスは翼の言葉にそうか、と言い、伊吹を見上げた

「おらおらどうした!!そんな攻撃じゃあ全っ然効かねえなぁ!!」
キャロル「化け物が!」

 体を空中で前方一回転させてメダガブリューをキャロルに振り落とた
 キャロルは黄色の魔方陣で身を守っているが、黄色の魔方陣に亀裂が入っている
 伊吹はとても楽しそうに黄色の魔方陣に回し蹴りをくらわせ、キャロルは徐々に押されている
 クリスは、もうコイツ一人だけでいいよな、と心底思った

翼「雪音。気にするな。いや、気にしてはいけない」
クリス「まさか、先輩もか?」

 クリスは翼の言葉の深い意味を知り
 そして、遠くから歩いてくる三人の影が見えた

「あははははははははは!!テンションうなぎ登りだねェ!!」
キャロル「図に乗るなッ!!」

 伊吹は『エクスターナルフィン』を羽ばたかせ、空中に浮きながら狂ったように笑っている

「これをくらっても立っていられる自信はあるか?」

 伊吹は『メダガブリュー』に大量にフォニックゲインを流し込み
『メダガブリュー』のが禍々しく紫色に光り、紫色のオーラを纏った
 
「時間稼ぎももういいか」
キャロル「くッ!何をするつもりだ!」

 今からやる事はこの『メダガブリュー』に流し込んだフォニックゲインの衝撃波を響達にぶつける

 伊吹は後ろに振り返り、
 絶唱を歌いながらフォーメーションを組んでいる響達を見た

響・翼・クリス・マリア・切歌・調「「「「「「抜剣!!オールセーフティ!!!」」」」」」

 胸のペンダントを持ち、天に掲げながらスイッチを三回押した

[[[[[[ダインダインダインスレイフ]]]]]]

 イグナイトモジュールのセーフティを全て外し、イグナイトモジュールの出力、耐久力を限界まで引き出した
 再度イグナイトモードに変身したのを確認した伊吹は『メダガブリュー』に更にフォニックゲインを流し込んだ
『メダガブリュー』を響達目掛けて振り落とし、三日月型の紫色の衝撃波が響達を襲った

 響達目掛けて放った三日月型の紫色の衝撃波は響達にバリアを張り、防いでいる

響「SC2A!!ヘキサコンバージョン!!!」
響「ガングニールで束ね!!」
マリア「アガートラームで制御!!再配置する!!」

 SC2A・ヘキサコンバージョンの構成はかなり出鱈目だ
 伊吹の放った衝撃波は70億人の絶唱すら超越するフォニックゲイン
 そんな攻撃をマトモにくらったらひとたまりもない

 そこで、響が思い付いた策は
 イグナイトモジュールのセーフティを全て外し
 出力、耐久力を限界まで引き出してイグナイトモジュールでSC2Aの負担を減少させる
 攻撃エネルギーを響のガングニールが収束
 装者全員で攻撃エネルギーをフォニックゲインの波長に調律
 攻撃エネルギーをフォニックゲインに変換
 そして、アガートラームでフォニックゲインを制御して装者全員に再配置
 再配置する事によって一人一人にXDモードに変身する為のフォニックゲインを充分に吸収させる事が出来る

「出鱈目だ。こんなの」

 伊吹の背中にキャロルの攻撃が当たっているが、痛くも痒くもない
 プトティラコンボのアーマーではキャロルの攻撃は防げないが
 アーマーに内側から溢れ出てくるフォニックゲインを流し込んで耐久力を上昇、傷ついたアーマーを修復する
 無限と言っても過言ではない程のフォニックゲインをアーマーに流し込めば力を制御出来る
 フォニックゲインは万能と思った伊吹だった

キャロル「まさか、俺のぶっ放したフォニックゲインを使って受け渡しを?」
「正解。全てはこの為」

 伊吹はキャロルに振り返り、気楽に言った。そして、フォニックゲインの制御が完了した
 一定の速度でアーマーにフォニックゲインを流し込めば溢れ出てくるフォニックゲインの制御が出来る
 うん。これならあれも出来るかもしれない

マリア「ジェネレータアァァァァァァァァァァァァァァ!!」
響「エクスウゥゥゥゥゥ!!ドラアァァァァァァァァァァァァイブッ!!!」

 マリアと響は喉が壊れてしまう程の声で叫び
 響は右手を天に掲げると右手から虹色の竜巻が現れ、響達は虹色の竜巻と共に上昇していき、雲を貫いた
 雲に覆われている空にはぽっかり丸い穴が空き、街に光が灯された

