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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
第1章 誕生!最強ライダー編
  第6話『夜天の空、出現なの』

それは、小さな祈りでした。新たな出逢い、傷だらけの仲間。でも、だからこそ!この手でみんなを救いたい。仮面ライダーディロード、始まります。


雅は、攻撃用の魔法が弱く、種類も乏しいが、補助に長けており、珍しいことに回復系の魔法が多彩で、度々なのは達をサポートし、雅が事件に入ったことで、現場から得られた情報も多くなった。今回の事件の犯人は、ベルカ式の魔法の使い手で、闇の書からリンカーコアをベースに製作される防衛システムの一環、守護騎士システムの犯行と判明した。守護騎士システムは全部で四人。将のシグナム、鉄槌の騎士ヴィータ、癒やし手のシャマル、守護獣のザフィーラである。本来、彼女ら守護騎士システムは主の命令にのみ従う擬似人格しか搭載されていないが、彼女らの話を聞くかぎりでは、彼女らは自らの意思で今回の犯行を行い、主はこの事件に一切関していないらしい。また、雅達が捜査している時に守護騎士に味方しているミッドチルダ式の魔法を使う仮面の戦士については、彼女らは思い当たる節が無い、ということまで判明。また、時が進む中、なのはに魔法を教えた少年、ユーノ・スクライアが闇の書について分かり易く説明した。本来、闇の書の正式名称は『夜天の魔導書』というもので、本来の使用方法は、その時代において、優秀な魔法を記録として保存し、後世に語り継がせることが目的であったが、かつて所持した者が、私利私欲の為にこのシステムを改竄し、破壊行為以外の使用が不可能となり、守護騎士システム自体も、過去の記憶の一部が破損、更には闇の書の管制人格が制御出来ないという最悪の事態となってしまった。
そして時はクリスマスイヴにまで進む。なのはの親友の一人、月村すずかが図書館で出会って友人となった少女、八神はやてのお見舞い兼クリスマスパーティーになのはとフェイト、雅も招待され、はやての居る病室に入る。
「メリークリスマス!」
なのはのもう一人の親友、アリサ・バニングスがそう言って全員で入ると、雅達は驚く。なんと、闇の書の守護騎士がその病室にいたからだ。ヴィータは咄嗟にはやての所へ向かい、なのはを睨む。
「あの、、そんなに睨まないで。」
なのははヴィータに控え目に話すが、
「睨んでねーです。こういう目つきなんです。」
ヴィータは謎の口調で返す。
「こぉら、そんな嘘言うたらあかん。悪い子はこうやぁ。」
はやては、普段と違うヴィータの態度を見てヴィータの鼻を弄りながら注意した。
「通信が入らない。」
「シャマルは、こういうことに関してはプロなのでな。」
「奇遇ですね。僕も通信妨害を行っていたところです。状況を見たところ、はやてさんは実際に事件のことを一切知らないようですし、何より今ここで何か行えばみんなが悲しむ。せっかくすずかが友達と楽しく過ごしているのに、大人の都合でそれを壊していい訳が無い。」
フェイトと雅がコートをかけている時、シグナムと思念通話で会話し、
「ごめんなさい、はやてちゃん。なのはちゃん達とお話がしたいので、私達は席を開けてもいいでしょうか?」
「かまへんよぉ。」
シャマルがはやてから許可を貰いなのは達ミッドチルダ組とシグナム達ベルカ組は屋上へ出る。
「それで、お話とは?」
雅が聴いた瞬間、ヴィータは自身のデバイス、グラーフアイゼンでなのはを狙うが、なのはは避ける。同じくシグナムも、太刀型のデバイス、レヴァンティンでフェイトの脇腹を狙う。
「話がしたいんじゃないのか!」
雅は叫ぶ。
「もうお終いだ。どーせおめーらは管理局にここの事を連絡してんだろ?だったらもうお終いなんだよ!」
ヴィータは泣きながらそう言う。
「自分達で通信妨害していてよく言うよ。」
「だが、あと少しで、我らの悲願は達成する。闇の書は、あと数十ページで全て埋まり、主はやては完全な覚醒をする。それに、お前たち管理局には、闇の書を破壊する手段も、主はやての呪いを解く手段も無い。ならば、我らが守護騎士が、主はやての苦痛を解く以外、他に手はない!」
「だから!それが間違っているんだ!管理局のデータベース内に、闇の書に関するデータがしっかりあった!」
「だが、もう遅いんだ。ここまで来たら、もう止まれない。それに、管理局のデータなど、信用出来ない。」
シグナムと雅が話したあっていると、
〝キィン!〟
六人全員、バインドをかけられ、雅達を妨害していた仮面の戦士が現れる。
「二人!?」
なのはは、仮面の戦士が二人いたことに驚く。
「やはりな。遠距離の妨害魔法と、完璧な接近戦、両方行える奴はいる訳が無い。それに、僕は二人に出会ったが、二人とも魔力反応が微妙に違うから怪しんでいたが、二人だったか。」
「やはりお前にはバレていたか。だがもちろん手遅れだ。」
