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SAO〜裏と 表と 猟犬と 鼠

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第4話 攻略開始

 
前書き
3話のギルド人数とレベル、2話、ステータスを編集しました。

優しい方のご指摘、ありがとうございます♪ 

 

出立!

おおぉぉぉぉぉぉぉ!!

まるで戦国時代の様に鎧や防具をガチャつかせ、己が武器をチラつかせた。現実ではありえない光景。

開け放たれたトールバーナの門から、後ろからは声援が、前からは死神の視線が。

その最後尾を六人パーティー中5名がローブと言う異様な形相で歩いていた。

「いいか、俺たちのポジションはF隊、つまり取り巻きのルイン・コボルト・センチネルだ。俺とミネが前衛やって、後衛がスイッチ、この人数いりゃ余裕だろ。」

「余裕かな?我がサブマスのアリーは頼りないったらありゃしねぇぜ?」

「お前に言われたくねぇヨ。少なくともお前が束になっても勝て…ル。」

「俺も加勢するっすよ!アルゴさん!」

「ならあたしゃ商長に加勢するよ。いっぺんこのクソボケとは話つけとかねぇとと思ってたとこさ。」

「シッ!…」

俺の泣け無しの索敵(サーチ)スキルで敵を感知する。

「正面10時の方向…正確な数までは分からんが…恐らくフォレストウルフこのままじゃ強襲を受ける……約3〜6…散れ!」

俺が木の上に飛び乗り投擲用ナイフを指に挟む。

モンスタードロップで手に入るこの投擲用ナイフは持ち手がなく刃だけのものとなっている。

目視…数…5…。

ハンドシグナルで位置、数を仲間に教える。

全員が獲物を取り出すと同時に投擲、真上から飛びかかる。木々の影にいた仲間達も突っ込み、一瞬味方に構えられるが、すぐに目的が自分たちじゃないと気付くや否や別方向からきたウッドゴブリンを迎撃している。

地味に雑魚モブが多いこの森のフィールドは視界の悪さと攻撃範囲の狭さからすでに多数犠牲者を出している。

一個パーティーが全滅したなんて1度や2度じゃない。

つまりここはシステムが作り出した自然の奇襲地帯と化している。

しかし敵を確実に屠り進む部隊を見て、自身も白兵戦闘に切り替える。

短剣が光る。

「……しっ!!!!」

ズッバーーーン…パシューーン…。


ようやく雑魚の掃討も終わり一応警戒しながらも森の中を歩く。

「俺たちF隊の仕事はボスの取り巻き、ルイン・コボルド・センチネルだ。ボスはイルファング・ザ・コボルド・ロードだ。武器は斧とバックラー。そいつのHPがレッドゾーンに突入すると武器を持ち変えて曲刀カテゴリのタルワールに持ち変える。ここまではいいか?」

「ここまでは知ってる情報じゃねぇか。情報屋を舐めんなよ?っなんてな。あのガイドブックもうちの副商長様が作った奴だ。」

「そうなのか!?」

ま、金銭出したのは俺だがな。全く。お陰で今日の飯はモンスター狩るところからだったよ。

「余計なこと言うんじゃねぇヨ。オレっちは情報屋ダ。情報は金にナル。それだけサ。」

「さっすが!副商長!そこに痺れる!あこ「がれんでよろしい」ガフッ…」

「あたし…ペア間違えたかねぇ?」

「………」

「……」

「どうシタ?ミネ。」

情報…確かに当てにはなる。が…ベータテストは所詮テスト。正式サービスの時点で手を加えられたり、下方修正があってもおかしくは無い…。アルゴの情報は実際ベータテストの時の情報をそのまま使った物だ…だが…もしボスの…攻撃パターン、武器、その他諸々が修正されてたとしたら?どんなゲームにもアップデートがある。これは…伝えるべきか…。だが現実味はある…。警告すべきか…。

「…いや…何でも無い…だがアルゴ、キリト、気をつけろ…。」

「「?」」

この予感が外れりゃ文句はねぇんだがな。




どうにかボスの部屋らしきところまでは犠牲者無しで到達出来たか……。にしても、中々に面白い。こいつら一気に仲間に引き入れること出来ねぇかな。

まぁ、無理だな。

っと1人で自己完結したりしている間に扉が開く。

「お前ら、死ぬなよ?アリーは別だが。」

「お前は何様ダ?心配するナ。おれっちが華麗なMPKってもんを見してやルヨ。」

「ボスをケシかけるのは真剣に止めてくれ。俺デカイのは苦手なんだよ。」

未だ、数多のオンラインゲームをしたが、大型モンスターを1人で狩ったことなど、一度もない。

装備云々ではなく、何故か勝てない。無理。その代わり対人スキルは上がったがね。


ギギギギギギギ…。

扉が開くと同時にボス部屋に雪崩れ込むプレイヤー達。

その一番後ろを悠然と歩いて行く。



あんまり…世話焼かせんなよ…と、目でアリーに訴える。

届いたのか届かないのか、肩をすくめるアリーと、副商長は俺が守ります!っと肩を怒らせて走っていくカルテル。ニヤニヤと楽しそうな笑みを浮かべ、獲物を抜くシルバ。

「これ…ギル面間違えた?」

1人ため息を吐く俺に、ボスの咆哮が重なった。


HPバーが表示される。ボスの名前は…。

《Illfang the Kobold Lord》

情報通り…か?