キャロル「ッ!?.....馬鹿な...」

 雲に丸い穴が空いた場所から響達が降りてきた
 全員XDモードに変身しており、SSR確定演出のようかと本気で思った
 そして、伊吹は右の空間を右手でノックすると空間が割れ、割れた空間から色とりどりのメダルが飛んできた

「今の俺に出来ない事はない!!」

 赤、緑、黄、白、青、橙、金色の合計21個のメダルが伊吹の背中で円を描くように回っている
 空間を割って他の次元からコアメダルを取ってきた。え?反則?気にすんな

 伊吹は『エクスターナルフィン』を羽ばたかせて地面に降り、バックル部分から恐竜系のメダルを全て取り
 三つある恐竜系のメダルを後ろに投げると、伊吹の背中に飛んでいった

 虫系のメダルが右手に三つ飛んできたのでメダルを取り、バックル部分に三つセットした
 そして、右腰にマウントされた『オースキャナー』でメダルをかざし読み取った

[キィンキィンキィン]
[クワガタ!カマキリ!バッタ!]
[ガ~タ・ガタガタ・キリ・バ・ガタキリバッ!]

 オースキャナーから電子音声が聞こえ、振動も感じた
 伊吹の体に虫系のメダルの絵が目の前に立体映像のように映し出され
 伊吹は『仮面ライダーオーズ:ガタキリバコンボ』に変身した

 基本カラーは緑。(コンパウンド)(アイズ)はオレンジ色
 頭部にはクワガタの顎を模した『クワガタヘッド』
 両前腕部には、着脱可能なブレード状武器の『カマキリソード』が付随している
 キック力・ジャンプ力・敏捷性に優れ利る『バッタレッグ』

[キィンキィンキィン スキャニングチャージ!]

 伊吹は右手に持った『オースキャナー』でメダルをかざし読み取った
 伊吹は7人に分裂し、伊吹と7人の分身体が立っている
 伊吹達は傾けているバックル部分を元に戻し、伊吹は昆虫系のメダルを全て取り
 右に立っている分身に昆虫系のメダルを三つ投げた
 投げたメダルを分身体は左手で全て受け止め、バックル部分にメダルをセットしてバックル部分を傾けた

 伊吹の背中で浮いているスーパータカ、スーパートラ、スーパーバッタの三つのメダルが
 伊吹の左手に吸い込まれるように飛んでいき、伊吹は左手で三つのメダルを全て取り
 バックル部分にセットし、分身体にもメダルが飛んでいき、分身体もメダルを取り、バックル部分にセットした
 そして、伊吹達はバックル部分を傾け、『オースキャナー』でメダルをかざし読み取った

[[[[[[[[キィンキィンキィン]]]]]]]]

[クワガタ!カマキリ!バッタ!]
[ガ~タ・ガタガタ・キリ・バ・ガタキリバッ!]

[ライオン!トラ!チーター!]
[ラタ・ラタ・ラトラァータァー!]

[サイ!ゴリラ!ゾウ!]
[ザゴーゾ.....ザゴォゾォォッ!!]

[シャチ!ウナギ!タコ!]
[シャ・シャ・シャウタ・シャ・シャ・シャウタ!]

[タカ!クジャク!コンドル!]
[タ~ジャ~ドルゥ~!]

[プテラ!トリケラ!ティラノ!]
[プ・ト・ティラーノ・ザウルーゥス!]

[コブラ!カメ!ワニ!]
[ブラ・カー・ワニ!]

[スーパー!スーパー!スーパー!]
[スーパータカ!スーパートラ!スーパーバッタ!]
[ス・ー・パー!タトバタ・ト・バ(スーパー!)]

 伊吹が何故8人もの変身への負担に耐えれたのかは、ブラカワニコンボの超再生能力で負担を減少させたからだ
 本来ならば強制的に変身が解除される筈だったが、ブラカワニコンボがあってこその規則外の力
 まあ、ガタキリバコンボでスキャニングチャージをして分身を追加してからバックルを元に戻し
 分身にガタキリバコンボに変身させないと分身が消えるんだけどな..........ややこしいわ

「さあ、祭りの開始だ」

 8人の戦士と6人の奇跡の殺戮者
 今、戦いの火蓋が切って落とされた


 
 

 
後書き
いや、本当にすみません。今回は中編になってしまいました
区切りよくしないと今回かなり長くなってしまうので

というかもう疲れたよ(ゲッソリ)
次もまた10000文字も超えるのか~(遠い目)

10/19修正しました 
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