仮面の戦士の所に闇の書が渡る。そして、シャマルのリンカーコアを闇の書に吸収させ、シャマルはリンカーコアを失い消滅する。
「貴様!何のつもりだ!」
シグナムは吠える。
「闇の書の最終ページは守護騎士自らがリンカーコアを捧げ完成する。今までもそうであっただろう。」
仮面の戦士は更にシグナムのリンカーコアを吸収させ、シグナムも消滅する。すると、
「ウオォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
盾の守護獣ザフィーラが突進して来る。
「そう言えば、もう一匹いたな。」
仮面の戦士はザフィーラのリンカーコアも吸収させる。
「お前たちはしばらく動くな。」
仮面の戦士は六重の結界でなのは達を閉じ込め、仮面の戦士はフェイトと雅に変身魔法で変身し、はやてを転移魔法で転送させる。そして、その目の前で、ヴィータのリンカーコアを奪い取り、ヴィータを消滅させ、闇の書をはやての所に渡し、偽雅と偽フェイトは姿を消し、その最悪のタイミングでなのは達は結界を破壊し、外に出る。しかし、時既に遅し。
「うちの子達を、、、返せぇ!」
[起動]
闇の書は666ページ全て埋まり、はやての悲しみによって起動、黒く禍々しき光がはやてを包み、それが放たれると幼いはやての姿はなく、凛々しい女性がそこにはいた。彼女こそ、今まで多くの主を死に追いやった闇の書の管制人格である。
「また、私は目覚めてしまった。この世界を破壊し、次の世界に渡るまでもうあと少し。それまで、私は主の望みを、叶えるまで。主には、悠久の安らぎと安心を。そして、」
[diabolic emission]
「主を傷つける者には、永久の苦痛を!」
闇の書の管制人格はバリア発動の封印効果のある広域範囲攻撃型魔法、デアボリックエミッションを放つ。雅となのはは強固なラウンドシールドを展開し、防御の低いフェイトを守る。デアボリックエミッションに合わせ、結界が展開され、舞台は戦闘区域に変わる。
「スレイプニル、羽ばたいて。」
闇の書の管制人格は飛翔用魔法で羽ばたき、
「咎人達に、桜花の槍を─」
闇の書の管制人格は収集魔法で残留魔力を収集する。
「スターライト、、ブレイカー!?」
なのは達は今放とうとしている魔法に見覚えがある。かつてなのはがフェイトを助けるために使った砲撃魔法、スターライトブレイカーのチァージを行っている最中である。
「このままじゃ危ない。すぐ逃げよう。」
雅の案でなのは達は遠くに向かう。なるべく遠くへ向かう中、
[300ヤード先に一般人がいます。]
フェイトのデバイス、バルディッシュが問題を提示する。
なのは達が確認すると、確かに子供の影が2つ見える。次の瞬間、
「えっ!?アリサちゃんにすずかちゃん!!」
その2つの人影はアリサとすずかであった。なのは達はアリサ達の所に向かい、
「一般人の方、これから危険ですので、そこで止まっていて下さい!」
そう言ってバリアを張る。フェイトもプロテクションを発動。雅はラウンドシールドとバリアのアタックライドで防御を安全なものにする。それと同時に、
「穿て、スターライトブレイカー。」
闇の書の管制人格はスターライトブレイカーを放つ。その威力は凄まじく、雅達も耐えるのがやっとであった。やがて砲撃は止まり、アリサ達を安全な場所に非難させる。闇の書の管制人格はなのは達の所に着き、涙を拭う。
「主は、愛しい騎士を奪ったこの世界が夢であって欲しいと願った。私は、暴走が始まる前に、主の願いを叶えるまで。」
「待って下さい。ヴィータちゃん達を攻撃したのは、私たちじゃありません!だから話を聴いて下さい、闇の書さん!」
「お前も、その名で呼ぶのだな。」
「それは─」
「だが、私は闇の書、主の願いを叶える道具にすぎない。」
「なら何で、泣いているの!?辛かったり、痛いから、心があるから、泣いているのですよね!」
「これは主の涙だ。本でしかない私に、感情はない。」
闇の書の管制人格がそう言うと、
「そうやって、何時まで駄々をこねているの!」
フェイトは叫ぶ。
「そうか。これ以上は時間の無駄だな。暴走する前に、主の願いを叶えなくては。」
闇の書の管制人格がそう言うと、
「何時までそうしているんだ!この駄々っ子!」
フェイトはバルディッシュのハーケンを構え向かうが、
「お前も、私の中で眠れ…」
[収集]
フェイトは、闇の書の収集魔法で闇の書の中に閉じ込められてしまう。
「なるほど、お前のような駄々っ子は、一度ひっ叩かれないと解らないみたいだな。なら食らえ、凪風流『蒼角』!」
雅はジャンピングキックを放つ。しかし、
「なら、お前も。」
[収集]
闇の書の管制人格は雅をも収集してしまう。
守護者、消滅する。
to be continued

次回予告
雅が目を覚ました景色、それは雅が望んでいたもの。そして、覚醒したはやての決断は─次回『夢の終わり、理想との決別』に、ドライブイグニッション! 
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