心配は杞憂だったみたいだな!

腰の短剣を抜き放つ。

「総員!突撃ーーーっ !! 」

咆哮を上げて突っ込むプレイヤー達。

同じく咆哮を上げて突っ込んでくるコボルド・ロードとセンチネル。

数は…三匹…OK!情報通り…!!!

命のやり取り…始めようじゃないか!






行くぜーっ!!


「無理!危ない!死ぬ!」

何故か俺が狙われている。ヘイト高いのか…?

雑魚は三匹だが地味にHPはそこらのモブよりも高い。しかも…。

他のプレイヤー無視してこっち走ってくんじゃねぇ!!

キン!キキン!

「help!キリト!多い!負けんけど!多い!あーーもう!死ね!」

ソードスキルを発動させ、短剣のソードスキルをセンチネルの肩に叩き込む。

パシャーーン…。

硬直時間を隙を、投げナイフで牽制する。

硬直が解けた瞬間、メニューを呼び出し初期の短剣(150コル)をオブジェクト化する。

これぞ…システム外スキル…。

短剣投げ!!

ギリギリまで体力を減らした方にぶち当てキラキラ光るお星様にする。

そして残りの1匹に短剣を叩きつける。

パシャーーン…。


「て…てめぇらなぁ…助けに来いや…。」

「ホウ?オレっちが仕掛けたモンスター全部倒したノカ。」

「…てめぇの仕業か……。」

後で〆る…これ…絶対。

ボスの呼び声に答えまたもや現れるセンチネルを視界に捉え、投げた短剣を回収する。

あ、折れてら。



今度はキリトが前線に出る。

その横を負けじと走るカルテル。

互いが互いの相手の武器を弾いた瞬間。

シルバが動く。

コンマ数秒遅れてキリトが叫ぶ。

「スイッチ!」



俺は目を疑った。

いや、アリーも目を丸くさせている。

何せ俺のギルドの連中は敏捷値をメインで上げてる奴らが殆ど…そのギルドに所属するシルバも勿論…。
だが、その速度を追い抜き一気にセンチネルに肉薄するボロローブのプレイヤー。

そして細剣を抜き放ち刺突の二連撃。

「こいつ…絶対強いわ。」

「ダナ。」

「っっ!お前も戦え!」

「バレタカ。」

「うっせぇ!!!」



ボスが咆哮を上げた。

ボスを見ると…HPバーはレッドゾーンに入っている…。

「てめぇの身はてめぇで守れよ。」

「…アア…。」


コボルド・ロードは斧とバックラーを投げ捨てる。


「情報通りみたいやな。」

どこかのプレイヤーが…そんなことを言った気がする。

何って…。

「情報と違うじゃねぇか…。」

こんな初っ端から修正入ってんのかよ。

「そん…ナ…。オレっちだってこいつとは戦ったガ…。」

その時、青い人影が視界に入る。

「俺が出る!」

確かこのレイドパーティーのリーダー…名前はディアベルだったか…。

「そりゃ野太刀だ!間合いに入るな!」

「ダメだ!思い切り後ろに飛べ!!!!」

「…クッ!」


コボルド・ロードがアクロバットな動きでピョンピョン飛び回りティアベルに向かう。
そこからは圧倒的な個が個に対するリンチだった。

気づけばディアベルは浮き上がっている。

「ダメダ…っ!!」

…っ!?バカ…!!

今目の前に出たらっ!!

アリーがディアベルの方へ走って行く。そのまま前に出ればディアベルどころかアリーもお陀仏だろう。間合いに入ったっ!?ヤバい!間に合え!!

なんとかアリーのローブの端を掴み思い切り後ろに弾き飛ばす…が俺の筋力値が足りないせいか、敵の間合いから外れる一歩手前で倒れる。

「こんの…馬鹿野郎が…。てめぇは後で絶対俺が絶対殺してやるっ!」

ボスの野太刀を受け止めるには、俺の筋力値じゃ、無理。短剣も、耐久値でぶっぱされっだろうし…。

腰の短剣を抜く。

両手で短剣を抑える…。

ガギギギギギ…ッッッ!!!

バキッッ…!!!

やベー…HP持ってかれた…。

武器が折れ、俺の胴体を掠める野太刀。その吹き飛ぶ勢いを使ってアリーを回収する。

「こんの…クソガキャ…はぁ〜…。」

はっ!!ディアベルは!?

しまった…アリーの事しか考えてなかった…。

やはり…か…。

そこには砕け散るディアベルと、それを見届けたキリトがいた。













 
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